中山道六十七次のうち、
鉄道が併設していない区間は?
日本の鉄道は、江戸時代の街道に沿って走っていることが多いです。特に五街道沿いの鉄道は、街と街を結ぶ幹線として活躍しています。
五街道沿いの鉄道の中でも東京と京都を結ぶ「東海道」沿いを走る東海道新幹線は、日本の大動脈として通勤電車並みの過密ダイヤで運行されています。(2022年現在、速達タイプ『のぞみ』の1時間あたり最大12本となっています。)
さて、東海道とならび、東京と京都を結ぶ街道が「中山道」です。中山道には、日本橋から板橋(東京都)~大宮(埼玉県)~高崎(群馬県)~軽井沢(長野県)~下諏訪(長野県・甲州街道と合流)~関ケ原(岐阜県)~草津追分(滋賀県・東海道と合流)と、全六十七次の宿場が設置されました。
さて、中山道沿いにも多くの鉄道が走っていますが、ある区間だけ鉄道が併設していない区間があります。いったいどこの区間でしょうか。
答え:岩村田宿(長野県佐久市)~下諏訪宿(長野県下諏訪町)
中山道六十七次のうち、長野県内の岩村田宿から下諏訪宿の間には鉄道が併設されていません。
日本橋~高崎間は、東北(大宮まで)・上越(高崎まで)・北陸新幹線、在来線では埼京線や高崎線(信越本線)も中山道に沿って走っています。
高崎を超えると、北陸新幹線は難所『碓氷峠』を越えて軽井沢駅から佐久平駅(岩村田宿)へと向かいます。ここからは北国街道沿いに進路を変え、北陸新幹線は上田へと向かいます。
中山道岩村田宿から下諏訪宿の間には笠取峠、和田峠があります。特に和田峠は江戸時代から中山道最大の難所として知られ、1978年に新和田トンネルが開通するまでは自動車での通行も困難なほどでした。そのため、岩村田宿以西の中山道沿いを鉄道は走っていません。
下諏訪宿までくると、新宿から甲州街道沿いに走ってきた中央本線があります。中央本線は塩尻駅(塩尻宿)を超え、木曽路を抜けて中津川から名古屋へと進みます。
江戸時代、江戸と京都を移動をする際は中山道を通る人も相当数いました。(徳川14代将軍に嫁いだ和宮も、中山道を通っています)
しかし、明治時代に鉄道が開通してから東京と関西を結ぶルートとしての役割は、東海道沿いが主流です。
東海道経由以外で東京と関西を鉄道で移動する方法は、北陸新幹線経由で日本海側を回るか、北陸新幹線を長野で降りて特急「しなの」に乗り中央本線経由で名古屋に出るというルートがあります。(東海道沿いと比べるとはるかに時間がかかるので現実的ではありません)
しかし、リニア中央新幹線開通後は、東京と関西を結ぶ主要ルートは再び内陸経由となるでしょう。
ジャンル | エンタメ・カルチャー |
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掲載日時 | 2022/3/29 16:00 |
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