意外な過去の雑学
【聞くトリビア 読む編part.9】
ホワイトハウスは燃やされて黒くなったところを白く塗り直した。
アメリカ大統領官邸のホワイトハウス。
その名の通り白い外壁で有名ですが、実は1800年の建設当時の外壁の色は灰色だったことをご存知でしょうか?
灰色だった大統領官邸が白く塗られるきっかけとなったのは米英戦争でした。1814年にイギリスは首都ワシントンの焼き討ちを行い、ホワイトハウスもその被害に遭いました。
翌年、当時の第4代大統領マディソンが官邸の再建を指示。
その際、形だけ残っていた官邸の外壁を改装した際、黒く焦げた跡を隠すために、白いペンキを使って塗りたくったことで現在のような外観が出来上がったというわけ。
この官邸がホワイトハウスと呼ばれるようになったのはしばらく経った1901年のことです。
渋谷にはロープウェイが通っていた。
その昔、まだそれほど高いビルが建てられていなかった渋谷で、街を見下ろす形でロープウェイが通っていたという夢のような話があります。
1951年、現在は閉館してしまった東急東横店東館の位置にあった東横百貨店の屋上と、東急東横店西館の位置にあった玉電ビル屋上とをつなぐロープウェイ「ひばり号」が開業しました。
このロープウェイ、子どもしか乗車できず、75mの距離を往復して戻ってくるだけという、移動手段というよりアトラクションのようなものでしたが、ビルが少なかった当時の渋谷の街を見晴らすことができたため、連日乗車待ちの行列ができていたそうです。
しかし、1953年、玉電ビルの増築工事が行われたために残念ながらわずか2年で廃止となりました。
スピルバーグは映画科のある南カリフォルニア大学に3回落ちている。
映画監督スティーブン・スピルバーグは、南カリフォルニア大学芸術学部を見学したときにその規模に圧倒され、入学を決意し受験しましたが、3回連続で不合格となりました。
理由は単に学力不足で、平均よりもかなり低かったそうです。
結局、南カリフォルニア大学入学はあきらめ、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校に入学、そこで在学中に制作した短編映画が映画会社の目に止まり、映画監督としての道を進み始めます。
入学できなかった南カリフォルニア大学ですが、後に成功したスピルバーグに対して名誉博士号を贈ることになります。
またスピルバーグも大学に対して寄付を行うなど、自分を落とした大学にも関わらず良好な関係を保っているようです。
ティッシュはガスマスクのフィルターだった。
ティッシュはもとは第一次世界大戦中に、外科治療に必要な脱脂綿のかわりとして開発されたものです。
そして、吸収力を高めたものが、ガスマスクのフィルターとして導入されることになりました。
大戦後は、一時需要が激減し、メーカーは大量の在庫を抱えることになりましたが、メイク落とし用として一般に売り出すことで、活路を見出しました。
大正13年には日本でも発売され、使い捨てができることから、当時の女性たちに評判になりました。
電子レンジは兵器としての利用が研究されていた。
マイクロ波を使ってモノを温めるという電子レンジの原理は、第二次世界大戦が終わる1945年に、軍事用のレーダーの生産に携わっていたアメリカの技術者パーシー・スペンサーによって開発されました。
電子レンジは兵器として使われることはありませんでしたが、日本やドイツでも大戦中、マイクロ波を利用した殺人光線を作る計画は進められていたそうです。
古代ギリシャやローマで、バターは医薬品だった。
バターの起源は古く、紀元前3500年頃のメソポタミアの石板には、人々がバターを作っていると思われる様子が描かれています。
古代ギリシャやローマでは、バターは食品としてのみならず、軟膏、傷薬などの医薬品や、整髪料、美容液としても使われていました。
古代のバターは、現在私たちが食べているバターよりも柔らかく、油に近いものだったとされています。
白バイは最初赤かった。
警視庁では、大正7年に交通取締用の自動二輪車を導入しましたが、このときは塗装が赤く、「赤バイ」と呼ばれました。
その後、昭和11年にヨーロッパの国にならって色を白く変更し、愛称も「白バイ」になりました。
また、白は「平和と清潔」を象徴する色として選ばれたともいわれます。ちなみに、現在は警察の車両ではなく、消防の車両として、赤く塗られた「赤バイ」が存在します。
食器のソーサーはもともとお茶やコーヒーを移して飲むためのものだった。
ヨーロッパでは、コース料理などでスープをスープ皿に入れて飲むことからも分かるように、液体をお皿で飲む文化があります。
かつては紅茶やコーヒーも、一度ソーサーに移し替えて、温度を下げてから飲むということが行われました。
そのため、もともとソーサーはカップの容量に合わせて今より大きかったそうです。
このソーサーで飲む習慣は20世紀初頭まで続いたとされます。
電機メーカーのシャープは、ベルトのバックルを作っていた。
シャープはもともとシャープペンシルを作っていた会社だということは、ご存知の方も多いかもしれません。
しかし、さらにさかのぼるとベルトのバックルを作る会社でした。
創業者の早川徳次(とくじ)は、映画で登場人物のベルトの先がだらしなく垂れているのに気づき、穴がなくても自由に長さを変えて締められるバックルを考案。
のちに、その金属細工の技術を生かして、シャープペンシルを生み出すことになったのです。
サンリオはもともと山梨シルクセンターといい、絹製品を扱っていた。
「ハローキティ」などの人気キャラクターでおなじみのサンリオは、1960年に辻信太郎(しんたろう)によって、山梨シルクセンターとして創業されました。
最初は絹製品の会社でしたが、しだいにオリジナルデザインのキャラクター商品の方が人気になりました。
1973年に社名をサンリオに変更しましたが、このサンリオは、スペイン語で「聖なる河」という意味があります。人類が文明を作ったのが大河のほとりだったことから、この名前をつけたそうです。
掲載日時 | 2021/2/5 18:00 |
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