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金星が他の惑星より熱い理由は?

金星。太陽系第2番目の惑星で、地球とは双子星とも言われている。質量や大きさが地球よりやや小さく、公転の軌道も地球と似ているからだ。

太陽から金星との平均距離は約1億800万kmであるのに対し、太陽から地球とは約1億5000万km離れている。

銀河系規模といったマクロ的にみるとその距離は小さい差であるが、水がない乾ききった世界である金星と生命溢れる液体の水が豊富な地球へと別れてしまった一因でもある。

 

次に地表での温度に着目してみよう。

地球での平均温度も15℃程度で、昼夜の温度差はおよそ10℃で環境が変わるほど大差は無い。

※環境問題の一つである温室効果を考慮するとその平均温度は約17℃とされている。

一方で金星の昼夜の温度差は地球以上に大差がないが、平均温度は約460℃〜約470℃と「熱い」では済まされない環境なのだ。

水星は昼が猛烈な熱地獄(約420℃)なのに夜が極寒の氷地獄(約−160℃)である変化があるのに対し、金星は昼も夜も非常に猛烈な熱地獄といえよう。

 

この熱地獄となっているのは太陽との距離だけではない。

主な原因となっているのは惑星を覆っている大気にある。

地球の大気は窒素が約78%、酸素が約21%、アルゴン・二酸化炭素は1%未満となっている。

それに対し金星は約96.5%が二酸化炭素、約3.5%が窒素、その他は二酸化硫黄・水蒸気などが0.1%未満の大気でおおわれているのだ。

また金星の大気圧は地球の深海の水深900mほどの圧力と同じくらい高圧で、大気中にはスーパーローテーションと呼ばれる金星の自転速度より速い風が吹き荒れている時がある。

このように金星が熱いのは外的要因(太陽からの日射やその距離)と内的要因(大気中の二酸化炭素による温室効果など)が絡み合っていると考えて良いだろう。

 

ちなみに金星のスーパーローテーションの構造が解明され始めてきたのは2020年と最近で、2010年に打ち上げられた金星探査機「あかつき」の観測によるものだ。

2021年現在も「あかつき」は金星周辺を周回し、観測を続けている。

まだ知られていない金星の謎を探って、研究者たちが明かしてくれることにご期待!

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横浜のフリークイズライター
マジー田中
1991年生まれ。大阪府生まれ奈良県育ち。現在は横浜在住。
2011年に大阪大学理学部に入学。大阪大学クイズ研究会(OUQS)と大阪大学天文同好会に入り、4年を過ごした。
2015年に大阪大学卒業後、大阪大学大学院理学研究科に進学。惑星物質学研究室に配属。
2017年に修了後、千葉大学大学院博士課程に進学したが、2019年夏に中退しカヤックに秋入社。2021年にカヤックを退職。
現在はクイズ・謎解き集団Raiseのクイズライターで活動中。

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