よみもの|聞くトリビア(読む編)

『YouTube公開』
かつて、宇宙飛行士は拳銃を装備していた。なぜ?
【朗読】まぶたが重くなる雑学【聞くトリビア】

『新幹線が山手線に追い抜かれたことがある?』

『USJにはあのキャラクターが隠れている!?』

 

眠りながら雑学に詳しくなれる、1時間の面白雑学動画! 驚きの雑学の数々を、フリーアナウンサー大橋俊夫氏の朗読とともにお楽しみください。


こちらは動画の内容の書き起こし記事です。

音声と一緒にお楽しみください。

中華そばがラーメンと呼ばれるきっかけとなったのは、チキンラーメン

日本人の国民食ともいうべきラーメン。中華そばと呼ぶ人もいますが、多くの人はラーメンと呼んでいるのではないでしょうか。実はラーメンという名前が一般的になったのは、日清食品から発売されたチキンラーメンがきっかけでした。

チキンラーメンが発売されたのは1958年。それまでラーメンは、一部地域をのぞいてあまり浸透していませんでした。しかし、日清食品がチキンラーメンを全国で販売しヒットしたことで、ラーメンという食べ物が全国的に知られるようになりました。そのため、中華そばではなく、ラーメンという名前が世の中に定着していったのです。

ただ、チキンラーメン誕生以前からラーメンが中華そばとして定着していた地域では、現在でも中華そばと呼んで親しまれているそうです。

もしチキンラーメンのヒットがなければ、ラーメンという名称もここまで広がってなかったかもしれませんし、国民食にもならなかったかもしれません。

野球選手が帽子をかぶるのは、南北戦争のなごり

野球選手はプレー中、キャップをかぶっているのが当たり前ですが、その由来をご存じという方はほとんどいないのではないでしょうか。

野球の原型が誕生したのは19世紀中頃です。アメリカのニューヨーク・ニッカボッカーズというチームによってルールが定められていきましたが、このとき、選手たちはキャップをかぶってはいませんでした。しかし、後に南北戦争が始まり、選手たちも兵士として参加しました。その際、彼らが軍の帽子としてかぶっていたのが、現在のキャップの原型となるものです。野球は彼ら兵士によってアメリカ全土に広がったため、終戦後、この帽子がユニフォームの一部として着用されるようになったそうです。ちなみにユニフォーム上下そのものも、兵士が着用していた軍服に由来すると言われています。

当初キャップは、特に理由もなく名残としてかぶられていましたが、そのうち日除けとしての効果や敵・味方の区別がしやすいというメリットもあったため、正式なユニフォームの一部としてルールブックで着用が義務付けられるようになりました。

貝のカキは、ホタテの貝殻の中で成長させる

生でもフライでも食べ方いろいろのシーフード、カキ。広島を中心に多くの地域で養殖されていますが、その養殖方法はというと、ちょっと意外な方法が採られています。実は、カキの養殖をするにあたり、ホタテの貝殻を使っています。

その方法はというと、まず、ホタテの貝殻を海の中に入れて、そこにカキの種ともいえる「幼生」なるものを付着させます。その後、幼生が付着した貝殻を、一度干潟の棚に移してしばらく置いた後に、吊るした状態で再び海中に入れて、そこから1年ほど育てます。この間、カキはずっとホタテの貝殻の中にくっついたままです。そして、カキがおよそ10センチほどに成長したら、貝殻から外してカゴに入れて、1ヶ月ほど海の中で育てたのちに収穫され、各地に出荷されます。

なぜホタテの貝殻を使うかというと、ホタテの貝殻は平らで何段にも積み重ねることができ、生産効率が良いためです。また、大量に余ったホタテの貝殻の有効利用という目的もあるそうです。

服のボタンのデザインを競うコンクールがある

日本には様々なコンクールがありますが、中には「こんなものも?」と思うような大会も催されています。そのひとつが「日本ボタン大賞コンクール」。このボタンは服についているあのボタンです。そのデザインや機能性が競われています。

このコンクールは日本釦(ぼたん)協会がボタンの成長発展を目的に、1989年から1年おきに開催しているもので、経済産業省も後援しており、業界を代表するコンクールとなっています。

製造されたボタンだけでなく、ボタンのデザイン画で競う「ペーパーデザイン部門」もあり、ファッション系の専門学校生やボタンに興味がある一般の人でも応募できます。また、ペーパーデザイン部門でグランプリを取ると、実際にそのデザインのボタンを製造してもらえるとのこと。

受賞作はどれも今までのボタンのイメージをくつがえす新しいデザインのものばかりです。興味がある人は一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

天気予報では、「悪い天気」と言ってはいけない

我々はよく日常で、晴れていると「良い天気」、雨が降っていると「悪い天気」といった表現を使いがちですが、こうした言葉を天気予報で耳にすることはありません。というのも、天気予報業界のルールではこういう言い方をしてはいけないことになっているからです。

その理由は、「良い天気」「悪い天気」といった表現があまりにも主観的であるからです。たとえば、水不足で少しでも雨が降ってほしいと思う人にとっては、晴れていることが「良い」とは限りません。人によっては雨を望む場合もあるため、天気に「良い」「悪い」という言葉は使わず、具体的に表現するように決められているそうです。

他にも、天気予報では避けたほうが良いフレーズがあります。たとえば、「雲の多い天気」は、晴れか曇りかわかりにくく、誤解を招きやすいという理由から、「曇りのところが多い」「曇りの日が多い」といった表現に置き換られるとのことです。また「晴れがち」「曇りがち」といった表現も曖昧さがあるため、使われていません。

これらの日本語の使い方に注意しながら天気予報を見ると、また違った楽しみ方ができるかもしれません。

海外で発売されている「カップヌードル」は、「カップヌードルズ」と複数形

現在は日本を代表するカップ麺の「カップヌードル」。世界中で販売されていますが、実は海外では「カップヌードル」という名前では販売されていません。

海外で販売されているものは「CUP NOODLES」と、名前が複数形になっています。これは「ヌードル」では「1本の麺」という意味になってしまい、意味が通じなくなるため、アメリカで売り出す段階で「CUP NOODLES」という名前にしたそうです。

その後、アメリカ以外の英語圏でない国でも、海外で販売する際は、商品名はすべて統一しようということで、日本以外の国ではすべて「CUP NOODLES」という表記になりました。

名前以外にも、麺や味付けも国によって異なるようで、たとえば、アメリカやヨーロッパではスプーンなどですくいやすいように麺が短めに作られている一方、タイでは食べ応えを感じさせるために長めに作られています。味についても、イスラム教徒が多いインドネシアではチキン味がベースとなっていたり、シンガポールや香港などではシーフード風味の味が多く販売されています。

カーリングの選手が履く靴の裏は、左右で違う

「氷上のチェス」と呼ばれるカーリング。ストーンを正確に投げるために、道具には様々な工夫がされています。靴もそのひとつで、実は選手が履く靴の裏は左右で異なっています。

具体的に言うと、右利きの選手は右足、左利きの選手は左足の靴底に滑りにくいゴムがつけられています。これは、ストーンを投げるときに氷を足で蹴り出す必要があるため、滑って踏ん張りが効かなくならないようになされた工夫だそうで、逆に、もう片方の靴は滑りやすくするために摩擦が少なくなるような加工が施されています。

また、取り外しができる滑り止めもあり、これを普通の靴につけることで、わざわざ専用の靴を買うことなくカーリングを楽しむことができます。

ちなみに、ストーンを投げるとき以外は滑らないように、何もついていない側の靴の靴底には滑り止めを装着して歩きます。

チェーンソーは、もともと人間の骨を切るために発明された

電動ノコギリの一種、チェーンソー。現在では木材を切るために使われますが、実はもともと、人間の骨を切るために使われていました。とはいっても拷問のためとかではなく、医療用の手術器具として使用されていたのです。

18世紀後半のヨーロッパ。病院では現在のように環境が整っておらず、麻酔技術も進んでいなかったため、手術は非常に困難でした。特に出産の帝王切開は、専用の器具もなく時間もかかるため、妊婦、胎児、ともに大きな負担がかかっていたそうです。そこでスコットランドのある2人の医師が帝王切開を素早く行うためにチェーンソーの原型を発明しました。

現在の帝王切開では、下腹部を切って胎児を取り出しますが、当時は恥骨を切断することで骨盤を広げ、胎児を取り出していました。その恥骨を切る道具としてハンドルで歯が回る仕組みのチェーンソーが使われたのです。それまではナイフやハサミで骨を切っていましたが、それに比べて痛みは少なく、手術時間も短縮できるため、妊婦の負担も緩和されました。

しかし、のちに麻酔技術が発達したことや、安全な帝王切開法が開発されたことで、次第にチェーンソーは医療現場では使われなくなっていきます。そして20世紀に入ると、チェーンソーは木材伐採の道具として再び利用されるようになったのでした。

戦後の日本で、声を送る郵便があった

戦後間もない1952年、日本である変わった郵便サービスが誕生しました。それは、自分の声を相手に送るという「声の郵便」なるものです。

これは、郵便局の窓口などに設置された録音室で声を録音し、それをレコードにして送るという仕組みのもので、手紙のような感覚で送る人もいれば、シベリアに抑留されていた兵隊さんなどに、帰りを待つ家族が声だけでも聞かせてあげたいという目的で使う人もいたそうです。

録音料金はおよそ80円から100円、郵便料金は8円かかりました。当時のハガキが1枚2円だったことを考えるとそこそこ高価だったようです。

一時は注目を浴び、利用者も多かったそうですが、録音の手間がかかることや、当時レコードを再生する機器を持っていない人も多かったこともあり、「声の郵便」はいつのまにかサービスを終了してしまいました。

声を郵便で送る試みは、1992年、1996年にも導入されましたが、携帯電話の普及などもあり、全く定着しませんでした。やはり、こうしたサービスは電話の便利さには勝てない、ということかもしれません。

全国の浄水場では、魚が飼育されている

我々に飲み水を提供してくれる浄水場。もし水に有害なものが入っていたら、多くの人を危険にさらすことになります。そのため、浄水場では厳密な水質検査が行わています。そして、その一環として浄水場では魚を飼育しているそうです。

水道水は川や湖から取り込んだ水をろ過したりすることで作られています。それらの水に健康に害を及ぼす重金属などが含まれてないかなど、人間の手で細かくチェックしていますが、そのうえで、水を水槽に入れて魚を飼育して、さらなる水の安全を確認しているというわけです。もし水質に異常があれば、魚がおかしな行動を取ります。それを細かく観察するという検査があったとはちょっと意外です。

飼育している魚は浄水場によって異なり、金魚のところもあれば、メダカ、コイ、ニジマスなどさまざまです。また、ミジンコなど、魚以外の生き物を使用しているところもあるようです。我々の飲料水の安全は、このような魚たちによって守られているのでした。

アメリカのホテルには「420号室」がない

日本のホテルやマンションでは「4」や「9」といった数字が縁起が悪いされ、「444号室」といった部屋がないところもあります。これは海外でも同じようで、「13」や「666」といった宗教上縁起の悪い数字が使われていないところも見られます。

そして、それらと同様に「420」という番号の部屋もあまり見かけないということです。この「420」は、特に宗教とは関係がありません。では、なぜこの数字が嫌がられているのかというと、ある風紀上の理由があるからです。

それは海外では「420」が大麻やマリファナを意味するスラングとされているためです。大麻愛好家にとって「420」という数字に特別な意味合いを感じており、それと同じ部屋番であれば、愛好家のパーティー会場として利用される可能性が出てきます。それを防ぐために「420」の部屋番号を採用しないホテルがあるというのです。

なぜ「420」が大麻を指すスラングとなったのかは、はっきりわかっていませんが、かつてある高校の生徒たちが毎日午後4時20分に集まって大麻を楽しんでおり、そんな彼らの間だけ通じる隠語として「420」という数を使うようになったのではないかとも言われています。

クリスマスソング『きよしこの夜』は、当初の思惑とは違う形で世に出た

クリスマスソングの定番のひとつ『きよしこの夜』。この曲が生まれたのは19世紀初頭、オーストリアのオーベルンドルフという小さな村です。ここにかつてあった教会で、若き聖職者のヨーゼフ・モーアが書いた詩に、教師のフランツ・グルーバーが曲をつけて生まれました。しかし、このとき、あるアクシデントが起こり、特別な形でこの曲が発表されることとなりました。

作曲者のグルーバーはオルガン演奏家としても活動しており、本来この曲の初演もオルガンを使って行うはずでした。しかし、使用する予定だったオルガンのふいごがネズミにかじられてしまい、演奏できなくなってしまったのです。そこで、オルガンの代わりにギターを持ち込み、弾き語りという形でなんとか歌い上げることで、初演は成功に終わったそうです。この出来事は村の伝説となり、現在でも多くの人に語り継がれています。

現在、初演の舞台となった教会は撤去され、代わりに小さな礼拝堂が建てられています。そこにはモーアとグルーバー、そして当時の教会の様子が描かれたステンドグラスが設置されており、ちょっとした聖地となっています。

江戸川乱歩の「少年探偵団」には、「チンピラ別働隊」という下部組織があった

子どもの頃に江戸川乱歩の「少年探偵団」シリーズを読んだことがある人はいるでしょうか?小林少年率いる少年探偵団と怪人二十面相の戦いを軸に物語は進んでいきました。そんな少年探偵団には、実は「チンピラ別働隊」という、今からみると、とんでもない名前のサブグループが存在していました。

このグループ、戦争などで親をなくし、街で路上生活せざるを得なかった少年たちにより結成されたもので、夜中に活動できない正規メンバーの代わりに動けることや、かつて悪いことをしていたことからか逃げ足も速く、機動力を活かして行動できることから重宝されており、さまざまな任務を請け負っていたようです。

メンバーのひとり「ポケット小僧」と呼ばれる小柄な少年が、その小さな体を活かして潜入捜査を行うなど、作品によっては彼らをフィーチャーしたものもあります。

現在では、さすがにこのようなグループを登場させるのは問題があるかもしれませんが、「少年探偵団」シリーズが刊行されたのが、1930年代から60年代にかけての戦中・戦後の時代。当時彼らのような少年が街中に多くいたこともあり、何ら違和感なく、ストーリーに溶け込んでいたのでした。

お風呂で指がしわしわになるのは、水の中のものをつかみやすくするため(?)

お風呂に長時間入っていると、指先が白くしわしわになります。これは皮膚の表面にある角質層が水分を吸ってふやけることが原因と考えられていますが、はっきりとした理由はまだわかっていません。

そんな中、イギリスのある研究チームが面白い説を発表しました。それは、指先がしわしわになるのは、水中にあるものをしっかりつかめるようにするためではないか、というものです。

古代より人間は生活の中で川や海の中からも食料を得る必要がありました。また、当時は靴も無かったため、どんな場所でも裸足で移動しなければなりませんでした。このような環境で、指先にしわがあれば物がつかみやすくなり、滑らず歩くこともできます。つまり、人間の進化の過程で生活をしやすくするために、指先にしわができるようになったのではないかと、研究チームは考えたのです。

では、常にしわしわだったほうが便利なのではないかと思いますが、研究チームは、もしずっとしわしわであれば皮膚の感覚が鈍ってしまい、痛みや熱を感じにくくなるためではないかと答えています。

絵画の「印象派」という名前は、もともと悪口だった

19世紀フランスで起こった芸術運動、印象派。明るい色を用いて、目に映る物の印象をそのままに、光や色を表現することを重視した画風を特徴とし、モネやルノワールなどの画家が属することで知られています。そんな「印象派」という言葉は、画家たちが自ら名付けたものではなく、ある批評家が彼らの絵に対して言った悪口から生まれたものでした。

1874年に行われた展覧会で、モネの代表作となる『印象、日の出』が展示されました。フランス、ノルマンディー地方のル・アーブル港で見た夜明けの景色を描いたものでしたが、これを見た批評家のルイ・ルロワが「こんな作品は印象を描いただけのものだ」と批判しました。その批評が新聞に掲載されたことで「印象派」という言葉が生まれたそうです。

しかし、ルロワの批判とは裏腹に、モネの作品を気に入ったフランスの画商がこれらの作品を買い集めたことで世に広まり、印象派というひとつのジャンルが確立しました。

その後、印象派の作品は他の画家に影響を与え、美術史に大きな変換点をもたらしました。皮肉にも、悪口だったはずの言葉が、こうして美術史に残る言葉になるとは、誰も思いもしなかったのではないでしょうか。

チャップリンの秘書は、日本人だった

「世界の喜劇王」としてその名を轟かせていたチャップリン。そんな彼に日本人の秘書がいたということをご存知でしょうか。

その人の名は高野虎市(こうの・とらいち)。広島県出身の人物で、15歳のときにシアトルに住むいとこを頼り、単身アメリカに渡って働いていました。そして31歳のときにチャップリンに出会い、運転手として雇われます。チャップリンは完璧主義者だったため、ついていけずに辞めていくスタッフが多い中、高野は運転だけでなく、チャップリンの身の回りの世話をこなし、次第に認められていき、36歳のときに秘書に就任しました。

チャップリンは高野のことを非常に気に入ってたようで、撮影所内にある邸宅をプレゼントしたり、高野の長男の名付け親になったり、遺産相続人に選んだりと、感謝の気持ちからさまざまな形で彼に報いていました。また、高野について尋ねられた際には「私のすべてだ」と答えたというエピソードも残っているほどです。

さらに、チャップリンは高野のおかげで日本人を信頼するようになり、自身のもとで働く使用人をすべて日本人にしたといいます。チャップリンの日本びいきは有名ですが、その理由として、高野虎市の存在が大きかったようです。

ベトナムでは、家政婦のことを「おしん」と言う

日本語がそのまま外国語として浸透することは多々あります。「sushi」「kabuki」「manga」など、これらは日本の言葉と同じ意味で海外で通じますが、中には全く違った意味で使われている言葉もあります。

そのひとつが、ベトナムで使われる「Osin」です。これはNHKで1983年に放送されていた連続テレビ小説『おしん』に由来する言葉ですが、実はベトナムでは「家政婦さん、お手伝いさん」という意味があります。

『おしん』は1994年にベトナムで放送され、ベトナム全土を巻き込む大ブームとなりました。ドラマでは、主人公のおしんが奉公先の家でいじめに遭いながらも、弱音を吐かずけなげに働きます。そんな彼女の姿が印象的だったことから、いつのまにかベトナム人の中で「Osin」という言葉が家を手伝う人、すなわち「家政婦さん」や「お手伝いさん」を意味するようになったそうです。

ちなみに、ベトナムではドラマ放送当時、多くの男性が忍耐強く働くおしんの姿を見て、日本の女性はなんて素晴らしいのだと感じ、日本人と結婚することに憧れた男性が増えたと言われています。

ろうそくの芯は、三つ編みになっている

照明だけでなく、バースデーケーキや結婚披露宴などの演出としても使われるろうそく。周囲を安定して明るく照らすためには、火の大きさが一定でなければいけません。そのための工夫として、ろうそくの芯は木綿糸を三つ編みにしたものが使われているそうです。

これは19世紀後半に海外で考案されました。かつてのろうそくは芯が太く、燃えきっても炭になって残るため、そのままにしておくと炎が大きくなってしまうという欠点があり、たびたび芯を切って炎の大きさを調整する必要がありました。そこで考案されたのが、三つ編み状にした芯です。これを使うことで、芯がほどけてちょうど良い具合に燃え広がり、また,
それぞれが細いので燃え残りも少なく、いちいち切って調整する必要がなくなりました。このようなメリットから、三つ編みの芯を使ったろうそくが広く普及しました。

ちなみに、日本産の和ろうそくは現在でも芯が太く、燃え残りが生じるため、その都度、芯を切らないと火が大きくなってしまいます。和ろうそくを使う際には、たびたび芯を切るよう注意が必要です。

スーツの左右の裾に入った切れ込みは、もともとは騎士のためにつけられたものだった

男性用スーツのジャケットの裾には、左右それぞれ切れ込みが入っています。これは「サイドベンツ」と呼ばれるもので、スーツにゆとりができて動きやすくなるというメリットがあります。このサイドベンツは、もともと騎士がある動作をしやすくするために、上着に施されたものものが由来であるとされています。

その動作とは剣を抜くことで、騎士たちは腰に剣を装備していたため、上着を着たままだと邪魔になって剣を取り出しにくかったそうです。そこで、切れ込みを入れることで、簡単に剣を出せるようにしたということです。これがサイドベンツの始まりだとされています。ちなみに、このことからサイドベンツには「剣吊り」という別名がつけられています。

また、ジャケットの中には背中の裾に切れ込みが入っているものもあります。これは「センターベント」と呼ばれ、馬に乗る人が上着を着たままでも窮屈にならないように考案されました。そのため、こちらには「馬乗り」という別名がつけられています。

くまモンは、大阪育ち

熊本県の人気キャラクター、くまモン。熊本県のみならず、日本国内、さらには世界的にも人気が出てきています。そんなくまモンには、実は驚くべきプロフィールがあります。

それは、くまモンが登場した当初に使われていた名刺に書かれていたもので、そこにはくまモンは「熊本生まれ、ほぼ大阪育ち」とありました。というのも、くまモンの人気が最初に火がついた場所が大阪だったからです。誕生当初、くまモンは熊本との関係を伏せた上で大阪で活動していました。大阪で行われたイベントに多く出演し、さらには、関西人になじみの深い吉本新喜劇に出演するなど、さまざまな形でメディア出演していたことで人気に火が付き、その後、熊本県をPRするキャラクターとして大阪をはじめ全国にその名を広めていきました。

その縁もあってか、2025年の大阪・関西万博で、くまモンはスペシャルサポーターに就任しています。実はくまモンは大阪にかなり縁の深いキャラクターでもありました。

ハッピーターンの名前は、不景気に対する気持ちが込められている

亀田製菓のロングセラーのお菓子「ハッピーターン」。この名前の由来には、当時の不景気にあえぐ日本に対する開発者たちのメッセージがあったようです。

「ハッピーターン」が発売されたのは1976年、第一次オイルショックの影響で不景気となり、日本全体に暗い雰囲気が蔓延していました。そこで、この嫌な空気をなんとか吹き飛ばせないかと考えたところ、「幸せ」がお客さんのところに「戻って来る」という願いを込めて、新商品に「ハッピーターン」と名付けました。

現在もその気持ちを込めて製造されており、亀田製菓は、「こう(5)ふく(29)」の語呂合わせで「幸福の日」となっている5月29日に合わせてさまざまなキャンペーンを行っています。2024年には、ハッピーターンにかけられている「魔法の粉」だけをプレゼントするイベントが開催され、好評を得ました。

世界一美しいスターバックスは、日本にあった

全世界で展開するカフェチェーン、スターバックス。店舗によってはその地域の雰囲気に合わせたところもあります。たとえば、京都の清水寺の近くでは、古い日本家屋を改築して作られていたり、福岡の太宰府市には、建築家・隈研吾が手掛け、太宰府天満宮の雰囲気を壊さないデザインをテーマにした店舗があります。これらももちろん素晴らしいのですが、そんな中「世界一美しいスターバックス」と呼ばれている店が富山県にあります。

それは富山市の富岩運河環水公園にある「スターバックス富山環水公園店」で、スターバックス社内の表彰制度「ストアデザインアワード」の2008年の第1回で最優秀賞に選ばれたことから「世界一美しい」と呼ばれるようになったそうです。

この店舗が賞に選ばれた理由は、外観やインテリアの美しさだけではなく、窓際の席から眺められる運河の景色がとても美しいからということもあります。夕方になると夕日が運河の水門を照らし、幻想的な風景が広がります。また、春には桜、秋には紅葉、冬には雪景色と、四季折々の美しさも堪能できます。

現在では、この店目的で公園に訪れる人もいるそうです。もし近くに行く機会があれば、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

寄生虫を使ったダイエットがあった

20世紀最高のソプラノ歌手とも称され、人気を博したマリア・カラス。彼女はあるダイエット方法で、1年間で50キロ減量したというエピソードが残っています。それは寄生虫であるサナダムシを体内に取り込むいうものでした。

これは、サナダムシの幼虫を飲みこみ、体内で飼育することで余分な脂肪を食べてもらい痩せるという非常に危険なものでした。カラスは実際この方法で痩せたとされ、多くの人々の注目を集め、新たなダイエット方法として実践した人も現れました。

しかし、一説によると、カラスが太っていたのは精神的な理由によるもので、寄生虫ダイエット中には劇的な体重減少があったわけではなく、サナダムシを駆除したころから精神が安定し、一気に痩せたという話もあります。

ただ、現在、ある大学のグループが、実際に寄生虫がダイエットに効果があることを、マウスを使った実験で証明しています。当時のように、寄生虫をそのまま飲み込むようなダイエット法は難しいでしょうが、この研究結果を活かした新しい方法が誕生するかもしれません。

ドイツの飲食店では、ビールを一定量以上入れて出さないと、罪になる

ビールの本場であるドイツ。そのこだわりは非常に強く、国としてビールに関する法律を定めているほどです。特に飲食店で提供されるビールについてもさまざまな規定があり、グラスに一定量以上のビールを注がないと罰則を受ける法律も存在します。

ドイツの飲食店のビールグラスには、よく見ると短い横線が入れられています。これは「アイヒシュトリヒ」と呼ばれるもので、飲食店はこの線を目安にしてビールを注ぐ必要があり、もしこの線にまで達していない場合は、店側に頼んで追加で注いでもらうことができます。また、ジョッキやグラスのメーカーは、製造の際には必ずこの線を入れなければならず、使い捨てコップにまで記載されているほどです。

この法律は、お客さんが損をしないようにする、いわゆる消費者保護を目的として制定されたもので、ビールを誇りに思っているドイツの国民性がここにも表れているようです。

全面禁煙の飛行機でも、トイレには灰皿を置かないといけない

昔はどんな場所でもタバコが吸えましたが、時代は変わり、現在は逆にタバコを吸える場所を探すほうが難しくなりました。飛行機の中も同様で、機内でタバコを吸うことは許されません。しかし、そんな飛行機でもトイレにはなぜか灰皿が設置されています。実は、これは飛行機を製造するにあたり、必ず灰皿を設置するように定められたルールがあるからです。

これは、FAA、アメリカ連邦航空局の規定によるもので、たとえ機内禁煙をお願いしていても、ルールを無視して吸う人がいるかもしれません。その際に灰皿がないと、タバコを便器に捨てるなどして、それが原因で火災につながるおそれがあります。そのため、万が一に備えて灰皿を設置するように決められているというわけです。

ただ、飛行機内でタバコを吸うと「安全阻害行為」に違反するため、50万円以下の罰金を支払うハメに。たとえ灰皿があっても、機内で絶対にタバコは吸ってはいけません。

北海道大学の生協では、ジンギスカンパーティーのセットが販売されている

国立大学のひとつ、北海道大学。そこの生協では非常に変わったものを購入できます。それは「ジンギスカンパーティーセット」なる、学生たちがジンギスカンを楽しむためのもので、肉、野菜、たれはもちろん、割り箸や取り皿、ゴミ袋、ジンギスカン鍋なども一緒になっており、またコンロや火ばさみも貸してくれるというセットになっています。

実は北海道大学では「ジンパ」と呼ばれる、ジンギスカンパーティーを行う文化があり、大学の指定されたエリアであれば、構内でもジンギスカンを楽しむことができます。夏になると、多くの生徒たちが鍋を囲んでいる風景がよく見られ、大学の風物詩になっているようです。

さらに2024年には、大学出身のソムリエが選定に携わった、ジンギスカンに合うように調整された赤ワインも発売されています。北海道大学の学生やOBたちにとって、このジンパというのはそれだけ特別な習慣といえそうです。

東海道新幹線が山手線の電車に追い抜かれたことがある

1964年、東京・新大阪間で東海道新幹線が開業しました。しかし、その開業日である10月1日、通常ではあり得ない興味深い出来事が起こりました。それは、新幹線がスピードで絶対に負けるはずのない山手線に追い抜かれたというものです。

これは、上り一番列車だった新大阪発東京行きの「ひかり2号」で起こったことです。乗客の期待を背負ったひかり2号は、運転士がそれに応えようと、当時制限されていた最高時速の160キロを超え、新幹線の限界である210キロを何度も出して新大阪・東京間を走らせました。

当然、乗客は大喜び、車内の速度計が210キロを示すたびに拍手が起こりました。しかし、あまりにもスピードを出し過ぎたため、予定よりも早く東京駅に到着しそうになり、時間を合わせるために、直前で徐行運転せざるを得なくなりました。その結果、隣を走る山手線の列車が新幹線を追い抜くという不思議な光景が見られたそうです。

ただ、ひかり2号は定刻どおりに東京駅に到着しました。多少のトラブルはあったものの、新幹線の時間に対する正確さはしっかりと証明されたというわけです。

世界初のパイプオルガンは、水の力で演奏された

教会などで見られるパイプオルガンの原型が誕生したのはなんと紀元前、北アフリカで発明された「ヒュドラウリス」と考えられています。ただし、このヒュドラウリスは、風を送って音を鳴らすパイプオルガンと違い、水の力を使って演奏するものだったそうです。

どのような原理かというと、ヒュドラウリスの中に水槽があり、その水に力を加えることで水圧が中の空気を押し込み、空気がパイプに流れて音を出す仕組みになっています。パイプに空気を直接送り込む形だと、音にムラができてしまいますが、水圧を利用すると安定して空気を送り込むことができるため、途切れることなく音を出すことができたとみられます。

もともと、このヒュドラウリスは楽器として作られたのではなく、一定の空気を送り出す装置としてに発明されました。その際、本当に空気が送られてきているかを証明するためにパイプをつけて音が出るようにしたところ、きれいな音を奏でたため、楽器として利用されるようになったということです。

ロシアの宇宙飛行士は宇宙滞在中、銃を所持している

1961年にユーリ・ガガーリンが初めて宇宙に旅立って以来、多くの宇宙飛行士が誕生し、さまざまな業務を行ってきました。そんな中でもガガーリンをはじめとするロシアの宇宙飛行士たちは、宇宙へと向かう際、必ず銃を所持していたそうです。なぜそんな物騒なものを持つ必要があるのか、宇宙人に襲われたときにでも使うのかと思いきや、実はもっと現実的な理由があったようです。

というのも、ロシアでは宇宙から帰還する際、帰還用のカプセルを国土の関係から海ではなく陸地に着陸させていました。そして、迎えが来るまでしばらくの間、その地で待機する必要がありました。ただその際、着陸した場所が森の中だった場合は、クマなどの野生動物から身を守らなければいけません。そのため、護身用として銃を持つようになっていたのです。

ただ、当初渡されていた銃が小型だったため、いざクマに襲われても太刀打ちできず、結局逃げるしかなかったそうですが。そのため、後に宇宙飛行士用に強力な銃が開発され、クマに対しても応戦できるようになりました。

しかし、時代が変わり、GPSの性能も向上したことから、救助に時間を要することもなくなり、銃を携帯する必要もなくなりましたが、現在でも着陸場所によっては危険であるため、再び銃の導入を検討しているという話もあります。

カレーは、朝に食べると効果的

かつて、メジャーリーガーのイチローが現役時代に毎朝カレーを食べていたという話があり、一時期「朝カレーブーム」も起こりました。この話、理にかなったもので、朝にカレーを食べることは健康にも良いということがわかっています。

というのも、朝には血糖値に関わるインスリンの分泌を促しやすいものを食べると良いとされています。カレーはご飯の上にかけて食べますが、ご飯は体内でブドウ糖に分解され、インスリンの分泌を引き起こします。インスリンの分泌は体内時計の調整に効果があるため、朝の目覚めが良くなるようです。

また、カレーに含まれる香辛料は、交感神経を興奮させる効果があります。これにより血圧が上がり、脳が活性化されるため、これから学校や仕事に向かうにはちょうど良いというわけです。

他にも、カレーを食べると脳への酸素供給が増え、血液量が増加するため、集中力も高まりやすいと言われています。これらの点から考えて、朝からカレーを食べることは非常に良い習慣だといえるでしょう。朝から気合を入れて行動したい人は、一度試してみてはいかがでしょうか。

与謝野晶子には、アウギュストという名前の息子がいた

最近でも子どもに「キラキラネーム」をつけた親に対して多くの非難も聞かれますが、このような名前は実は最近始まったことではありません。100年以上前から、その片鱗を感じさせるような変わった名前をつける親は存在しました。歌人・与謝野晶子も同様で、四男に「アウギュスト」という変わった名前をつけています。

このような名前をつけた理由には、与謝野晶子のフランスでの滞在がありました。晶子は夫である歌人与謝野鉄幹の留学の後を追う形でフランスに渡ります。そこで夫とともにパリ・モンマルトルで生活し、さまざまな芸術家たちと交友を重ねます。その中に彫刻家のロダンもいて、晶子は特に彼との出会いに感動したそうです。しかし、晶子は滞在中に鉄幹の子どもを妊娠し、帰国することになります。そして翌年、四男を出産、その際にパリで出会った思い出深い人物、ロダンのファーストネーム「オーギュスト」にあやかって「アウギュスト」という名前をつけました。

しかし、そんな晶子の思いをよそに、四男は日本人らしからぬ名前がつらかったのか、後に「昱(いく)」と改名しています。

急須でお茶を注ぐとき、ふたの穴の位置が違うと味が変わる

急須からお茶を注ぐとき、急須のふたの向きを気にしている人はあまりいないかもしれません。しかし、このふたの向きがお茶の美味しさを左右しているとしたらどうでしょうか。

急須のふたの穴には、急須の中に空気を取り込む役割があります。そうすることで茶碗にお茶を注ぐときにお茶がスムーズに出やすくなります。そしてもうひとつ、空気の対流によりお湯の回転がうながされ、茶葉とお湯をかき混ぜて美味しいお茶が淹れられる効果があります。

さらに、この穴の位置にも重要な意味があります。穴を注ぎ口に近い位置に合わせると、ふたがぴったりと閉まり、空気がよく入ることで対流が強まります。そうすることでより茶葉とお湯がかき混ざり、ムラのない美味しいお茶ができます。逆に、注ぎ口と反対の方向に穴を合わせると、お湯の回転が悪くなり、美味しいお茶ができません。また、ふたがしっかり閉まらないため、お湯がこぼれる可能性もあります。

急須でお茶を入れる機会があれば、ふたの穴の位置を意識してみてください。今までとは違う味を楽しめるかもしれません。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンには、ミッキーマウスが隠れている

ディズニーランドの楽しみのひとつに、園内に隠されたミッキーマウスをモチーフとしたマーク、隠れミッキーがありますが、実はユニバーサル・スタジオ・ジャパンにもなぜか隠れミッキーらしきものが存在するという話があります。

それは「スーパー・ニンテンドー・ワールド」内の「パワーアップバンド・キーチャレンジ」というアクティビティにあります。その途中の壁にペンキがまかれた跡がありますが、そこをよく見るとミッキーらしき姿を見ることができます。

また、「ジュラシック・パーク・ザ・ライド」では、途中、2匹の恐竜が洋服を引っ張り合うシーンが出てきますが、その洋服のロゴに「ミッキー」という文字が隠れているそうです。

さらには、ミッキーだけでなく、ドナルドダックも園内に潜んでいます。ハリウッド・エリアのとあるショーウィンドウで、机の上に箱や缶が置かれているところがありますが、その缶のひとつにドナルドダックが描かれているのです。

USJに行ったときは、単にアトラクションに乗ったりするだけではなく、こういったギミックを探してみると、ひと味違った楽しみができるかもしれません。

ハワイのカメハメハ大王像は、カメハメハ大王をモデルにしていない

ハワイ、ホノルルのイオラニ宮殿の向かいには、ハワイ諸島を統一し、ハワイ王国の初代国王に就任したカメハメハ大王の像があります。ハワイを訪れたことがない人も、その勇ましい姿が思い浮かぶのではないでしょうか。実はこの像、カメハメハ大王本人を直接モデルにして作られたものではありません。

この像は1883年、イギリスのクック船長によるハワイ発見から100周年を記念する一環として建てられましたが、いざカメハメハ大王の像を作ろうとしたとき、彼の実際の姿を残した資料がほとんどありませんでした。というのも、大王が亡くなったのは1819年であり、当時写真はまだ発明されていなかったからです。また、彼をモデルにして描かれた絵も数枚しか残っておらず、像を作るのには参考資料が不十分でした。

そこで、カメハメハ大王ではなく、彼に似た別の凛々しい王族の男性をモデルにしてあの銅像を作りました。モデルの男性に当時の王族の衣装を着てもらい、ポーズを取らせた写真を銅像制作者に提供することで、なんとか完成にこぎつけたそうです。

ピーマンは切り方次第で、苦くなくなる

子どもたちに苦手な野菜を聞くと真っ先に名前があがってくるピーマン。子どもに限らず、あの苦味が嫌いという人も多いかもしれません。実はピーマンは切り方によって苦味を抑えることができます。

では、どのように切れば苦味を抑えられるかというと、縦に切ると良いのです。ピーマンの苦味成分はその細胞の中にあります。この細胞壁を壊すことで成分が外に流れ出て、苦味が強くなってしまいます。逆に、細胞壁をなるべく壊さずに切れば苦味が少なくなります。ピーマンは繊維が縦に走っているため、この繊維に沿って切ることで、細胞壁のダメージが少なくて済み、苦味が抑えられるというわけです。

ただ、もっともピーマンの苦味を感じないのは、切らずに丸ごと食べることです。包丁で細胞を傷つけることがないため、苦味はほとんど感じないそうです。逆に、苦味が好きだという人は横に切ることで、苦味を強く感じることができます。好みに合わせて切り方を変えてみると良いでしょう。

わずか10分で解任された、サッカー監督がいる

プロサッカーの世界では、監督の退任劇はよくあるもので、度々新聞を賑わします。しかし、たとえ監督を辞めるにしろ、通常は数試合を指揮した後、その結果をもとに判断されるものですが、2007年に海外のサッカーチームで、わずか10分間で監督が解任されるという珍事が起こりました。

それはイングランド4部リーグの「トーキー・ユナイテッド」というチームで起こった出来事でした。リロイ・ローゼナイアーという人物が新しい監督に就任することが発表された直後、クラブが別の企業に買収されました。その際、新しい経営陣は別の監督を就任させる予定をたてていたため、リロイは即座にクビとなりました。その間わずか10分間。リロイは意図せず、おそらく世界最短の監督就任期間記録を更新することになりました。

リロイはこの出来事に対して抵抗することなく、「自分にはどうしようもない」と言い、クビを素直に受け入れたそうです。

ちなみに、それまでの最短記録は1986年のデイヴ・バセットによる4日間です。他の監督は解任されるにしても最低でも数日間は在任しています。分単位の解任がいかに異例だったかがわかります。

「人」という漢字は、人と人が支え合ってる姿から作られていない

「『人』という字は、人と人が支え合ってできている」。テレビドラマ『3年B組金八先生』で生まれた有名なフレーズで、この言葉に感銘を受けた人も多いでしょう。しかし、この内容は実はまったくの作り話です。

実は「人」という漢字は、1人の人間が横向きで手を下げ、腰を曲げて立っている姿から作られたものだとされています。あの漢字の由来に支え合うという意味合いはなく、2人目の人間も存在していません。

ちなみにこのフレーズの真偽について、金八先生役の武田鉄矢も後にテレビ番組で否定しています。当時、生徒役の多くが役者ではない素人だったため、彼らが納得でき、心から耳を傾けられるような話をしなければ、ドラマとして成立しないと考えた武田が即興で考えて披露した話でした。すなわち、あのフレーズはその場のアドリブだったというわけです。

信じていた人には申し訳ない話ですが、これは紛れもない事実です。

竹にも花が咲く

日本に関わり深い植物、竹。実はその生態には未解明のことが多く、研究者たちによって、その解明が進められています。そんな竹にも、実は花が咲くという事実をご存じでしょうか。

知らない人も多いのは当然のことで、孟宗竹はおよそ67年、マダケに至ってはおよそ120年に一度しか花が咲かないからです。なぜ、これほど長い間花が咲かないかはいまだに解明されておらず、謎に包まれています。ただ、竹が花を咲かせても種はできず、タケノコも生えなくなり、本体も枯れてしまうそうです。

それだけめったに見ることができず、竹自体も枯れるということから、縁起が悪いものとして考えられ、花が咲いた時期には天変地異など不吉なことが起こるという言い伝えが残る地域もあるそうです。

ちなみに、1902年頃には多くのマダケが花を咲かせたという記録があります。それから120年が経過しており、周期的に考えるとここ数年で多くのマダケが花を咲かせることが予想されています。果たして天変地異が起こるのか、神のみぞ知るといったところでしょう。

世界最古の銀行は、紀元前3000年頃にできた

私たちのお金を預かってくれる銀行。その元祖となるものは、なんと紀元前3000年、現在のイラクにあたる地域にあった古代バビロニア王朝で誕生したそうです。

バビロニアでは、神殿は単に信仰の場所としてだけではなく、人々の財産や貴重品の保管場所としての役割を担っていました。さらには、穀物や家畜、土地の貸付や商品の交換仲介なども行っていました。この神殿が現在の銀行の元祖と考えられています。

また、古代エジプトでも穀物倉庫を利用した同様の業務が行われており、当時流通していた穀物を保管するだけでなく、現在でいうところの小切手や銀行振込に相当する機能も存在していたそうです。

これらの銀行では、地域ごとに異なる通貨を交換して手数料を得る「両替業務」も行っていました。当時もさまざまな貿易が行われていたため、取引をスムーズに行うために必要だったようです。

このように、紀元前の時代にすでに現在の金融業界の基礎が出来上がっていたということには驚かされます。

プリクラがブームとなるきっかけは、SMAPだった

アミューズメント施設には欠かせない「プリクラ」。誕生したのは1995年ですが、発売当初はすぐにはヒットしませんでした。しかし、翌年にあるきっかけで人気に火が付き、多くの女子がこぞって機械に並び撮影するという社会現象にまで発展しました。

そのきっかけとなったのは、アイドルグループ、SMAPでした。1996年、彼らがレギュラー出演していたテレビ番組『愛ラブSMAP!』の中で、メンバーのプリクラをプレゼントするという企画ありました。その企画にファンの応募が殺到しただけでなく、「どうしたらあのような写真が撮影できるのか」という問い合わせも多く寄せられました。これをきっかけにプリクラの認知度が急上昇し、各地の施設にプリクラ機が次々と設置されるようになったというわけです。

また、当時コギャルブームで、何百枚も自分たちのプリクラを貼り付けた「プリ帳」と呼ばれる手帳を彼女たちが作っていたのも、ヒットの一因でした。当時はSNSどころかスマホもなかったため、こうした方法で自己アピールをしていたのです。こうしてプリクラは、当時の女子たちにとって欠かせないアイテムとなりました。現在のプリクラには当時のような熱はないものの、いまだに多くの人に愛される商品となっています。

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