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地球と瓜二つの惑星はあるの?

太陽系惑星の中で地球は「奇跡の惑星」ともいわれている。

その理由の一つとして、地球がハビタブルゾーンの範囲内にあるからだ。

ハビタブルゾーンとは生命居住可能領域などとも呼ばれており、天体表面において液体の水が安定的に存在できる条件から算出される。

その条件は恒星と天体との距離だけでなく、天体に大気が存在していることや恒星の質量・年齢、天体の質量・自転速度・自転軸の傾きなど複雑に要素が絡んでいる。

 

太陽系以外の銀河系でハビタブルゾーンにある惑星を初めて発見されたとされるのは2007年のこと。

赤色矮星グリーゼ581を公転している惑星の一つ、グリーゼ581dである。

※赤色矮星・・・宇宙の中では最も多く存在している恒星で、質量が小さく暗赤色の光を放っている

その後に存在しているのかいないのかの論争が起こったものの、2015年には存在していると結論が出た。

この惑星は地球の約8倍の質量、約2倍の大きさをもっているスーパーアース(巨大地球型惑星)とされている。

ただし地球とは約20.4光年とはるかに遠く離れているため、現在の探査技術で直接観測することはほぼ不可能なのだ。

 

2020年の時点で、ハビタブルゾーンにある地球ぐらいの大きさを持つ太陽系外惑星は20個ほどである。

その第一号とされるのが赤色矮星ケプラー186を周回しているケプラー186f。

ケプラー186fの存在は2014年に公開されているが、その存在が確実視するまでに観測・分析で3年ほどかかった。

一番最近としては、2019年に太陽系からおよそ12.5光年離れている赤色矮星ティーガーデン星を周回している2つの惑星が見つかっている。

 

これからも生命が活動できる空間に存在する惑星や衛星が発見されていくに違いない。課題となっているのは上述したように、いずれも地球から遠く離れており直接的な天体観測が難しいところである。地球と一番近いプロキシマ・ケンタウリbでも約4.2光年なのだ。

遠い未来の話だが、人体への影響が小さい超高速宇宙移動飛行機が開発されれば惑星旅行も可能となるかもしれない。今後の研究開発に期待!

 

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横浜のフリークイズライター
マジー田中
1991年生まれ。大阪府生まれ奈良県育ち。現在は横浜在住。
2011年に大阪大学理学部に入学。大阪大学クイズ研究会(OUQS)と大阪大学天文同好会に入り、4年を過ごした。
2015年に大阪大学卒業後、大阪大学大学院理学研究科に進学。惑星物質学研究室に配属。
2017年に修了後、千葉大学大学院博士課程に進学したが、2019年夏に中退しカヤックに秋入社。2021年にカヤックを退職。
現在はクイズ・謎解き集団Raiseのクイズライターで活動中。

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