水星は水銀、金星は銅。これは何でしょう?
水星と水銀の英語名はマーキュリー(Mercury)だが、金星はビーナス(Venus)で銅はコッパー(Copper)なので「英語名」という回答は不正解。
補足だがブロンズ(Bronze)は日本語で青銅という意味で、銅ではない。
ポイントとなるのは古代から自然科学に対して考えられてきた知識技術体系である。
天体に対する占星術と並んでいた体系、それが「錬金術」。
錬金術は古代エジプトの時代から始まったとされており、鉄・銅・ニッケルといった酸化しやすく水や二酸化炭素と反応しやすい金属を化学反応しにくい貴金属(主に金)に変える技術を開発しようとしていた試みだ。
もちろんこの技術は科学技術が進歩するに連れて不可能であることが判明されたが、そこで培われてきた発明や発見が現代科学の基礎になっている。
そんな錬金術ではあるが、対象とされていた金属のいくつかが太陽系の天体にあてられている。
その金属は錬金術師が主に取り扱っているものから選出されているのだが、以下に対応表をのせる。
太陽・・・金
水星・・・水銀
金星・・・銅
月・・・銀
火星・・・鉄
木星・・・錫(スズ)
土星・・・鉛
※Wikipediaには天王星は白金、地球は緑青・アンチモンに対応する説明があるが、参照情報が少なすぎるためここでは除外している
錬金術が隆盛を極めたとされるのは中世ごろで、その当時は太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星の存在が観測で確かめられていた。天王星・海王星・冥王星(発見当初は惑星に区分されていたので含めている)はまだ発見されていなかったので対応する金属がない。
ちなみに錬金術の観点から見た宇宙はミクロなものからマクロなものまで存在している。現代感では銀河系や惑星系のように望遠鏡でしか見られないものを大宇宙、植物細胞や細菌・ウイルスのように顕微鏡でしか見られないものを小宇宙と例えられる。錬金術では地上で見られる世界を小宇宙、天上に存在している世界を大宇宙としている。
あなたにとって小宇宙と大宇宙は何なのか。それを探求してみるのも面白いかも?
ジャンル | 科学 |
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掲載日時 | 2021/7/14 16:00 |
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