ヒット曲の雑学
【聞くトリビア第19話 読む編】
『大きな古時計』が動いていた時間は、原曲では90年。
2002年に平井堅が歌いヒットさせた童謡『大きな古時計』。日本では100年休まずに動いていたと歌われていましたが、原曲となるアメリカの曲では90年となっているのです。英語の歌詞では「So it stood ninety years on the floor」で「床の上に90年間置かれていた」とあります。
なぜ日本では10年長くなったか、その理由は定かにはなってませんが、おそらく90年よりも100年のほうが文字数が少ないのでメロディーに乗りやすかったからではないか、と言われています。
LiSAの『紅蓮華(ぐれんげ)』は、アニメ版とシングル版では歌詞が違う。
アニメ『鬼滅の刃』の主題歌として発表され大ヒットしたLiSAの曲『紅蓮華』。実はアニメ版と、シングル版とではサビの一部の歌詞が違うのはご存知でしょうか。
その部分とはシングル版の「ありがとう 悲しみよ」というところで、アニメ版では「何度でも立ち上がれ」となっています。
これは、LiSAが原作を読んで内容を知って作詞した歌詞が、何も知らずにアニメから見た人の気持ちに寄り添えてないのではないか、ということで、アニメに合わせて一部の歌詞を変えたバージョンを別に作ったのです。
椎名林檎は『罪と罰』のミュージックビデオで、自らのベンツを真っ二つにした。
2000年に発表された椎名林檎の曲『罪と罰』。この曲のミュージックビデオの印象的なシーンに左右真っ二つに切断されたベンツが登場するところがありますが、このベンツ、実は椎名林檎自身が所有してたものでした。
撮影半年前、彼女は中古でベンツを手に入れましたが、故障が頻発したために廃車にしようと考えてました。そのときにビデオの撮影の話があったことから、監督がPVの中で切ろうではないかと提案し、それが採用されたのです。
ちなみにそのベンツの流通価格は200万ほどですが、切断にはその10倍である2000万円もの費用がかかったそうです。
瑛人(えいと)のヒット曲『香水』の歌詞は、「ドルチェ&ガッバーナ」の部分だけが創作。
瑛人のヒット曲『香水』。この歌詞は彼が経験した実話を元に作詞されましたが、一ヶ所だけ事実と違うところがあります。それは歌詞の中で印象的に歌われている「ドルチェ&ガッバーナ」の香水のところ。彼女がつけていたのは別の香水だったのです。
では、彼女は何をつけていたのか。それはわからないとのこと。もしわかっていたとしたら、別のブランド名が歌詞に使われていたかもしれません。
レミオロメンの『3月9日』は、卒業ソングではない。
現在、卒業ソングの定番になっているレミオロメンの『3月9日』。しかし、この曲はレミオロメンのメンバーの幼馴染の結婚祝いとして作られた、卒業とは何も関係ない曲だったのです。
ところが、『3月9日』という日が卒業シーズンだったことと、新しい旅立ちと今まで出会った人たちへの感謝が盛り込まれた歌詞がリンクしていたため、卒業式で使われるようになりました。
西野カナの『トリセツ』の歌詞は、アンケートの結果から作られた。
女性の自身の心や内面を説明書になぞらえた西野カナの曲『トリセツ』。この曲の作詞にあたり、西野カナは周囲の人たちに対し「自分の取扱説明書を書いてください」というアンケートを取ったそうです。
その結果を分析して歌詞に反映させて『トリセツ』という曲が誕生しました。リアルな歌詞は様々な人の意見がヒントとなっていたのです。
サザンオールスターズの『勝手にシンドバッド』は、志村けんのギャグから思いついた。
サザンオールスターズの『勝手にシンドバッド』は、桑田佳祐が沢田研二の『勝手にしやがれ』とピンクレディーの『渚のシンドバッド』を組み合わせてタイトルをつけた、という雑学を聞かれた方も多いかもしれません。実はこの話、半分合っていますが、半分は違います。
真相は、桑田佳祐がテレビ番組『8時だョ!全員集合』をたまたま見ていたときに、志村けんがギャグで「勝手にシンドバッド」と言っていたの面白いと思い、それを勝手にタイトルに拝借したとのこと。
後にサザンオールスターズはこの曲でデビューし、ドリフターズとも共演しました。この一件も特に問題はなかったらしく、長年可愛がっていただいたそうです。
Ado(アド)は『うっせえわ』が出るまで、自宅のクローゼットで録音していた。
2021年に『うっせえわ』が大ヒットした女子高生ミュージシャン、Ado。彼女はそれまで様々なアーティストの曲に客演していましたが、その際スタジオではなく、自宅のクローゼットで歌を録音していたそうです。
これは彼女が中学2年のとき、動画サイトで歌い手として投稿を開始しましたが、その時親からうるさいとのクレームをつけられたため、クローゼットにこもって歌ったのが始まりだそうです。
『うっせえわ』はさすがにスタジオで録音したそうですが、今後もこのクローゼットスタジオで作品を作っていきたいとのこと。どのような作品が誕生していくか楽しみです。
米津玄師(よねづけんし)の『馬と鹿』は、ドラマの中で流されたのが初解禁だった。
TBSのドラマ『ノーサイド・ゲーム』の主題歌として書き下ろされた米津玄師の曲『馬と鹿』。この曲が初めて解禁されたのは、ドラマ第一回のエンディングで流れたときで、それまで曲のことはもちろん、米津玄師が主題歌を担当することすら発表されていませんでした。
このことはファンはもちろん、多くの人にとって大きなサプライズとなり、SNSでは「ノーサイド・ゲーム」がトレンド1位になるほどでした。
『島唄』を作詞作曲したTHE BOOMの宮沢和史(みやざわ・かずふみ)は、沖縄出身じゃない。
1993年に発売され、現在も歌い継がれているTHE BOOMの『島唄』。沖縄民謡を取り入れていることから、沖縄出身の人が作ったと思いきや、作詞作曲したボーカル宮沢和史は山梨県出身です。
宮沢は三線(さんしん)の音色に惹かれ沖縄が好きになり、そこから沖縄の戦時中の惨状を知り、歌にして伝えたいということから誕生したのが『島唄』でした。歌詞を見ればこの歌はラブソングかと思われるかもしれませんが、実は戦争の悲劇を歌っているのです。
失恋ソング『366日』を作詞したHYの仲宗根泉は、この歌を作るために彼氏と別れた。
失恋ソングの定番曲である、HYの『366日』。この曲を手掛けたメンバーの仲宗根泉は、当時、彼氏とラブラブな関係だったそうですが、こんな気持ちでは切ない歌は作ることができない、とのことで別れたそうです。
結果、みんなの心に刺さる名曲が誕生したわけです。曲のためとはいえ、ここまで思い切ったことができるのはさすがプロだと言わざるをえません。
『さくらんぼ』を歌った大塚愛は、さくらんぼが嫌い。
大塚愛のヒット曲『さくらんぼ』。恋人同士の男女が隣り合っている様子をさくらんぼに例えて歌った歌です。
しかし、大塚愛本人はさくらんぼが嫌いであるとのこと。理由は甘いか甘くないかはっきりしていないからだそう。この曲のおかげで、飲食店ではさくらんぼをサービスで出してもらうこともあったようですが、本当は困っていたと後に語っています。
掲載日時 | 2021/7/30 18:00 |
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