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天文学者って何をしているの?

グリニッジ天文台(イギリス)

突然ですが英語の二択クイズ。

天文学者を英語に訳すと?

① Astrologist

② Astronomer

 

正解は②。①は星占い師を指している。

Astro-は「星の」「天体の」を意味する接頭辞で、nomosは古代ギリシャ語で「法則」を意味している。

そこから天体の法則を発見する学問を「Astronomy(アストロノミー)」、そしてその研究者をAstronomer(アストロノマー)と呼ばれている。

 

「天体の法則の研究者」といえる天文学者だが、現在は主に3つの役職に分けられることができる。

それが観測・理論・装置技術開発である。

 

まず観測を追求している天文学者について解説しよう。

彼らはハワイにあるすばる望遠鏡や地球を回っているハッブル宇宙望遠鏡などの観測装置を用いて、天体や宇宙に起きている現象の観測を専門としている。

その観測の手法は肉眼(可視光)・X線・赤外線・電波(ミリ波etc.)などと多種多様だ。

多くの観測天文学者は地上に設置されている観測装置からデータを取っているのだが、雲が存在しない天気でないと観測はできない。したがって天候が晴れることを祈りつつ健闘しているのが観測屋の仕事といえる。ちなみに宇宙望遠鏡だと天候に左右されることはないが、用いるには地上のモノよりも複雑性が絡んでいるとか・・・

 

次に理論。

理論天文学者たちは観測から得られたデータからモデル・理論・原理などを発掘していくことをしており、コンピュータを用いたシミュレーションなども行なっている。

宇宙の進化や天体の誕生などを理論上再現してみて、それが現在と理にかなっているかまた未来はどうなるのかを予測することを追求していくのも彼らの仕事だ。

しかも宇宙や天体はまだまだ謎だらけなので、彼らは存在し続けるだろう。

 

そして装置技術開発の専門家。

彼らなくしては天体観測をすることができない。もちろん観測天文学や理論天文学も成り立たないので必要不可欠な存在である。

天体や宇宙をいかに高画質で撮影するか、スペクトルを正確に反映できるかなどの装置や技術開発が要となる。現在の日本ではこのエンジニアが不足しているのが問題となっており、もし根気・根性があり宇宙・天体に興味のある方はココを目指してみては?

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横浜のフリークイズライター
マジー田中
1991年生まれ。大阪府生まれ奈良県育ち。現在は横浜在住。
2011年に大阪大学理学部に入学。大阪大学クイズ研究会(OUQS)と大阪大学天文同好会に入り、4年を過ごした。
2015年に大阪大学卒業後、大阪大学大学院理学研究科に進学。惑星物質学研究室に配属。
2017年に修了後、千葉大学大学院博士課程に進学したが、2019年夏に中退しカヤックに秋入社。2021年にカヤックを退職。
現在はクイズ・謎解き集団Raiseのクイズライターで活動中。

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