お菓子の雑学
【聞くトリビア第18話 読む編】
カスタードソースとカスタードクリームは別物。
シュークリームやプリン、カスタードからは色々なお菓子が連想されることでしょう。
では、カスタードソースとカスタードクリーム、これらは別のものというのはご存知でしょうか。
カスタードソースは卵と牛乳を混ぜて液状かペースト状にしたもので、必ずしも甘いわけではありません。
一方、カスタードクリームはカスタードソースにコーンスターチや小麦粉などを加えるてクリーム状にしたもので、お菓子などからイメージするのはこちらです。
コンソメパンチの「パンチ」は発売時の流行語。
コンソメ味のポテトチップスといえば定番中の定番、もはや食べたことがない人はいないほどではないでしょうか。カルビーのポテトチップスでは、うすしお味、のりしお味に次いで商品化されました。
正しい商品名はというと「カルビーポテトチップス コンソメパンチ」。コンソメはいいとしても、この「パンチ」とは一体何者でしょうか。
その正体は、商品が発売当初の1978年の流行語で、「元気がよい」「勢いがある」といった意味の言葉です。「パンチがある」とか「パンチが効いてる」など、今でも使ったりしますね。強く印象に残る商品名ということで採用され、ロングセラー商品となっています。
饅頭は元々生首。
定番の和菓子のひとつにまんじゅうがあります。甘いお菓子になったのは日本へ伝わってからとされます。ルーツの中国では肉などを入れた肉まんのようなものだったようですが、伝わった鎌倉時代後期頃の日本では一般的でなかったため、小豆などを入れたといいます。
ところで、まんじゅうを漢字で書くと「頭」という字が入ります。これには少し物騒な話があります。
『三国志』でおなじみの諸葛亮が南方遠征の帰りに暴れ川にあたりました。現地人によると、川に生けにえとして人の頭を投げ込むとはん濫が鎮まるとのことでしたが、好ましいことではありません。そこで、粉をこねて作った皮に羊や豚の肉を詰めて丸めたものを川に投入れ、代用しました。これがまんじゅうの語源とされています。
どら焼きの「どら」は楽器。
ドラえもんの好物としてもおなじみのどら焼き。マンガの中でもやけに美味しそうに見え、つい食べたくなった方もいたことでしょう。そのどら焼きの語源ですが、ある楽器といわれています。
それは歌舞伎などで目にする金属製の打楽器「銅鑼」です。丸い形が似ていることや、このどらを使って焼いたなど複数の説があるのですが、いずれにしろこの楽器が絡んでいます。
ちなみに、関西方面では「三笠」といいますが、これは奈良県の三笠山の形に似ていることから定着したそうです。
日本のせんべいのルーツは空海。
様々な形・大きさがあるせんべいは、米が原料と言うこともあり、日本人にとって非常になじみのあるお菓子です。そのせんべいのルーツはお隣中国にあり、日本へ伝えたのは弘法大師こと空海だといわれています。
遣唐使とともに中国へ渡った空海は、あるとき皇帝に招かれます。その席でせんべいが出され、あまりにも美味しかったので製法を教えてもらい、日本に持ち帰ったといいます。
そして、日本では嵯峨天皇に献上され、気に入られたのだそうです。時代は違えど、米を使ったお菓子は日本人のソウルフードといったところでしょうか。
お菓子の広まりは暴れん坊将軍のおかげ。
暴れん坊将軍こと徳川吉宗は、様々な政策により歴史の教科書でも目立つ人物です。教科書に載らない話ではありますが、お菓子との関わりが深いことはご存知でしょうか。
彼の業績のひとつに砂糖の国内生産奨励があります。当然、生産量が増えたために砂糖が手に入りやすくなり、庶民にもお菓子を食べる習慣が広がったといわれます。
もしかすると、将軍にも献上されるお菓子が増え、楽しむ時間が増えていたかもしれません。
おやつの時間は国によって違う。
おやつの時間といえば3時。仕事によっては10時に休憩が入ったりもしますが、午後3時の一息は日本人なら誰しも認識しているものでしょう。
しかし、外国を見てみるとどうでしょうか。有名なイギリスのアフタヌーンティーは日本と同じ3時頃ですが、フランスでは4時を意味する「カトゥルール」が軽食の意味で使われ、スペイン語圏では5時頃に「メリエンダ」と呼ばれる間食をとるのが定番です。
この背景にはフランスでは1時頃からゆっくりランチをとる、スペイン語圏では夕食の時間が遅いといったお国柄があります。
スイーツとお酒の相性は別に悪くない。
「酒好きは甘い物が嫌い」よく耳にする言葉です。確かに、ビールのつまみにスイーツ、という発想はなかなか出てこないと思います。
しかし、お酒とスイーツの相性は決して悪いわけではありません。たとえば、バニラアイスに甘い香りのラム酒、あんこの濃厚な甘味の最中にキレのある辛口の吟醸酒というような、フィット感がある組合わせも珍しいものではありません。
居酒屋のメニューにもデザートがある昨今、ぜひいい感じのコンビを探してみて下さい。
ハッピーターンの味のばらつきは計算されたもの。
新潟に本社を置く亀田製菓のハッピーターンといえば、アルビレックス新潟の外国人選手すら魅了する煎餅菓子です。そのハッピーターンを食べていると、味が濃いものと薄いものがある印象を受けませんか。
実はこのばらつきは計算で生み出されています。ときどき濃い味付けのせんべいが出てくることで、食べ飽きないようにしているそうです。
そして、ブレを出すために煎餅の表面にミリ単位の溝を入れる、キャンディーのような個包装をすることで粉が落ちてしまうことを防ぐというような、細かい工夫がされています。
長く愛される商品にはそれ相応の一手間が加わっているようです。
タルトタタンは元々失敗作。
現在は定番ケーキの一種にも数えられるタルトタタン。フランスのランス中部の街で、タタン姉妹が経営していたホテル「タタン」で生まれたことから名前がつきました。
しかし、このケーキ、失敗から生まれた怪我の功名的なものだったのです。元々は伝統的なリンゴタルトを作ろうとしたのですが、オーブンから取り出す際にひっくり返してしまいました。
逆さまになったケーキでしたが、よく見てみると美味しそうな色をしており、食べてみたところカラメル状の表面が甘くほろ苦い風味がたまらない仕上がりとなっていました。試しにお客さんへ出したところ好評となり、ホテルの看板メニューとなったそうです。
ジンギスカン味キャラメルが存在する
キャラメルといえば一般的なミルクキャラメル、生キャラメルなど、甘くて美味しいお菓子です。しかし、その常識を覆す、とんでもない味のものが存在するのはご存知でしょうか。
それは札幌グルメフーズが販売する「ジンギスカンキャラメル」。名前の通り北海道土産としても知られますが、そもそも「まずい」をコンセプトとして作られた商品で、どちらかといえば罰ゲーム目的のお菓子といえるでしょう。
とはいえ、甘辛いタレの再現度などはなかなかのもので、食べればジンギスカンと確かに感じられます。北海道以外でも各地のヴィレッジヴァンガードなどで購入できるようなので、勇気のある方は試してみてはいかがでしょうか。
チロルチョコが値上げした理由はバーコード。
コンビニのレジ前にあると、20円という手頃な価格のためついつい買ってしまうチロルチョコ。現在のミドル層が駄菓子屋で買っていた頃は10円でした。何でも値上げで世知辛いと思いそうなものですが、真相は違います。
実はチョコ自体が一回り大きくなっています。その理由は、コンビニ流通させるため、バーコードを記載する必要があり、それが可能なサイズにしたためです。
バーコードが不要な駄菓子屋向けのものとして、10円のものもまだ残っています。安価ながら、色々なこだわりの詰まった商品といえるでしょう。
掲載日時 | 2021/7/23 17:55 |
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