新幹線の雑学
【聞くトリビア 読む編part.17】
最新の新幹線のトイレで流れる水は、ペットボトル1本より少ない。
新幹線など長距離移動の鉄道のトイレは、循環式が主でした。
洗浄水に脱臭剤や消毒液を混ぜておき、トイレ使用後はフィルターで洗浄水と汚物を分離し、洗浄水を再利用するというものです。
しかし、しくみが複雑などの問題をかかえていました。
そこで、近年主流となっているのが真空式です。
排水管を真空にして汚物を吸引するというすぐれもの。
構造はさらに複雑なのですが、1度にトイレに流す水はわずか200ミリリットルほどになっています。
東北新幹線と北陸新幹線には、グリーン車よりランクが上の座席がある。
東北新幹線のグランクラスは最上級の座席です。
シートにもこだわりの素材を使い快適さを追求し、軽食や車内サービスもあります。
さらに、専任のアテンダントが、飲物やブランケットなどのアメニティの提供を行います。
これは東北新幹線では「なすの」、北陸新幹線では「あさま」などで実施されています。
昭和天皇は初めて新幹線を利用された際、その感想を和歌にした。
皇族の特別列車の存在も有名ですが、新幹線を利用した巡幸も行われています。
ここ数年でも東海道新幹線や北陸新幹線などが利用されています。
その歴史も深く、東海道新幹線開業の翌年である1965年に、昭和天皇が初めて乗車されています。
その際、運転席にも入られ、展望を楽しまれたといいます。
そして2首の和歌を残されました。
「四時間にてはや大阪に着きにけり新幹線はすべるがごとし」
「避け得ずに運転台にあたりたる雀のあとのまどにのこれり」
新幹線の3つ並んだ座席のうち、真ん中はちょっとだけ広い。
新幹線の自由席や指定席では、通路を挟んで片側に座席が2つ、もう片方の側に座席が3つ並んでいます。
この3つ並んでいる方の座席、実は真ん中だけ少し広くなっているのです。
東海道新幹線で使われている車両の場合、窓側と通路側の座席は44センチなのですが、真ん中の座席は46センチです。
いわゆる上座・下座のマナーでは、3人がけの列車の真ん中の座席は、下座とされます。
しかし、新幹線が空いていて、まわりに人がいないときなら、この真ん中の座席が一番快適に過ごせるかもしれませんね。
東海道新幹線で混雑時に自由席に座るなら、2号車が狙い目。
たとえば新幹線のぞみの場合、博多寄りの1号車、2号車、3号車が自由席となります。
しかし、この3つの車両は座席の数に違いがあります。
まず、先頭車両は運転席やトイレがある関係で、座席が13列とかなり少ないです。
3号車もトイレがあるため、座席が17列と少なめです。
しかし、2号車は座席しかないため、20列まであります。
したがって、混雑する季節に、自由席で節約したい場合は、2号車を狙いましょう。
新幹線のレールは、長さ60キロもある。
普通の鉄道のレールは20メートルや25メートルのものが標準で、継ぎ目には隙間があります。
この隙間には、暑い季節に熱でレールが伸びても大丈夫なようにするという目的があります。
一方、この継ぎ目を車輪が通ると、ガタンという音や振動が発生します。
こうした音や振動は、新幹線のような高速鉄道では大問題。
乗り心地が悪くなるだけでなく、騒音で周辺の環境にも影響が出てしまいます。
そこで、新幹線の線路は、ほとんど隙間がないように溶接して、長くつなげているのです。
こうしてできた「ロングレール」、長いもので60キロにもなるそうです。
新幹線の高架線が食い込んだビルがある。
高架線が食い込んだビルがあるのは、新橋駅の近く。
東海道新幹線が建設された当時、土地を持っていた会社がどうしてもこのビルだけは譲ることができず、仕方なくビルに食い込むように線路を建設したそうです。
しかし、このビルは、外壁を修理したいときも、安全面の問題からいちいちJR東海の許可をもらう必要があり、管理も大変なのだそうです。
新幹線の清掃スタッフのほうきは、水分を検知できる。
終着駅に着いた新幹線は、折り返して発車するまでの短い時間で清掃が行われます。
短時間できれいにできるよう、掃除道具にも様々な工夫がされています。
そのひとつが、水分を検知できるほうき。
「水濡れ検知センサー」は、手のひら程度の湿気にも反応するという優れもので、濡れているところを掃くと「ピー」と音がします。
このホウキが開発されたことで、清掃スタッフはいちいち座席の濡れを触ってチェックする必要がなくなり、負担が大きく減ったそうです。
300円で新幹線に乗れる区間がある。
その区間とは、博多駅と博多南駅の間です。
乗車券が200円、特急券が100円で、合わせて300円です。
この区間は、もともと博多駅に着いた新幹線が車庫に向かうときに使われ、営業運転はされていませんでした。
しかし、福岡市の中心部への交通の便が悪かった周辺住民の要望で、博多南駅が誕生しました。
博多から博多南まではおよそ8分。
車窓からは新幹線の車庫が見えます。
足湯が設置された新幹線がある。
足湯が設置された新幹線は、山形新幹線を走る「とれいゆつばさ」という名前の列車です。
2014年から福島駅と山形県の新庄(しんじょう)駅との間を、土日祝日だけ運行しています。
車内には足湯以外にも、畳の「お座敷指定席」や、山形の地酒などが飲めるバーカウンターがあります。
車窓を見ながら温泉気分が味わえるリゾート列車です。
ちなみに「とれいゆ」とは、「トレイン」とお湯を合わせた言葉、ではなく、フランス語の太陽を意味する「ソレイユ」を合わせた言葉なのだそうです。
JR東日本では、赤と白をした「新幹線のお医者さん」が走っている。
新幹線のお医者さんといえば、東海道・山陽新幹線を走る黄色い「ドクターイエロー」がよく知られています。
東北新幹線や上越新幹線など、JR東日本の区間にも、同じような機能の列車が走っています。
しかし、配色は赤と白で、「イーストアイ」という独自の名前があります。
ドクターイエローと同じように運転のダイヤは公開されておらず、走るのも10日に1回ぐらいなので、もし見ることができたら、かなりラッキーです。
掲載日時 | 2021/5/7 18:00 |
---|
- 関連サイト:
- QUIZ BANG公式YouTube
クイズに関するニュースやコラムの他、
クイズ「十種競技」を毎日配信しています。
クイズ好きの方はTwitterでフォローをお願いします。
Follow @quizbang_qbik