よみもの|聞くトリビア(読む編)

どんでん返しの雑学
【聞くトリビア 読む編part.11】

南北戦争では北軍のリンカーンが将軍を首切りしまくって勝利した。

アメリカ南北戦争の際、序盤はリンカーン率いる北部は圧倒的に不利な状況にありました。

当時最新の電信技術で大統領と前線の将軍がやりとりすることも可能だったのですが、現地の将軍はリンカーンの指示に従わないことも多くあり、前線はたびたび混乱しました。

それに対し、大統領はベテランや国民の人気があるなどに関わらず、将軍を次々罷免し、結果を出した若手をどんどん抜擢します。

その結果、1863年から北部優位に戦況が傾き、65年に終戦、アメリカの分裂は避けることができました。

リンカーンがトップとして大きな役割を果たしたことは言うまでもありません。

 

力織機を発明したカートライトは、職人に工場を破壊され破産した。

産業革命期の発明家のひとりカートライトは、蒸気機関を使用した織機、教科書でいう力織機を発明し、その特許も得ました。

そして、織物工場の建設を進め、このままいけば資本家として巨大な富を得られるはずでした。

しかし、機械による失業を恐れた織物職人は工場を焼き討ちし、カートライトは破産して特許も売り払うことになってしまいました。

 

未来堂書店の「どんでん返し」コーナー。ネタバレとの批判を受ける。

小説や漫画のラストのどんでん返しは読者の楽しみのひとつといえます。

しかし、仰天のオチが待っている、とわかってしまうと身構えてしまい、楽しみが少し減ってしまうかもしれません。

そんなことで物議を醸したのが、未来堂書店の某店舗にあった「THEどんでん返し」というコーナー。

SNSにコーナーの画像が投稿され、「ネタバレだ」などの批判がありましたが、一方で「興味がひかれる」など、好意的な声も上がりました。

 

第2回WBC決勝で殊勲打のイチローは、準決勝までは絶不調だった。

第2回WBC決勝の韓国戦。勝負を決めたイチローのセンター前ヒットは多くの野球ファンの脳裏に焼き付いていることでしょう。

しかし、この大会でのイチローは絶不調。

準決勝までの打率は2割そこそこ、得点圏打率に至っては1割5分4厘と、彼らしくない成績でした。

後のインタビューでイチローは「おいしいところだけ頂きました」と答えていましたが、こうした場面が回ってくることも、そこで結果を出すことも、やはり「持っている」選手だったといえるでしょう。

 

東京海洋大学客員准教授のさかなクンは、現役時代は入学できるレベルになかった。

独特のキャラクターと深い魚に関する知識で人気のタレント・さかなクン。

子どもの頃から魚が大好きだった彼は、東京水産(現・東京海洋)大学への進学も考えていました。

しかし、高校時代まであまりにも魚にのめり込みすぎており、このままでは難しいと、受験も断念。

それでも高校卒業後は動植物の専門学校に進み、魚と接点のある仕事をしていました。

そして、寿司屋で働いていた頃、魚の絵が話題となり、ドキュメンタリー番組に取り上げられると、魚のイラストや解説の仕事が増え、とうとう、入学できなかった大学の客員准教授にまでなってしまいました。

 

プロ野球日本シリーズで、失言によって大逆転を許したことがある。

1989年のプロ野球日本シリーズは巨人と近鉄が争い、第3戦終了時点で近鉄が3勝を果たし、誰もが近鉄有利と思い込んでいました。

ところが、その日のヒーローインタビューで勝利投手だった加藤哲郎の、「巨人の打線が弱い」という発言に、次の日の新聞の見出しは「巨人はロッテよりも弱い」。

当時ロッテはパ・リーグの下位にいた球団で、それよりも弱いという侮辱を受けたと思った巨人は次の試合から奮起。残りを4連勝で、逆転優勝を果たしました。

もしかしたら、この日本シリーズのMVPは巨人の選手ではなく、この見出しを書いた新聞記者だったのかもしれません。

 

オリンピックのマラソンで、自動車に乗ってしまい失格になった選手がいる。

1904年、セントルイスオリンピックでこの事件は起こりました。

トップでゴールしたのは、地元アメリカのフレッド・ローツでした。

しかし、ローツは、実は20キロ過ぎで足にけいれんを起こして倒れていたのです。

そこを通りかかった車に救助されましたが、残り8キロ付近で車が故障し、ローツは再び走り出して、なんとゴールイン。

この出来事のてんまつは、祝福されているローツを見て憤慨した運転手によって、暴露されたのでした。

 

オリンピックのマラソンで、人の手を借りたために失格になった選手がいる。

初めて42.195キロのコースでマラソンが実施された、1908年のロンドン大会での出来事です。

トップで競技場に戻ってきたのは、イタリアのドランド・ピエトリ。

しかし、ピエトリはすでにふらふらで、何度か倒れたり、よろめいてゴールと逆方向に走ってしまったりという状態でした。

見かねた競技役員らは、ピエトリを介助してゴールさせたのですが、2位のアメリカからの抗議で結局ピエトリは失格となってしまいました。

 

プロ野球で、延長戦で完全試合を逃したピッチャーがいる。

そのピッチャーとは、埼玉西武ライオンズで活躍した西口文也です。

2005年8月に行われた楽天戦で、西口は一人の走者も許さずに9回を投げ切りました。

ところが、ライオンズ打線も得点できず、試合は延長戦に。

延長10回、西口は先頭打者にヒットを打たれて、完全試合は幻となりましたが、それでもこの回を無失点に抑えました。

その裏、味方が1点を奪い、試合はライオンズのサヨナラ勝ちで決着しています。

 

メジャーリーグで、完全試合を誤審で逃したピッチャーがいる。

デトロイト・タイガースのピッチャーだったアーマンド・ガララーガは、2010年6月に行われたインディアンス戦で、9回2アウトまでをパーフェクトで抑えました。

27人目の打球は一塁へのゴロ。

ガララーガはベースカバーに入り、走者より先に一塁を踏んだとみられましたが、これがセーフの判定となり、完全試合を逃しました。

しかし、試合後に映像を見直した審判がこれを誤審と認めて謝罪したのですが、記録自体が覆ることはありませんでした。

 

日本一高いビルの完成翌年、新たな日本一のビル建設計画が発表されてしまった。

現在日本一高いビルは、2014年に完成した高さ300メートルのあべのハルカスです。

しかし、翌年、東京駅に隣接する地区の再開発プロジェクトの一環として、高さおよそ390メートルのビルの建設計画が発表されました。

この計画が発表されたとき、ツイッターには「高けりゃええもんちゃう」という、大阪人の負け惜しみともいえる書き込みがなされたそうです。

 

北極点一番乗りのピアリーは、実は到達していなかったという説が今では有力である。

1909年、アメリカの探検家ロバート・ピアリーが、西洋人として北極点に初めて到達しました。

しかし、帰還後、ピアリーの仲間だったフレデリック・クックが、先に到達したのは自分だと訴える出来事がありました。

このとき調査委員会が設けられ、訴えたクックの主張は退けられたのですが、一方でピアリーも実は北極点の手前までしか到達できていなかったという説が有力視されるようになりました。

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