よみもの|聞くトリビア(読む編)

偶然の雑学
【聞くトリビア 読む編part.16】

ポンペイは、水路工事で偶然発見された。

ナポリから南東へ23km。

噴火により消えた都市遺跡・ポンペイがあります。

たびたび発掘調査が行われ、当時の様子すら復元されてきています。

そんなポンペイですが、最初の発見は16世紀でした。

水路工事の最中にその一画を掘り当てたことがきっかけです。

しかし、当時は幻の都市とそれを結びつけることはできませんでした。

再発見されたのは18世紀半ばのことです。

 

アイスのコーンカップが生まれたのは、たまたま隣にワッフル店があったためである。

アイス屋にいくと、コーンとカップどちらにするか聞かれます。

このコーンですが、実は偶然の産物です。

1904年、セントルイスで行われた万博がその舞台。

その会場で、アイス屋とワッフル屋が隣り合って出店していました。

当時のアイスは紙皿に盛って出していましたが、その日は猛暑だったため、アイスは飛ぶように売れました。

そして、紙皿が尽きてしまったとき、隣の店が、ワッフルを円錐状に巻いて容器にするアイデアを出しました。

そして、容器まで美味しく食べられるナイスアイデアとして、コーンとアイスの組合せが広まっていったのです。

 

リンカーンとケネディの暗殺には共通点が多い。

アメリカで暗殺された大統領は4人いますが、そのうちのふたり、リンカーンとケネディ。

彼らにはほかに意外な共通点があります。

暗殺に関してだけでも、たとえばともに祝日前の金曜日に、頭を撃たれています。

場所は、リンカーンはフォード劇場で、ケネディは車上で狙撃されましたが、その車はフォードのリンカーンでした。

その後、ジョンソンという副大統領が大統領に昇格したなどなど。

ネットでよく見られる、ケネディにはリンカーンという秘書、リンカーンにはケネディという秘書がいたという話は都市伝説のようで、秘書のケネディについては確認できていません。

 

コカコーラは、痛み止めのシロップを作ろうとして偶然できた。

世界中どこでも飲めるコカコーラ。

その誕生は偶然の産物でした。

ジョン・ペンバートンという薬剤師が痛み止めシロップを作ろうとしていたところ、失敗作のひとつが非常に良い味になりました。

そこで、助手に冷たい水を加えるように指示したのですが、この助手は間違えて炭酸水を入れてしまいました。

こうした二重の間違いがコーラを生みました。

 

エドガー・アラン・ポーの小説が、およそ50年後に現実となった。

エドガー・アラン・ポーが1838年に発表した『ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語』という小説があります。

これは表題の人物が南氷洋の冒険を本にするため、友人の船に密航した際の手記という体裁をとっています。

しかし、その船は船員の反乱や嵐による漂流のため食糧も尽き、くじを引いて生存者の一人を殺し、その肉を食べることで生き延びることを選びます。

その46年後、船が難破し、ボートで脱出した4人の男性が、実際に一人を殺して食料にしたという、小説そのままの事件が起こります。

しかも、そこで殺されたリチャード・パーカーは、小説で殺された人物と同姓同名でした。

裁判の際、この小説との関連性が取りざたされましたが、誰もタイトルどころか、ポーのことも知らなかったといいます。

 

現在の発酵パンが生まれたのは、たまたま放置したから。

パンの発祥は紀元前4000年頃。

メソポタミアにおいて生まれた薄く平たいものがルーツですが、これは発酵させたものではありませんでした。

発酵パンは、あるユダヤ人女性のうっかりで生まれます。

夏の日、穀粉を水に浸そうとして、蜜を薄めたカメに入れたまま忘れてしまいました。

数日後、それを練って焼いたところ、発酵パンにあたるものが生まれました。

当時は理解されていませんでしたが、これは野生酵母のはたらきによるものでした。

 

ぞろ目の日の曜日には、法則がある。

曜日に関する偶然の法則をご存知でしょうか。

偶数のぞろ目の日は2月2日を除いて同じ曜日、同様に奇数は1月1日のみ当てはまりませんが、前半の3月3日、5月5日、7月7日、後半の9月9日と11月11日は同じ曜日になります。

この理由は、たとえば4月4日と6月6日の間が63日と、7で割り切れる数であるためです。

仲間はずれのものは、たとえば2月を見ると28日か29日しかありません。

そのため、間がどうしても63日にならないためです。

同様に、7月7日と9月9日が違ってしまうのも、7月・8月はともに31日まであるためです。

気になった方はカレンダーを確認してみてください。

 

マーク・トゥエインはハレー彗星とともに生まれ、ハレー彗星とともに亡くなった。

『トム・ソーヤーの冒険』などで知られる小説家・マーク・トウェイン。

彼の生没年にはちょっとした偶然があります。

生まれた1835年はハレー彗星が地球に最接近した年で、亡くなった1910年も同様です。

このことを知ってか知らずか、彼は生前から「ハレー彗星と共に生まれた自分は、ハレー彗星と共に去っていく」と語っていたそうです。

 

ポストイットは、丈夫な接着剤の失敗作から生まれた。

本や資料に付箋を挟むこともありますが、その付箋の有名ブランド・ポストイット。

これは偶然の産物でした。

スペンサー・シルバーという研究者は、強力な接着剤の開発を目指していました。

その過程で生まれたもののひとつに、表面に軽くくっつくものの、丈夫ではない接着剤がありました。

これの使い道を社内で探していたところ、本に挟んだしおりがすぐ落ちてしまうという問題をかかえた人がいました。

そこで、紙を破らず貼り付けられる、この新しい接着剤が役に立つことがわかったのです。

そして、これは単なるしおりに留まらず、コミュニケーションツールとしても広がっていきました。

 

子供のころに将来の結婚相手とニアミスしていた人がいる。

イギリス人カップルのエイミー・メイデンさんとニック・ウィーラーさん。

この2人がたまたま古いアルバムを見たところ、ニックさんの家族写真の後ろにエイミーさんが映っているという偶然がありました。

その写真が撮影されたのは当時から11年前。

当然、2人は知り合ってもいない頃でした。

2人は写真のビーチのそばで結婚式を挙げたそうです。

 

アメリカの同時多発テロとパリのテロの両方に遭遇し、生き延びた人物がいる。

カンザスシティー出身のアメリカ人マシュー・ゴフさんは、2011年9月11日にアメリカで同時多発テロが起きた際、仕事でちょうどニューヨークに来ていました。

この時は現場になったローアー・マンハッタンから、滞在していたホテルまで逃げて帰ったそうです。

 

そのマシューさんは、2015年11月13日に起きたパリの同時多発テロでも、現場となった劇場バタクランに偶然いました。

マシューさんは太ももを撃たれるという怪我をしましたが、幸いにこの時も生きて救出されました。

 

ロシアの最高権力者には、髪の毛が薄い人と、ふさふさの人が交互についている。

ロシアの最高指導者を時代順に見てみましょう。

最初は薄毛のレーニン、次はふさふさのスターリン。

その後は、薄毛フルシチョフ、ふさふさブレジネフ、薄毛アンドロポフ、ふさふさチェルネンコ、薄毛ゴルバチョフ、ふさふさエリツィン、薄毛プーチン、ふさふさメドヴェージェフ、もう一度薄毛プーチン。

本当に、薄毛とふさふさが順番になっています。

この偶然は、日本では「つるふさの法則」と呼ばれることもあるそうです。

また、ロシア本国でも、これはジョークになっているそうです。

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