知られざる工夫の雑学
【聞くトリビア 読む編】
学校の黒板は光で見にくくならないように、少しカーブ状になっているものがある
最近の学校ではホワイトボードが使われているところも増えてきていますが、それでも黒板を使っている学校はまだあります。さて、この黒板、実は横から見るとカーブを描いた曲面状のものがあるのはご存知だったでしょうか?
黒板の板面はまっすぐにしてしてしまうと光が反射してしまい、端にいる人は文字が見えなくなってしまうという欠点があります。曲面黒板はそれを解消すべく、カーブをつけて光を反射しにくくしているわけです。これだとどこの席に座っても文字が見にくくなることはありません。
しかし、真っ直ぐな黒板もまだまだたくさん売られています。というのも曲面黒板に比べて値段も安く、様々なサイズのものが売られているので教室の広さに合わせやすいからだそうです。
冷凍カレーうどんの麺には、汁がはねないように作られたものがある
カレーうどんを食べると、どうしても汁の飛び跳ねで服が汚れてしまうのを気にしてしまいます。味に集中できず、せっかくの美味しいカレーうどんも台無しになりかねません。
その悩みを解決すべく、冷凍食品の大手メーカー、テーブルマークは汁を飛び跳ねなくするために特別にに開発した麺を使った冷凍カレーうどんを販売しています。この麺、通常のものに比べて長さが半分ほどになっているため、麺をすすったときの揺れが少なくなり、汁が飛び跳ねにくくなるそうです。
これだと汚れを気にせずカレーうどんを食べることができるので、非常にありがたい工夫です。
神田の古本屋街に北向きの店が多いのは、本が日焼けしないようにするため
東京・神田神保町の古本屋街。よくよく見てみると多くの店がメイン通りとなる靖国通りの南側、すなわち北に入り口を向けています。
なぜこのような店構えをしているのかという、本は直射日光に弱く、店先に置いているとすぐに本が日焼けして変色してしまうので、南に向けて入り口を作ってしまうと本はすぐに売り物にならなくなります。そこで日が差さない北に入り口を構えることで劣化を防いでいるわけです。
本に対しての愛情があるからこそ、このような工夫で本を大事に守っているのでしょう。
駅のホームは、水はけを良くするために少し傾いている
駅のホームの柱を見ていると「ホームに傾斜があるので車いすやベビーカーを利用する人は注意してください」という注意書きが貼られていることがあります。なんで危険だとわかっていながらホームに傾斜が付けられているのでしょうか。
実はこの傾斜、雨が降った時などに水はけをよくするために設けられています。ホームがまっ平らだと水たまりができ、それで滑ってしまうお客さんも続出したため、その危険を避けるために傾斜がつけられたというわけです。
駅を作るにあたっての基準としてこの傾斜は必ず設けられることになってます。たまに注意書きが貼られていない駅もあるので、車いすやベビーカーを使う人は常に気をつけたほうがいいかもしれません。
競馬で、メインレースが最後に行われないのは、混雑を緩和させるため
通常、競馬開催日には1つの競馬場で12のレースが開催されますが、その中でメインとなるレースはラストではなく11番目に行われます。なぜ最後の12番目でないのでしょうか。
観客のほとんどはメインレースを目的に競馬場に訪れており、メインレース終了後はすぐに帰る人も少なくありません。もしメインレースが最後となった場合、全員一斉に帰るため交通機関が大変混雑することになります。
そこで、11レース目に持ってくることで、最後までレースを見る人と、メインレース後に帰る人が分散し、混雑を緩和することができるというわけです。
ボウリング場の貸靴が派手なのは、盗難されないようにするため
ボウリング場で借りる靴のデザインは派手なもので、正直オシャレと呼ぶにはほど遠いものだったりします。しかし、これはわざとボウリング場がこのようなデザインの靴を使っているのです。
1970年代、空前のボウリングブームが起こり、ボウリング場は多くの人で賑わっていました。しかし人が多くなるとマナーの悪い人も出てきます。当時の今とは違いオシャレだった貸靴はそんな客に何度も盗まれていました。そこでボウリング場側はその対策として派手で他で履きたくなくなるようなデザインの靴を貸し出したところ、被害がほとんどなくなりました。
あの貸靴の恥ずかしいデザインは、決してボウリング場のセンスの悪さから生まれたものはなく、盗難防止のための苦肉の策だったわけです。
駅のホームのベンチが線路に垂直に置かれるようになったのは、酔っぱらい対策のため
昔は線路と平行の向きで設置されていた駅のベンチですが、最近は垂直の向きに置かれるものが増えてきました。これはお客さんの安全を考えてのことだったのです。
かつて、ベンチを平行に置いていた時代、座っていた酔っぱらいが電車の到着時間を勘違いして、ベンチから立ち上がってそのまま歩き線路へ転落する事故が何度も起こっていました。そこで垂直に置いてみたところ、すぐに効果が現れ、事故は激減したのです。
ホームドアの設置に比べて時間も費用もかからずに手軽に行えるということから、多くの駅で導入が進んでいます。これからはこの形のベンチがスタンダードになっていくことでしょう。
オリンピックを「五輪」と呼ぶようになったのは、新聞に掲載しやすくするため
オリンピックのことを五つの輪と書いて「五輪」と言うことがあります。この表記は1936年、読売新聞の記者であった川本信正によって考案されたものでした。
川本は紙面編集の担当者である同僚から、オリンピックだと6文字で見出しにするには長いので、略することができないか、と相談を受け、様々な案を考えていく中、シンボルである丸い5つの輪のマークと、宮本武蔵の『五輪書』をヒントに「五輪」という言葉を思いつきました。これがすぐさま採用され、いつしか新聞にはオリンピックの代わりに「五輪」の文字が掲載されるようになりました。
もし紙面に余裕があったのならば、「五輪」という言葉は誕生してなかったのかもしれません。
サイクリング用の靴は、普通の靴より底が硬い
山道などを走っていると多くのサイクリング愛好家を見かけます。そんな彼らが身につけている靴にも、サイクリングならではのある工夫がされています。
実はサイクリング用の靴は、我々が普段履いている靴に比べて底が硬く作られています。というのも、靴底が硬いとペダルに力が伝わりやすいので、普段よりも軽い力で漕ぐことができ、逆に靴底が柔らかいと、力が分散してしまうので、足に疲れが溜まりやすくなります。体力勝負のサイクリングでは、靴底の硬さは重要な要素というわけです。
野球の外野手用のグローブは、ポジションによって形が違う
野球のグローブは全部同じ用なものではないか、と思う人がいるかもしれませんが、実は守るポジションによって少しずつ違いがありますす。
たとえば外野手用のグローブは高く打ち上げられたフライを取りやすくするために縦長で大きめに、セカンドのものは球を取ってすぐに送球ができるように小さく作られています。サードのものは右打者の鋭い打球がよく飛んでくるポジションなので、ポケットが深く、長めの構造になっています。これ以外にも様々なポジションに合わせた構造のものがそれぞれ作られています。
かつてはすべてのポジションで使えるオールラウンドタイプのものも多かったのですが、今では売れなくなり、だんだんと無くなってきているそう。まずは自分のポジションを決めてからグローブを買うのが当たり前の時代となっているのです。
時刻表には駅弁情報なども載っている
電車の時刻表は書店で見るものの、おそらく鉄道マニア以外は手に取ることはないでしょう。
しかし、その時刻表。意外とお役立ち情報も載っていることはご存じでしょうか。駅弁がどこの駅で買えるか、「みどりの窓口」がある駅の場所といった、スマホですぐに調べにくい内容も記載されているのです。
なお、時刻表は重さが1kgを超えてはいけないという縛りがあります。重量もそこまでではないですし、旅のお供に一冊あってもいいかもしれません。
掲載日時 | 2022/2/25 18:00 |
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