紛争鉱物の「3TG」とは?
「紛争鉱物」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?「紛争鉱物」は、アフリカの紛争が起きている地域で産出されている鉱物の呼び名。主に、コンゴ民主共和国と周辺地域が中心とされ、武装勢力の資金源になっていることから問題視されるようになりました。
そんな「紛争鉱物」から雑学を1つ。
問題!
武装勢力の資金源となっていることなどが問題視されているいわゆる「紛争鉱物」で、コンゴ民主共和国とその周辺国で採掘される「3TG」とはどんなものを指す?
答えは・・・スズ、タンタル、タングステン、金
です!
「3TG」は、英訳したときにTから始まる3つの鉱物とGから始まる1つの鉱物をまとめて表したもの。それぞれ、Tin(スズ)、Tantalum(タンタル)、Tungsten(タングステン)、Gold(金)の4つを指します。
これら4つの鉱物が不法に採掘され、武器の購入や戦力を維持するための資金源になり、紛争が長期に渡って続いている、ということが指摘されています。さらに、児童労働や人身売買、強制労働などの非人道的行為と関連している可能性が高いともされています。しかし、鉱物採掘で生計を立てている現地の方もいるため、問題は複雑です。
その一方で、紛争鉱物を規制する動きもあります。
2010年7月、アメリカで金融規制改革法(通称:ドッド・フランク法)が成立。この法律の中で、コンゴ民主共和国及び周辺国から採掘される3TGを規制することが定められました。米国証券取引委員会に登録している企業が3TGを使用した製品を製造している場合には、原産地がどこであるか、紛争に関係していないかなどを調査し、委員会に報告する義務がある、といった内容です。
こちらですが、生産地を辿るのが難しいなどといったこともあり、内容が緩和され、現在は義務ではなく任意に変更されています。
また、EUでは、2021年に紛争鉱物規則が開始。こちらは対象地域を全世界の紛争地域や紛争の高リスク地域へと広げたものです。
今後、紛争鉱物の動きはさらに加速していきそうです。
ジャンル | 社会 |
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掲載日時 | 2023/8/4 16:00 |
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