ロバート・デ・ニーロに由来する
「デ・ニーロ・アプローチ」ってどんなこと?
松田聖子と一般男性の電撃結婚を表現した「ビビビ婚」、川谷絵音・ベッキーの一連の不倫報道を表す「ゲス不倫」など、芸能人・有名人の起こした行動や出来事にはとかく独創的な名前が付けられる事が多い。
これらの中には例えば、出川哲朗が海外ロケで見せる拙い英語表現を表す「出川イングリッシュ」などのように、その発端となった人物の名前をそのまま冠したものも存在する。
良くも悪くも自分の名前が行動の代名詞になるのは一流の証、と言えよう。
では、演劇業界で言われる、ハリウッド俳優「ロバート・デ・ニーロ」にちなんだ「デ・ニーロ・アプローチ」という用語はどのような意味で使われる言葉だろうか?
正解は「徹底的な役作りを行う」こと。俳優なら演技のために役作りを行うのは当然では?と思うかもしれないが、デ・ニーロの場合はまさに「狂気」とも言える役作りを行っているのだ。
例えば1976年公開の映画『タクシードライバー』では、主人公であるタクシードライバーの勤務中の心情を掴むためにわざわざタクシー運転手のライセンスを取得、実際に数週間ドライバーとして勤務を行った。
また、1980年公開の映画『レイジング・ブル』では演じる役柄が「ボクシングミドル級の世界チャンピオン」であったことから肉体改造を実施し、チャンピオンに相応しいシャープな体つきに。
しかもファイトシーン撮影後の4ヶ月で27kgの増量を行い、オープニングに登場する「引退後のすっかり鈍ってリバウンドした姿」を演じてみせた。
こういった出演作に対する鬼気迫る役作りは次第に彼の持ち味となり「デ・ニーロ・アプローチ」という用語として定着、以降他の俳優が過酷な役作りを行った場合にもこの表現が用いられるようになっていったのである。
そんなロバート・デ・ニーロは今でもバリバリ現役を貫いており、昨年公開のマーティン・スコセッシ監督のNetflixオリジナル映画『アイリッシュマン』では主演を務め、主人公フランク・シーランがヒットマンとして過ごした30年間と、そこから20年後の晩年の姿を1人で演じきっている。
さすがに今回は青年期の姿を演じるに当たって「CGを用いた若返り」が行われているが、暗殺シーンでは御年76歳とは思えない機敏な動きを見せている。
若かりし頃のような無茶なことはできないとしても、これから先も彼が役に対してまだまだ新たな「アプローチ」を見せてくれることを願って止まない。
ジャンル | エンタメ・カルチャー |
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掲載日時 | 2020/6/27 16:00 |
『ボキャブラ天国』と同い年の1992年生まれ。
物心付く前からテレビとクイズが好きだったようで、両親いわく2歳の頃に『クイズ世界はSHOW by ショーバイ』のボードゲームを買ってもらい、暇があればひたすら「ミリオンスロット」を回していたという。
その後もテレビ・クイズへの熱は収まらず、学生時代には『全国高等学校クイズ選手権』『連続クイズ ホールドオン!』など視聴者参加型のクイズ番組に出場。
一度は一般企業に就職したものの、好きなことへの未練を断ち切れず、現職に至る。
8TBのHDDをテレビ番組の録画専用とし、ブルーレイディスクにダビングしたものを含めれば約5000時間相当の映像をストック。
現在もバラエティを中心に1日4~5時間をテレビ視聴に費やす生粋のテレビっ子。
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