ペットのヒヤリハットを探せvol.3
【どこが危険ですか?キッチン編】
ペットが登場する動画や写真はSNSや動画サイトなどでも特に人気があり拡散されやすいジャンルですが、そうしたペット動画・写真の中にはしばしば「一般にペットが遊ぶ場所ではない、意外性のある場所で遊んでいることの面白さ」のために人気になるものがあります。
しかしながら一方では、この種のペット動画・写真には事故の原因になり得る危険因子の多いエリアにペットを入れてしまっている「ヒヤリハット動画・写真」というべきものが案外多いのです。だいたい「ペットが遊ぶ場所として非一般的だ」ということは、つまりペットが遊ぶにはふさわしくない危険あるいは不衛生な場所でペットを遊ばせてしまっている可能性が高いということでもあることを、忘れてはなりません。
「ペットがキッチンで作業をしている飼い主の側で遊び、時にはゴミ箱を漁ったり激しく飛び跳ねたりしている」動画や写真も比較的よく見ますが、これはそれらの「キッチンで遊ぶ犬」の様々なケースをイメージした拙イラストです。この画面の中に、ヒヤリハット事例というべき要素はどれほどあるでしょうか?
1,ペットがキッチンに入ってしまっている時点で、既にヒヤリハット事例です。
2,ヒヤリハット事例というべき要素は、1ヶ所だけあります。
3,犬は賢い生物なので、ヒヤリハット事例はこの画面にはありません。
・・・正解は、1の「ペットがキッチンに入ってしまっている時点で、既にヒヤリハット事例である」です。
まず、茶色い犬が鍋を火に掛けて包丁を使っている飼い主のすぐ側で激しく飛び跳ねていますが、これなど犬(と、場合によっては飼い主も)の生命が危険に晒されている場面でしかありません。
キッチンを使う際には、キッチンの出入り口にペット用仕切りを立てておくか一時的にケージやサークルに入れておくのが安心です。
また、白地に黒ぶちの犬がゴミ箱を漁っていますが、犬が間違えて食べてしまうと危険な食材の、(人間にとっての)廃棄部位を誤食して中毒事故を起こしてしまう危険があります。矢張り、キッチンを使う際にはペットを入れないことを徹底し、キッチンを使っていないため家の中でペットが自由に動き回れるような時の安全対策としてはペットのいたずら防止が考慮されたゴミ箱を使いたいものです。
コンロ及びシンク下の物入れの扉は閉じていますが、これも場合によってはペットが体当たりして開いてしまい、そのため例えば中に入れてある包丁などでペットが負傷してしまう危険があります。
更には犬その他のペットだけでなく、人間にとっても例えば人獣共通感染症のリスクが高まるなど、ペットをキッチンに入れるのは百害あって一利なしです。
窓枠に小型の観葉植物が置いてありますが、これも場合によっては危険因子になります。もし地震やペットの飛び跳ねなどによる振動その他何らかの理由で床に落ちてしまった場合、たまたまペットがそこの床の上にいた場合ぶつかって負傷する危険があります。また、有毒成分(人間には無害な成分も含めて)を含む観葉植物を誤食してしまう危険もないとはいえません。
ヒヤリハット事例というべきペット動画・写真がなかなかヒヤリハット事例であると認識されないのは、一つには選択肢3のような「ペットの『賢さ』への過信」もあるのではないでしょうか(そして現代社会ではこうしたペットの『賢さ』への過信は時として、人間による自分自身の『賢さ』への過信以上に過激化してしまうことがあります)。ペット動物の「賢さ」を過信する余り危険予測の感度を鈍らせてしまうのは、いわばひいきの引き倒しというものです。
<参考サイト>
犬用サークルのおすすめ人気ランキング10選【リーズナブルで使い勝手も抜群!】
犬がゴミ箱をあさる理由と対策は?愛犬家が選ぶおすすめのゴミ箱5選
https://doghuggy.com/media/10208
ジャンル | 生活 |
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掲載日時 | 2021/6/19 16:00 |
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