宇宙の雑学
【聞くトリビア 読む編part.19】
宇宙エレベーターは、2050年にできるかもしれない
ビルで高層階へ移動するときに乗るエレベーター。そのエレベーターで地上と宇宙をつなぐ計画があるのはご存知でしょうか?
この計画を進めているのは日本の建設会社・大林組で、なんと2050年までに運用を開始することを目的に開発しているそうです。
この仕組自体は100年ほど前から計画されていたそうなのですが、宇宙環境や強度に耐えうる素材がなく夢物語で終わっていました。ところが1991年に日本で発見されたカーボンナノチューブという素材を使えば建設できるということがわかったため、現在開発が進んでいるのです。
エレベーターを使った宇宙旅行ができる時代もそう遠くはないかもしれません。
2020年は、火星探査機打ち上げラッシュだった
2020年7月、アメリカのマーズ2020、中国の天問1号、アラブ首長国連邦のアルアマルの3台の火星探査機が打ち上げられました。
なぜ昨年にまとめて打ち上げられたかというと、火星は2年2ヶ月周期で地球に最接近します。接近時に探査機を打ち上げれば火星までにたどり着くための燃料が最低限で済みます。その最接近した年が昨年だったということで打ち上げが続いたわけです。
2021年には3機とも火星に接近、天問1号とアルアマルは火星の周回軌道に入り、マーズ2020にいたっては探査機を火星表面に着陸させることに成功しました。
今後、どんな調査の成果が出てくるか、非常に楽しみですね。
月の土地の値段は、1エーカー3000円以下
月の土地を個人で買うことができるのはご存知でしょうか?
実はアメリカのルナ・エンバシーという会社が1エーカー3000円という価格で売り出しているのです。
宇宙条約という条約で国家が月の土地を所有するのは禁止されているのですが、個人が所有してはいけないということは一切書かれていなかったことから、この会社が所有権を申し立て、人類初の月の不動産業を始めたのです。
リーズナブルな価格のため、ちょっとした記念やプレゼントとして人気だそうで、日本人の購入者も多いそうです。もし興味がある方がいたらいかがでしょうか。ちょっとした自慢になると思いますよ。
日清の焼そば「U.F.O.」は、宇宙食として認証されている
2020年、日清が発売している焼きそば「U.F.O.」が宇宙食に認定されました。
もともと日清はJAXAとともに宇宙食の開発を行っており、世界初の宇宙食ラーメンなどを開発してきました。その一環として今回の「U.F.O.」の製造に至ったわけです。特に今回に関しては宇宙飛行士・野口聡一の大好物の焼きそばを食べたいとのリクエストがあったため、それを受けたということもあります。
この「U.F.O」。普段我々が食べているものとは少し違い、麺が飛び散らないように塊になっていたり、ソースも粘り気が強いものが使われてたりと、宇宙でも食べられるような工夫がされています。
日清は今後も様々な宇宙食を開発していくそうです。どんな宇宙食が誕生するか楽しみですね。
ダイヤモンドでできた星がある
「かに座55番星e」。地球の2倍ほどの半径を持つこの星はダイヤモンドで構成されているということが、アメリカとイギリスの機関の調査によって判明されています。
少なくともこの星全体の3分の1がダイヤモンドでできており、その量はなんと地球3つ分だそうです。
これだけのダイヤモンドがあれば大金持ちになれるのではないかと思われるかもしれませんが、この星があるのは地球からおよそ40光年ほどの距離。そのうえ表面の温度は摂氏2150度ととても近づける状態ではないそうです。
ただ、宇宙にはこのような星は他にもまだあるのかもしれません。そう考えると夢が広がる話ではあります。
宇宙は光より速いスピードで膨張している
宇宙はわれわれがこうやって日常を過ごしている間も膨張しています。実はそのスピードは光のスピードよりも早いというのをご存知でしょうか?
天文学の世界で「ハッブルの法則」という法則があります。これは「遠くの銀河が我々から遠ざかる速さは、その銀河までの距離に比例する」というものですが、この計算でいくと銀河の果ての遠ざかるスピードは光よりも早いことになるのです。
しかし、これはあくまで計算によって求められた話なので正確にはどうかわからないとのことです。またこれだけのスピードで広がる場合は何か新しいエネルギーが必要になったりしますので、その解明もしなければなりません。
果たして現実はどうなのか。これからの研究に期待がなされます。
金は星の合体で作られた
水素やヘリウムは宇宙の始まり、ビッグバンで生まれた、これは有名な話です。
それより重い鉄までの元素は、恒星内部の核融合により生成されたとされていました。
そこからさらに重い、金やウランなどがどうやってできたのかはこれまでよくわかっていませんでした。
しかし、中性子星合体のシミュレーションを行い、元素合成の数値計算をしたところ、太陽系の重元素分布とほぼ一致したのです。
どうやら、鉄より重い元素は、中性子星の合体で生まれたようです。
太陽を4つを持つ星がある
2012年にアマチュア天文家により発見された惑星「PH1」。これは何と4つの恒星を持つという、これまでに例のなかった天体です。
そのうちの主星の1つは特に明るく、サイズは太陽の1.7倍もあります。しかし、その伴星はどちらかというと薄暗く、直径も太陽の41%程度です。
さらにもう1ペアの2つの恒星はPH1からかなり離れており、他の星と区別できないレベルといいます。そのため、映画のワンシーンのような、複数の太陽が同時に沈む様子は見られないようです。
月に散骨することができる
近年は遺骨を海にまく散骨も珍しくはなくなってきました。しかし、海だけでなく月への散骨が可能なことをご存知でしょうか。
ロケットに故人の遺灰を乗せて打ち上げる宇宙葬というものがあり、費用は28万円から250万程度。格安のものはロケットを地球の周回軌道にのせて一定期間後に大気圏に突入するもの。250万円のものは月面散骨や、宇宙の果てまで飛行し続けるものなど、内容も様々です。
お墓を作るより遙かに安上がりなケースもあるので、興味のある方は検討してみてはいかがでしょうか。
宇宙条約というものがある
国家間には様々な条約がありますが、宇宙条約もそのひとつ。1966年に国連総会で採択された「月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約」の通称がそれにあたります。
宇宙開発は人類共通の平和的利用であること、宇宙空間のあらゆる場所を特定の国家が取得しないことなどが定められています。
当然ながら日本も批准しています。今後も宇宙開発においてこの条約が守られ、争いが起こらないことを祈りたいところです。
人類初の宇宙遊泳は、死ぬ思いだった。
人類初の宇宙遊泳は、1965年3月18日にソビエト連邦のアレクセイ・アルヒポヴィチ・レオーノフが行ったもの。これには当時のソ連が、宇宙服の優位性や国民の勇敢さをPRするなどの目的もありました。
船外に出て宇宙遊泳を行ったまでは良かったのですが、問題は帰り道。気圧のせいで宇宙服は膨張し、ブーツや手袋も外れて手足の自由はききません。どうにか体を動かし、本来足から入るところを頭からエアロックへ入り込みました。しかし、宇宙服は膨張しているため、酸素不足の危険をはらみながらもそれを放出せざるを得ません。
さらに、頭から入ったためにハッチを閉められず、狭い空間で体を反転させる必要もありました。何とか宇宙船に戻ることはできましたが、数々の想定外の事態に見舞われ、心臓はバクバクだったとレオーノフは語っています。
宇宙服を着たまま溺死することがある
船外活動用の宇宙服には飲料水や、温度調節用の冷却水などが搭載されています。しかし、これが宇宙飛行士の命を脅かす可能性があるのです。
2013年7月16日にISS(国際宇宙ステーション)で行われた船外実験の際、宇宙飛行士のヘルメット内に水が漏れるトラブルが発生しました。このときはすぐにミッション中断となり、健康被害などの悪影響も出ませんでしたが、一歩間違えば非常に危険だったといいます。
なぜなら、無重力下では水はしたたり落ちず、皮膚に付着したまま全体に広がってしまうためです。もし、顔の広範囲に水がついてしまった場合は取り払えずに窒息してしまう可能性もあるのだとか。このような事故もあるので、宇宙服には万全を期さなければならないのです。
掲載日時 | 2021/5/28 18:00 |
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