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ペットのヒヤリハットを探せvol.5
【どこが危険?テレワーク編】

近年、新型感染症の流行もあり在宅でのいわゆるテレワークを経験した、あるいは今やっておいでな方もいらっしゃるでしょう。また、職種によっては普段から在宅での仕事がデフォルトだという方もいらっしゃるかも知れません。

 

そうした中、外出して人と接する機会が大幅に減ったのでペットを新しくお迎えしたり、以前からお飼いだったペットとのコミュニケーションが密になった方も少なくないと伺います。そうした中でのペットとの様々なほのぼのエピソードは、SNSやブログ、動画サイトでも特に人気があるジャンルの一つです。

 

しかしながら、そうした「ペットさんとのほのぼのエピソード」を扱った動画や写真、あるいは再現漫画などを複数見ていきますと、中には明らかにヒヤリハット事例というべきケースや、場合によってはヒヤリハットを誘発する危険があるケースもかなりの割合であるのも事実です。

これは筆者によるイラストですが、そうした様々な「テレワークでの、ペットさんとのほのぼのエピソード」をイメージしたワンシーンです。特に猫とお暮らしの方におかれましては、このように「パソコン作業をしている机の上で、同時に猫と触れ合う」ことも多いと漏れ伝わりますが、この場面にヒヤリハット事例はどれくらいあるでしょう?

 

1、1点だけあります。

2、猫は賢い動物なので、ヒヤリハット事例はありません。

3、少なくとも6点はあります。

 

・・・正解は、3番の「少なくとも6点はある」です。

以下、各ヒヤリハット事例について見ていきます。

まず「猫と触れ合いながらパソコン作業をしている机の上に、ポットや飲み物が置いてある」点です。

このイラストだけではカップに入っている飲み物が何なのか、あるいは熱いのか冷たいのかはわかりませんが、もし熱いものだったら猫がいじって倒してしまい、火傷の原因になる危険があります。

冷たい飲み物でもパソコンその他電子機器の故障の原因になったり、カフェインやブドウ果汁など猫が摂取すると中毒の危険がある成分を含む飲み物を間違って舐めてしまう危険があります。

 

猫を机に乗せて作業をしていて、猫がほったらかしにされたと感じて机の上のものを下に落とすことで飼い主の注意を引こうとするケースもこの種の「ペットとのほのぼのエピソード」ではよく聞きますが、そうしたことを考えても猫とパソコンと人間用飲み物を一緒の机に乗せるのはリスクの高い行為といえるでしょう。こうした猫の行動を「賢い〜(はぁと)」などと手放しで褒めている場合ではありません。猫が退屈しないようある程度大きいケージか、あるいは別室があるならそこに移ってもらい、オンとオフをはっきりさせ休憩時間に目一杯遊んであげるのも猫への献身です。

 

次に「毛の生えたペットが電子機器に過剰に密着する習慣」と「コードで連結された電子機器と、猫を同じ机に乗せること」ですが、これも以前「オンライン飲み会編」で指摘したように抜け毛などのパソコン内部へのホコリとしての蓄積の原因となりパソコンの寿命を縮めたり、コードが猫の足などに絡まってしまったり、コードの種類によっては猫がじゃれついて引き抜いてしまうことによるパソコンの誤作動などの危険があります。

 

4点目の「フタのないゴミ箱がペットによるいたずら対策もされず置かれている」点も、今まで何度か指摘したように誤食などの危険につながり得ます。極力、ペットのいたずら対策を考えたゴミ箱を使うのをお勧めします。

 

5点目の「猫の足場になり得る家具などの近くの窓が開いている」点も、矢張り何らかの原因で興奮した猫が外に飛び出してしまい、行方不明になったり外で負傷・死亡してしまったりする(そして愛する猫に悲惨な運命を強いてしまうだけでなく、糞害や交通事故等々でご近所さんや通行人の皆さんへの迷惑になってしまう)リスクがあります。

 

6点目の「猫が登る可能性のある場所に、プラモデルが飾ってある」点も矢張り、余り奨励はできない例です。

なぜなら、猫がいたずらして落として損傷してしまったり(場合によっては、そうしたプラモデルの部品や破片などで猫が負傷してしまったり)、飼い主さんも猫がいたずらをしていないかを常に心配することになるなど、猫にとっても人間にとってもデメリットが多いからです。

 

その他今回は「ヒヤリハット事例」のうちには入れませんでしたが、イラストではどうやら飼い主さんはデータを集めたりレポートや記事を書いたりしていて参考資料の本を開いているようですが、この本が万一図書館や他の個人などから借りたりしたものだったり、ご自分のものでも希少な古書だったりした場合には、ペットのいたずらによる汚損や損壊などの危険があるため、野放しのペットと同じ場所に放置しないようにしましょう。

 

ペット、特に猫は何をしていても可愛らしいという声はよくお聞きしますが、それは一方ではヒヤリハット光景すら「可愛らしいほのぼの光景」であるかに認識してしまう(つまりヒヤリハット事例を「ヒヤリハット事例」と認識できなくなる)ことと表裏一体であるということを、飼い主さんや飼い主候補の皆さんにおかれましては頭にしっかりと叩き込んでおきたいものです。

 

 

 

<参考サイト>

猫と暮らす部屋のパソコンの管理に注意!

https://hitotoneko3.com/%E7%8C%AB%E3%81%A8%E6%9A%AE%E3%82%89%E3%81%99%E9%83%A8%E5%B1%8B%E3%81%AE%E3%83%91%E3%82%BD%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%AE%A1%E7%90%86%E3%81%AB%E6%B3%A8%E6%84%8F%EF%BC%81

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準デジタル・アーキビスト資格所持者
ペットセーバーベーシック・アドバンス資格所持者
せっぱつまりこ

法政大学大学院国際日本学インスティテュート修士課程修了(学術修士の学位有り)

10代前半から美術史に、1617歳頃から葬儀・埋葬史に強い関心を持ち、紆余曲折を経て現在では特定分野に特化したクイズ原案作者を名乗る。

クイズに関するニュースやコラムの他、
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