宇宙までの距離は意外に近い?
「宇宙」という単語を聞いた時、あなたは何を思い浮かべるだろうか。
真っ暗な空間に大小の白い点がいくつか点在し、惑星や衛星、太陽のような恒星が見えたりする場所があれば、小惑星といった岩石のようなカタマリが散らばっている場所もある。
運が良ければ流れ星が見えるかも。
このようなイメージを抱いたているのであれば、それは宇宙空間の真っ只中にいる断片的なものかもしれない。
実際、地球の表面から宇宙空間の入り口まではどれほどの距離があるのだろうか。
まず地球の大気圏についてまとめてみよう。
地球の大気圏は内側から、対流圏・成層圏・中間圏・熱圏・外気圏と分けられる。この区分は温度構造で分けており、対流圏・中間圏は高度が高いほど温度が低下するのに対し、成層圏と熱圏は温度が上昇する。
この大気圏で地球の大気(地表を覆っている気体で、空気に該当する)がほぼなくなるのは熱圏あたりなのだ。
FAI(国際航空連盟, Federation Aeronautique Internationale)はその大気がほとんどなくなる部分を高度100kmより上と定めており、そこが宇宙空間としている。
ちなみに地表から高度100kmの仮想面をカーマン・ライン(Karman line)と呼ばれており、これは考え出したハンガリーの航空工学者であるセオドア・フォン・カルマンの名前から由来している。
その距離を分かりやすく説明すると、東京の東京駅から静岡県の熱海市泉あたりまでの距離とほぼ同じということになる。【「トリビアの泉-へぇの本(5)」<フジテレビトリビア普及委員会>より】
ただし最近の研究ではカーマン・ラインの定義を見直すべきではないかと議論が出ており、アメリカ空軍やNASAでは高度80kmより高いところを宇宙としている。
100kmと80kmでは物理的距離として変化するが、マクロで見た科学的見解からすると大差はない。旅行などで長距離を移動する際は、地球からどこまで行ったか想像してみるのも面白いですよ。
ジャンル | 科学 |
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掲載日時 | 2021/12/26 16:00 |
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