映画の主人公の雑学
【聞くトリビア 読む編part.15】
『風の谷のナウシカ』のナウシカとクシャナの名は、アナグラムになっている。
宮崎駿の漫画原作の映画『風の谷のナウシカ』では対立する関係のナウシカと、トルメキアの将軍・クシャナ。
このふたりには意外な共通点があります。
ナウシカのスペルは“NAUSICAA(エヌ・エー・ユー・エス・アイ・シー・エー・エー)”。
一方、クシャナのスペルは“CUSIANAA(シー・ユー・エス・アイ・エー・エヌ・エー・エー)”です。
このように、両者のアルファベットを入替えた名前が設定されたという説があります。
ハリソン・フォードは、俳優と大工の二足のわらじを履いていた。
インディ・ジョーンズや『スター・ウォーズ』のハン・ソロを演じたことで知られるハリソン・フォード。
しかし、元から売れっ子俳優だったわけではありません。
一応、俳優契約はしていたものの、鳴かず飛ばずで、なんと大工さんに転職。家具の作製や家のリフォームなどをして生計を立てていました。
映画『アメリカン・グラフィティ』に出演したきっかけも、大工仕事を通じて知り合った映画プロデューサーの紹介でした。
フラシス・フォード・コッポラのスタジオでも裏方として働いていたことがあるそうです。
大工の知識は独学で学んだそうで、あきらめずチャンスを伺っていたことが成功につながったといえるでしょう。
『猫の恩返し』は、『耳をすませば』の主人公・月島雫(つきしま しずく)の書いた物語である。
ジブリ映画『耳をすませば』の原作者は柊(ひいらぎ)あおいです。
また、『猫の恩返し』の原作漫画『バロン 猫の男爵』も同じ作者の作品です。
これは、『耳をすませば』に登場した太ったネコ「ムタ」をメインに短編アニメを作る企画があり、オファーしたためです。
そこで原作者は『耳をすませば』のつながりなどを考え、大きくなった雫の作った物語にするという設定を思いついたといいます。
こうして出来上がった『バロン 猫の男爵』は、クレジットを「原作/月島雫 絵/柊あおい」にするという案もあったそうです。
『トイストーリー2』のウッディが送られる博物館は、モデルがある。
映画『トイストーリー2』で、ウッディはアルによって日本の小西博物館に売られそうになります。
実はこの博物館にはモデルがあります。
テレビ番組の『開運!なんでも鑑定団』に出演していた北原照久(きたはら てるひさ)が館長を務める、横浜の「ブリキのおもちゃ博物館」がそうです。
『トイストーリー』自体がここに着想を得て生まれた物語ともいわれています。
ロボコップは、日本の宇宙刑事シリーズがモデルである。
映画『ロボコップ』の製作総指揮ジョン・デイビソンは、日本の漫画などのカルチャーに大きな影響を受けていたといいます。
そこで、ロボット刑事のキャラクターを作る上で、特撮番組『宇宙刑事ギャバン』などの要素を取り入れようとしました。
そこで、ギャバンのデザインを担当した村上克司(むらかみ かつし)が所属していたバンダイ(現在のバンダイナムコ)へ手紙を送ります。
許可を得たデイビソンは宇宙の騎士が活躍するアメコミの『ロム スペースナイト』とギャバンを組合わせてロボスーツを完成させました。
ロバート・デ・ニーロは『タクシードライバー』の撮影に際し、タクシー運転手になった。
優秀な俳優は役作りに余念がありません。
名優・ロバート・デ・ニーロもそのひとりです。
彼はわざわざタクシー免許まで取得して、実際にタクシードライバーを経験しました。
しかも、このときは『1900年(せんきゅうひゃくねん)』の撮影中だったため、わざわざイタリアとアメリカを往復していたといいます。
『13日の金曜日』のジェイソンは、チェーンソーを使ってない。
ホッケーマスクの殺人鬼、映画『13日の金曜日』のジェイソンといえば、作品を見たことない人すらご存知の方も多いことでしょう。
しかし、このジェイソン、なぜかチェーンソーがトレードマークのひとつのようになっていますが、主に使った武器はナタです。
電動の刃物としては芝刈り機などを使ったことはあるものの、チェーンソーは一度も登場しません。
それだけでなく、逆にターゲットからチェーンソーで反撃されています。
この勘違いの原因としては、スプラッター映画『悪魔のいけにえ』に登場した殺人鬼「レザーフェイス」が使ったのと混同されたという説があります。
映画『フォレスト・ガンプ』のラストで、主人公は株で大もうけする。
映画『フォレスト・ガンプ』のフォレストが、事業パートナーのダン中尉から「果物の会社に投資した」という連絡を受けるシーンがあります。
しかし、これは果物の会社ではなく、iPhoneで知られるアップルコンピュータのことでした。
当然、アップル株がとてつもない値上がりを見せて、「もう金の心配はない」とまでいわれます。
ちなみに、株式公開時のアップルの1株は45セントほど。
2020年8月の時点ではおよそ460ドルまで値上がりしています。
『バック・トゥー・ザ・フューチャー』の主演は、コメディにはまらないため変更となった。
『バック・トゥー・ザ・フューチャー』のマーティといえば、マイケル・J・フォックスのはまり役のひとつです。
しかし、元々キャスティングされていたのは、『マスク』などで知られるエリック・ストルツでした。
しかも、エリックは5週間ほど撮影に参加していたものの、コメディにしっくりこないという理由で外されてしまいました。
そこで、最初にオファーしたものの、スケジュールが合わず見送りになっていた、マイケル・J・フォックスに再オファーし、変更となりました。
アニメ映画版『時をかける少女』の主人公は、オリジナル版の主人公の姪である。
『時をかける少女』といえば、筒井康隆による時代を超えた人気小説で、たびたび映画化されています。
1983年の映画は原田知世、1997年は中本奈奈が主人公の芳山和子を演じています。
しかし、21世紀に入って作成された2006年のアニメ映画、および2010年の実写映画はそれぞれ主人公が違います。
2006年版の主人公・紺野真琴は芳山和子の姪、2010年版の芳山あかりは娘という設定です。
映画『キル・ビル』の主人公の黄色いジャージのモデルは、ブルース・リーである。
千葉真一や栗山千明が出演し、日本でも話題となった映画『キル・ビル』。
元・殺し屋である主人公・ザ・ブライドのアクションも迫力があります。
そして、この作中には日本や香港など、アジア映画のオマージュが見られます。
『死亡遊戯』に出演したブルース・リーの服装もそのひとつ。
トラックスーツだけでなく、アシックスのスニーカーまで再現されています。
そして、クレイジー88(エイティエイト)のブラックマスクは、TVシリーズ『グリーンホーネット』でブルース・リーが演じた運転手カトーがしていたマスクです。
他にも色々な元ネタがあるので、映画マニアを自負する方は、チェックしながら観るとより楽しめるでしょう。
掲載日時 | 2021/4/9 18:00 |
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