冥王星型天体ではない太陽系準惑星は?
太陽系惑星とは水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星の8つ。
そして太陽系準惑星は冥王星・エリス・ケレス・マケマケ・ハウメアの5つだ。
今回は惑星と準惑星を惑星科学的に分類するとどうなるか説明していこう。
太陽系惑星は地球型と木星型(さらに細かくすると木星型と天王星型)に分けられる。
地球型惑星とは主に岩石と金属から構成されている惑星を指しており、水星・金星・地球・火星がそれに該当する。
また岩石はケイ酸塩鉱物(二酸化ケイ素SiO2と金属酸化物の化合物からなる結晶質をなす天然物質)が主体となっており、金属は鉄を多く含んでいるものとなっているのだ。
一方、木星型惑星は水素やヘリウムなどを主成分としている惑星を指しており、ガスで覆われているのが狭義での木星型(巨大ガス惑星)、氷を主体としているのが天王星型(巨大氷惑星)という。木星と土星が巨大ガス惑星、天王星と海王星が巨大氷惑星に分類される。
それでは太陽系準惑星はどのように分けられるのか。
2006年の国際天文学連合(IAU)の総会で冥王星が「惑星」から外され、「準惑星」という新しい天体に分類されたことが発端だ。
2008年にノルウェーの首都・オスロで開催されたIAUの執行委員会で、冥王星と同じような天体を一括りとする「冥王星型天体」というものが定義された。それは「太陽を周回する天体であって、その軌道長半径(太陽とその天体とが一番離れている時の距離)が海王星の軌道長半径より大きく、天体自身の重力により静水圧平衡形状(球体に近い形状)となるだけの質量を持ち、軌道を占有しない(軌道近くで他の天体を排除しない)もの」である。
先ほど示した5つの準惑星のうち、冥王星型天体に含まれないものが一つ存在する。
それがケレスだ。
ケレスは火星と木星との間に存在する小惑星帯の中での最大の天体で、「天体の軌道長半径が海王星の軌道長半径より大きい」ことから外れているからだ。
ちなみにNASAはケレスを準惑星ではなく、発見当初から名付けれていた小惑星と呼称しているとか。
ジャンル | 科学 |
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掲載日時 | 2021/6/5 16:00 |
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