地球から一番近い恒星は太陽、では2番目に近い恒星は?
今日は日曜日のお昼にやっているあのクイズ番組っぽいクイズをまずはどうぞ。
3択問題です。太陽と地球の距離は次のうちどれでしょう?
約5000万km・約1億5000万km・約2億5000万km
正解は約1億5000万km。あの番組の3択問題は2番目の選択肢が正解の可能性が高いと勝手に思っている。実際にそうかは分からないが…。
もう少し上級っぽい選択肢にする場合は距離の差を縮めて出題されるだろう。
では次の問題はどうだろうか。
3択問題です。地球から太陽の次に近い恒星と地球との距離はおよそ何光年でしょう?
4.2光年・6.2光年・8.2光年
(※)光年…光が1年で進む距離で、約9.5兆km
正解は4.2光年。その星の名前は「プロキシマ・ケンタウリ」。
南天に見える星座・ケンタウルス座を構成しているケンタウルス座α星の三重連星(*)の一つで、ラテン語で「ケンタウルス座の最も近い星」という意味を持つ。
(*)三重連星…お互いの引力により、共通している重心の周囲を公転している3つの恒星
ケンタウルス座α星の三重連星の2つ、α星Aとα星Bは太陽を除く全天の星の中で、おおいぬ座のシリウス、りゅうこつ座のカノープスに次ぐ明るい星だ。
一方でプロキシマ・ケンタウリは赤色矮星(太陽と比べて低質量で暗赤色の光を出している恒星)で、肉眼では見えない。
プロキシマ・ケンタウリ自体やその惑星系について、ここ最近注目度が上がってきている。
2017年には観測史上最強のフレア現象(恒星表面の爆発現象)が確認されており、その規模は太陽で見られた最大級フレアの10倍以上だと言われている。翌年の2018年には記事などで公開された。
2016年8月に第一惑星(プロキシマ・ケンタウリb)、そして2020年6月に第二惑星(プロキシマ・ケンタウリc)の存在が確認された。
また2020年5月には第三惑星(プロキシマ・ケンタウリd)がある可能性が示唆されており、その存在の確度を上げるため現在も観測を続けている。
今後どのような展開になっていくのか。惑星科学的に興味のあるコンテンツとなっていくことに期待!
ジャンル | 科学 |
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掲載日時 | 2020/11/1 16:00 |
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