太陽の寿命はあと何年か?
天気が晴れている時の我々の日常生活の中で、当たり前に目にしている太陽。(直接見ないでね!)
しかしそれは永遠ではない。
太陽を含む恒星も生命体の一つだから、必ず寿命が尽きる。
太陽はあと何年存在しているのか。
まず恒星の誕生から振り返ってみよう。
水素やヘリウムを主成分とする星間ガスや塵(ちり)が重力で集まることが、恒星誕生のきっかけだ。その後に収縮を始めたガスは密度が高い状態になり、その重心の温度も高くなっていく。
高温高圧になったガスは膨張を始めようとするが、ガス自体の重力で押さえ込もうとする状態が同時に起こる。この不安定な釣り合い状態が続きつつ十分な量のガスが集まってくると、内部の温度も非常に高温となり、光を発するようになる。原始星の誕生だ。
光を発した原始星は表面が冷え始める。するとガスは収縮の方向に向かい、全部冷え切ってしまうと恒星になれず褐色矮星(かっしょくわいせい)になる。十分な質量を蓄えた場合だと表面熱の低下より内部熱の上昇が上回り、全体的に温度は上昇する。
そして内部温度が約1000万K(ケルビン; 0K=-273.15℃)を超すと、水素原子の核融合が連鎖的に始まる。その核融合でさらに輝き出し始めたら、恒星へとランクが上がる。星間ガスから恒星ができるまでおよそ1000万年だとか…。
太陽はこのような段階をへて生まれた。科学者たちの研究によると現代から約50億年前の出来事と推定されている。そして現在の太陽は寿命のおよそ半分ぐらいを越そうとしていると、科学者たちは主張している。
太陽は今後どうなっていくのか。水素の核融合反応でヘリウムができていき、そのヘリウムが星の中心にたまってくる。そうしてできたヘリウム核は重力で収縮していき、中心部は冷えてくる。他方で星の外側は膨張していき、全体の温度が低下していく。
そして赤色巨星になるのだ。こうなると水星や金星は太陽に飲み込まれ、地球の表面も1000℃を超え、地球は死の星へ…。
赤色巨星になった太陽はその後、中心核がさらに収縮して白色矮星(はくしょくわいせい)に、周辺部はさらに広がり暗い惑星状星雲へとなる。
では太陽が赤色巨星になるまでのタイムリミットはいつなのか…。あと約54億年後とのこと。地球人がそれまで生きているのならば、地球を離れて宇宙をさまようことになるのは十分にありうる。
どのような未来が待っているのか。地球を離れるか太陽とともに運命を共にするのか、それとも…。
空想科学っぽい締めくくりになったが、今回はここまで!
ジャンル | 科学 |
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掲載日時 | 2020/9/19 16:00 |
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