よみもの|聞くトリビア(読む編)

お金のはなし2
【聞くトリビア 読む編part.6】

日本のお札の肖像で最も長く使われた人物は、武内宿禰。

明治22年に発行された「改造一円券」に描かれた武内宿禰は、大和朝廷の初期に活躍したという伝説上の人物です。
5人の天皇につかえ、300歳を超える長寿だったとも伝えられています。

この改造一円券は、昭和33年に発行が停止されましたが、法律上は現在も使えるので、130年以上の歴史を持っていることになります。

人物を除くと明治18年に発行された「旧一円券」の大黒天が最長です。
いずれの紙幣も状態がよければ数万円で取引されているようなので、使えるからといって一円玉と一緒に支払う人は、いないでしょうね。

改造一円券

2枚のピザと交換された最初の1万ビットコイン。現在の価値では約100億円。

ビットコインは、2009年にサトシ・ナカモトと名乗る正体不明の人物が投稿した論文で発表されました。

その翌年、初めてビットコインを使った取引が行われ、1万ビットコインが2枚のピザと交換されました。
当時、ビットコインはほとんど資産価値がありませんでしたが、その後10年間で大きく値上がりしました。

現在ではピザと交換された1万ビットコインは、約100億円に相当します。

初めてビットコインによる取引が行われた5月22日は、今では「ビットコイン・ピザ・デー」として、世界の仮想通貨の愛好家がピザを食べるお祝いの日になっています。

独自の通貨を持たない国がある。

統一通貨のユーロを採用しているヨーロッパの国に限らず、他にも独自の通貨を持たない国がいくつもあります。
そのような国では、他の国の通貨を採用しています。

例えば、中南米のパナマ、エルサルバドル、エクアドルではアメリカドル、ヨーロッパの小国リヒテンシュタインではスイス・フラン、他には太平洋の国々がオーストラリアドルやニュージーランドドルといった具合。

他の国の通貨を使うことで、政府は為替政策を放棄することになりますが、通貨の発行や管理などにかかるコストは削減することができます。

プラスチックのお札が増えている。

といっても、もちろん日本の話ではなく、世界の話です。
プラスチックのお札は「ポリマー紙幣」と呼ばれるもので、1988年にオーストラリアで世界で最初に発行されました。

その後、ベトナム、チリ、イギリスなど多くの国で採用され、オーストラリアやニュージーランドでは、すでにすべてのお札がプラスチック製になっています。

丈夫で汚れにくく、長持ちするため、紙のお札よりコストを低くすることができるそうです。また、偽造防止のために、部分的に透明になっているお札もあります。

ポリマー紙幣(ルーマニア,1999年)

イスラム教ではお金を貸して利子を取るのは禁止。

イスラム教の聖典コーランには、利子をとることを禁じる内容が書かれています。
これは、お金を貸す余裕のある人が、お金を借りないといけない弱者から搾取することにあたると考えられているからです。

また、働かずに貸すだけで利益を得る不労所得も、好ましくないものとされます。

イスラム教の国々では、利子が禁止されていることから、企業がお金を借りなくても事業ができるような独特の仕組みを発達させてきました。
この仕組みはイスラム金融と呼ばれています。

お札の通し番号を使い切ると、文字のインクの色が変えられる。

お札には6桁の数字と、その頭と後ろにアルファベットがついた通し番号が書かれています。
このアルファベットと数字から、129億6千万通りにのぼる組み合わせができますが、この組み合わせを使い切ると、インクの色を変えることで対応します。

たとえば、野口英世が肖像の千円札の場合、2004年に最初に製造された時のインクの色は黒でした。

しかし、通し番号を使いきり、2011年に褐色に変更されました。
それもまた使い切ると、2019年に今度は紺色に変わりました。

参考:日本銀行券千円券の記号及び番号の印刷色を変更します(財務省)

1枚20万円以上もする五十円玉がある。

昭和50年製造の五十円玉には、機械に不具合があったためか、穴のないものが存在します。
この穴なし五十円玉は、状態がよければ20万円以上の販売価格がつくそうです。

このような、穴が空いていなかったり、穴の位置がずれている「エラーコイン」と呼ばれる硬貨は、コレクターに高い人気を誇ります。

しかし、穴を埋めて作った「偽造エラーコイン」も存在するようなので、注意が必要です。

電子マネー、楽天Edyの「Edy」はユーロ、ドル、円の頭文字。

楽天Edyは、世界で広く使われるようにとの意味を込めて、世界の基軸通貨の中から、ユーロ、ドル、円の頭文字「Edy」が取られました。

2001年に本格的なサービスが開始され、電子マネーの発行枚数では日本一です。

アメリカで10万ドル紙幣が作られたことがある。

1934年12月から翌年1月まで、アメリカ史上最高額となる10万ドルの紙幣が製造されました。
肖像は第28代大統領のウィルソンです。

ただし、この紙幣はアメリカ各地にある連邦準備銀行の間での公的な決済だけに使われ、一般には出回っていません。

お金に関する漢字に「貝」が含まれることが多いのは、貝が貨幣だったため。

古代中国の王朝・殷では、巻き貝の一種である子安貝が貨幣として使われました。
ここから「貨幣」の「貨」、財宝の「財」、貯金の「貯」など、お金に関係のある漢字の多くに「貝」の字が使われることになりました。

貝貨
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%9D%E8%B2%A8より引用)
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