クリスマスの雑学
【聞くトリビア 読む編】
クリスマス島の名の由来はクリスマスイブに到達したことから
地図帳を何となく見ていて、クリスマス島なる楽しそうな島を見つけたことのある方もいるでしょう。
この島はオーストラリア領で、中部太平洋のライン諸島にあり、ハワイから真南に2000kmほどに位置します。ここに1777年のクリスマスイブ、イギリスの探検家ジェームズ・クックが到達し、名前が付けられました。
非常に美しいサンゴ礁の島で、観光にも力が入っているのですが、1950年から60年代にかけてイギリスとアメリカが大気圏内核実験を行ったこともあり、島に暗い影を落としています。
布製のクリスマスツリーもある
クリスマスツリーといえばモミの木。ごく当たり前のイメージですが、世界に目をやると、それは定番とはいいきれません。
たとえば、南太平洋の島国フィジー。ここのクリスマスツリーは布でできています。一見すると帆船のようにも見えます。オーストラリアを見ると、ゴールドコーストのツリーは葉は少なく、その分プレゼントで飾られるものもあるようです。
クリスマス、台湾では憲法記念日
12月25日。日本はクリスマスムード一色ですが、他の記念日があたることはないのでしょうか。
お隣の台湾に目を向けると、この日は1947年に中華民国の憲法が施行された日でもあります。クリスマスのイルミネーションとともに中華民国の国旗である「青天白日満地紅旗(せいてんはくじつまんちこうき)」が町中に掲げられ、各地で記念式典も行われます。
毎年クリスマスが祝日だとさぞ盛り上がることと思いきや、週休二日制が始まってからは祝日ではなくなっています。
ドイツのサンタは悪い子に辛辣すぎる
「いい子にしていないとサンタさんにプレゼントがもらえない」。クリスマスが近くなるとよく聞く文句です。しかし、中にはプレゼントがもらえないどころかキツいお灸をすえるようなサンタもいます。
ドイツで悪い子のもとにやってくるのは、「黒いサンタクロース」ことクネヒト・ループレヒトです。彼は悪魔のような恐ろしい外見をしており、プレゼントの代わりに子どもの親がムチとして使う枝を置いていくそうです。実際にイベントで登場して子どもが大泣きだったこともあるとか。
実はこれはドイツに限らず、ヨーロッパの様々な地域で伝承化しています。内容は悪い子を袋に詰めて連れ去る、プレゼントの代わりに炭をおいていくなど、どれもこれも厳しい内容のようです。
イタリアのクリスマスには魔女が来る
イタリアのクリスマスシーズンは、12月8日の聖母マリアがその母アンナの胎内に宿った日から、25日の降誕祭を経て、1月6日の東方の三博士が訪れ、キリストの栄光が世に広まった日まで続きます。
そのため、年明けまでイベントが続いているのですが、最終日前日、5日の夜中にベファーナと呼ばれる老婆が動き出します。
見た目はマントにとがったワシ鼻と、おとぎ話の悪い魔女そのものなのですが、悪い人物ではありません。三博士がイエスを探す中で声をかけた老婆なのです。彼女は博士らを追い払ってしまいましたが、後に後悔して赤ん坊のいる家にお菓子を配って回ります。
その伝承から、今も子どもたちの靴下にお菓子を入れてあげるのです。ただし、悪い子のものには炭を入れるそうです。
銀座のクリスマス飾りのルーツは明治屋
銀座のイルミネーションといえば、クリスマスのデートスポットの中でも人気のひとつですが、そのルーツはご存じでしょうか。
過去の新聞記事を見てみると、1904年12月17日の朝日新聞に「キリンビール明治屋では例年の通り一昨日の15日からクリスマス飾りをして」という記事が見られます。この明治屋が起源とされています。日時からわかるように日露戦争の最中でしたが、欧米にきたと錯覚するほどの見事さだったそうです。
大正時代に入るとクリスマスは年末行事として根付いていき、今のような文化のひとつになっていったようです。
イギリスでは冬のセールはクリスマス後も続く
冬のセールといえばクリスマスに向けたものをイメージするかもしれませんが、イギリスではむしろその後がメインです。
クリスマスの翌日はボクシングデーといい、当日に休めない郵便配達員などのための休日で、そのような人たちに箱入りの贈り物をしたことに由来します。
そして、この日は冬のセールの初日ということで、ストリートにはショッピングバッグを持った人があふれるそうです。
巨大なシュトレンが町を練り歩く祭りがある
クリスマスのお菓子の定番のひとつシュトレン。ドイツのドレスデン発祥ですが、その地では巨大シュトレンが町を練り歩くという奇妙なお祭りがあります。
それは第2アドベンドの前日の土曜日に行われるシュトレン祭り(「アドベンド」とは、クリスマスを祝うための準備期間のこと)。100人以上のパン職人が作った400以上のシュトレンをつなぎあわせた、重さ3トンを超えるものを作り、旧市街を回った後に巨大ナイフで切り分け、販売されます。
かれこれ20回以上も開催されているこのお祭り、興味のある方は12月前半にドイツを訪れてみてください。
ハレー彗星の回帰が確認されたのはクリスマスの日
短周期彗星のひとつハレー彗星。名前は軌道を解明したイギリスの天文学者エドモンド・ハレーに由来します。
76年周期でやってくるわけですが、人間の寿命的に再度の観測が難しく、かつては「不吉の予兆」などとされていました。
しかし、ハレーは1531年、1607年、1682年に観測されたものは全て同一のものと考え、軌道を推測し、1757年に再びやってくると予言します。そして、それとは少しずれたものの、1758年のクリスマスにハレー彗星は再び夜空にやってきたのです。
掲載日時 | 2021/12/10 18:00 |
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