富士山より高い日本一の山があった?
日本で一番高い山といえば富士山であるのはよく知られています。しかし、日本の歴史を振り返ってみると富士山よりも高い山が存在していました。
富士山より高い山は台湾にありました。1895(明治28)年、日本は日清戦争に勝利し、台湾を新たな領土として獲得します。これ以降、1945(昭和20)年に、第二次世界大戦で日本が敗戦をむかえるまで、およそ50年にわたって日本は台湾を統治します。台湾の人々は、日本国籍が与えられた日本人として扱われ、台湾の全土も日本の一部となりました。
台湾島は九州のおよそ0.8倍の大きさであり、小さな島といったイメージがありますが、5つの山脈が連なる山の島でもあります。そこでもっとも高い山が、玉山です。漢字の音読みでは「ぎょくさん」、中国語読みでは「ユイシャン」といいます。さらに、台湾にはいくつかの原住民がいますが、それぞれの民族の言葉による呼び名も与えられている歴史と伝統のある山です。
玉山の標高は3952メートルで、富士山の3776メートルよりおよそ200メートルほど高い山でした。そのため、この山は富士山よりも新しい最高峰の山ということで、新高山(にいたかやま)と名付けられます。この名前を付けたのは明治天皇でした。これまでに、新たな測量が何度か行われており、標高については諸説がありますが、富士山より高い山であることには違いありません。
この山の名前は、別の意味でも有名になりました。1941(昭和16)年の12月2日に、アメリカとの太平洋戦争の開戦を告げる海軍の暗号電文のワンフレーズが「ニイタカヤマノボレ」だったのです。このことで、ニイタカヤマの名前は広く知れ渡るようになりました。
台湾は地理的には沖縄よりも南に位置する熱帯の島です。しかし、いつでもTシャツで過ごせるような常夏の島ではありません。冬には平地でも10度前後まで冷え込みます。標高が4000メートル近い玉山も、雪が降り積もる景色が見られます。
ジャンル | 地理 |
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掲載日時 | 2020/10/2 16:00 |
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