信玄・信長・秀吉・家康の元を渡った阿弥陀如来があるお寺はどこ?
武田信玄・織田信長・豊臣秀吉・徳川家康といえば、戦国時代に活躍した4人の武将。いずれもNHK大河ドラマの主役として描かれています。そんな4人にまつわるお寺があります。さて、ここで問題です!
武田信玄・織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の元を渡った阿弥陀如来が安置されているお寺はどこでしょう?
正解は・・・善光寺です!
善光寺は、創建から約1400年の歴史を誇る長野県長野市に位置する無宗派の寺院で、本堂は国宝に指定されています。ことわざ「牛に引かれて善光寺参り」や、「一生に一度は善光寺参り」という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。地元の人は親しみを込めて「善光寺さん」と呼ぶことがあります。
そんな善光寺の阿弥陀如来が4人の武将の元を渡ったとはどういうことでしょうか?
戦国時代になると、長野市が位置する善光寺平では、武田信玄と上杉謙信が信濃国の領地を巡って川中島の戦いを繰り広げていました。合戦のさなかの1555(弘治元)年、武田信玄は、御本尊を含め善光寺を組織ごと甲府へ移します。その後、武田家が長篠の戦いで織田・徳川連合軍に敗れると、御本尊は織田家、続いて徳川家へと渡り、最後には豊臣秀吉が京都の方広寺に移しました。しかし、豊臣秀吉の死の直前、阿弥陀如来が枕元に立ち「信濃の地に戻りたい」とお告げになりました。そして1598(慶長3)年、御本尊は再び現在の地に戻ったのです。
このように御本尊は数奇な運命をたどりました。ちなみに、先ほどから何度も登場している善光寺の御本尊は、「一光三尊阿弥陀如来」という名称。1つの光背の中央に阿弥陀如来、向かって右に観音菩薩、向かって左に勢至菩薩が並んでいます。御本尊は、654(白雉5)年以来の秘仏であり、現在でも本物の御本尊を拝むことはできません。
そんな御本尊の身代わりとして、鎌倉時代に「前立(まえだち)本尊」がつくられました。前立本尊は、数え年で7年に1度行われる「御開帳」という行事で拝むことができます。また、前立本尊の阿弥陀如来の右手と、本堂前に建てられる回向柱(えこうばしら)が糸で結ばれ、回向柱に触れると、前立本尊に触れるのと同じご利益があるとされています。
本来なら今年2021年に行われるはずだった御開帳でしたが、新型コロナウイルスの影響で来年に延期になりました。一日も早く、たくさんの人が善光寺に訪れることができる日が来ることを願います。
ジャンル | 地理 |
---|---|
掲載日時 | 2022/2/1 16:00 |
クイズに関するニュースやコラムの他、
クイズ「十種競技」を毎日配信しています。
クイズ好きの方はTwitterでフォローをお願いします。
Follow @quizbang_qbik