ウーロン茶を日本に定着させたアイドルは?
タレントの言動が世の中に与える影響というのは非常に大きい。芸人のギャグやフレーズが「流行語」になったり、タレントの結婚や引退を知ったファンが上の空になってしまう「〇〇ロス」と呼ばれる現象が起きたりと、今も昔も多くの社会現象の担い手となっている。
そしてそういった売れっ子タレントは一般人に比べてお金を稼いでいることも有ってか、人によっては海外旅行に行く回数が多くなったり、果てはその国に移住を行ったりなどということがある。そういった中で国際的な感覚が養われるのか、「海外の文化が日本に持ち込まれる」事例もしばしば見受けられるのだ。
例えば有名なところでいうと、今ではイタリアンレストランやピザ屋に行けばほぼ必ず置いてある調味料の「タバスコ」は、1970年代に製造元であるメキシコのマキルヘニー社に対し、日本の貿易会社である「アントントレーディング社」が代理店契約を結び、独占的に販売を行うようになってから日本でもその存在が知られるようになったという。この「アントントレーディング社」の設立者が、現在は政治家としても活躍するプロレスラーのアントニオ猪木であったことから、「日本にタバスコを持ち込んだのはアントニオ猪木」というエピソードがよく雑学の定番として語られている。
では、こちらも現在は日常的に飲まれている飲み物である「ウーロン茶」を、日本に定着させたアイドルとは一体誰だろうか?
正解は「ピンク・レディー」である。
そもそも日本で「ウーロン茶」の販売が本格的に始まったのは1979年。「お~いお茶」などで知られる株式会社伊藤園が、中国の「土産畜産進出口総公司(日本における『総合商社』のようなもの)」と輸入代理店契約を締結し、福建省から輸入した「ウーロン茶葉」を独占販売したのが始まりとされている。発売当初はすでに「緑茶」の文化が根付いていたこともあってか、なかなか売上には結びつかなかった。しかしある時、ピンク・レディーがテレビ番組の中で「プロポーション維持のため、毎日ウーロン茶を10杯ぐらい飲んでいます」という趣旨の発言を行ったことをきっかけに、ウーロン茶は「健康に良い飲み物」としてまたたく間に人々に知れ渡ったのである。
折しも来年2021年は、伊藤園が世界初となる「缶入りウーロン茶」の発売を開始してから40周年のメモリアルイヤーにあたる。今後ウーロン茶を飲む機会があるときには、ひと息つきつつ「この味も40年前まではほとんど知られていなかったんだなあ……」と、昔に思いを馳せながら飲んでみるのも良いかもしれない。
ジャンル | エンタメ・カルチャー |
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掲載日時 | 2020/10/10 16:00 |
『ボキャブラ天国』と同い年の1992年生まれ。
物心付く前からテレビとクイズが好きだったようで、両親いわく2歳の頃に『クイズ世界はSHOW by ショーバイ』のボードゲームを買ってもらい、暇があればひたすら「ミリオンスロット」を回していたという。
その後もテレビ・クイズへの熱は収まらず、学生時代には『全国高等学校クイズ選手権』『連続クイズ ホールドオン!』など視聴者参加型のクイズ番組に出場。
一度は一般企業に就職したものの、好きなことへの未練を断ち切れず、現職に至る。
8TBのHDDをテレビ番組の録画専用とし、ブルーレイディスクにダビングしたものを含めれば約5000時間相当の映像をストック。
現在もバラエティを中心に1日4~5時間をテレビ視聴に費やす生粋のテレビっ子。
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