よみもの|コラム|モミジDr.のリカバリー日記
vol.258

モミジDr.のリカバリー日記第258回「占い」

医師として仕事をしていると、多くの人と出会うことになる。

なかでも、精神科医は対面で話をするので、人の表情や変化には敏感になるし、人の顔を覚える必要がある。

しかし、自分の場合、元々、人の表情には興味を抱いていたように思う。麻雀、家庭教師、塾の講師など、人と対面する機会が割合多かったせいだろうか。

当時、「人相学」「骨相学」「手相学」など、ありとあらゆる書物を読んでいた。

また、それとは別に物心ついたときから世の中では「占い」ブームが続いている。

上記以外にも「星占い」「血液型占い」「四柱推命」「天中殺」「動物占い」「六占星術」「カード占い」「水晶占い」「おみくじ」「姓名判断」「夢占い」「家相」「風水」「オーラソーマ」と暇がない。

占いを信じてしまうのは心理学的には「バーナム効果」とされているが、それだけでは説明のつかないことも多いので、信じる人も多いし、面白い。

さらに、歴史的な側面からも興味深い。

漢字の「鮎」の語源は、神功皇后が占いに用いていたことから生まれたと言われる。また、紀元前213年に李斯の進言によって秦の始皇帝が行った「焚書坑儒」においても、「農業書」「医薬書」とともに「占い」の書物だけは焼かれるのを免れているのである。それだけ、当時から重要視されていたということだろう。

今日は「占い」について探ってみたい。

 

【今週のテーマ「占い」】

 

漫ア趣の分野から「占い」

 

問題01 占いに用いられる「悪魔」や「太陽」などが描かれたカードで、「大アルカナ」22枚と「小アルカナ」56枚からなるのは?

問題02  1度なら「誰かが悪口を言っている」、2度なら「笑われている」、3度なら「惚れられている」、4度なら「風邪に注意」とされるのはどんな占い?

問題03 「人相占い」において、小鼻の横から頬、口元にかけて出る線のことで、解剖学的には「鼻唇溝」と呼ばれるのは?

問題04  かつて一大ブームを起こした「十三星座占い」では、元々の「十二星座」に加え、何座が加わっている?

問題05 易者が占いに用いる、50本で1組の竹の棒のことを何という?

問題06 徳川家康の左手もそうであったという、別名を「猿線」「百握り」などという強運の手相の一つで、感情線が平たんになり、知能線と生命線の起点につながった状態をなんという?

問題07 古代の占いで、シカの肩甲骨を焼くのは「太占(ふとまに)」、では、亀の甲羅を焼くのは?

問題08  二十世紀オーストリアを代表する画家で、『ヴァルデンの肖像』『風の花嫁』などの作品で知られ、その繊細さから「鉛筆の占い師」と呼ばれるのは?

問題09 オークの木が神聖なものであることから、古代ケルト語で「オークを知る者」という意味がある、当時のケルト人社会において占いや裁判を司った聖職者・指導者のことを何という?

問題10 荻原井泉水や種田山頭火の俳号の由来となった、六十通りの干支に五行を当てはめ、それに三十種類の名前をつけて運命を観る占いを何という?

 

正解【占い】

 

問題01 タロットカード(展開の方法には「ワン・オラクル法」「セブン・テーリング法」「ホロスコープ法」など多数。また、カードの意味についてはクイズでもよく出題される。「0」は愚者。「1」は魔術師、「2」は女教皇、「13」は死神、「15」は悪魔、「18」は月、「19」は太陽、「20」は審判、「21」は世界)

問題02  くしゃみ(生体に起こる不随意運動の一つ、役割は二つあり、一つは「生体内の埃、異物を体外に排出すること」、もう一つは「体温を上げること」。また、風速は時速320㎞。古代日本では「くさめ」と呼ばれ、くしゃみをすると鼻から魂が抜け、寿命が縮むと考えられていた)

問題03 ほうれい線(年齢とともにはっきりとする場合が多いため、美容上、ほうれい線を消すことに注力することが多い)

問題04 へびつかい座(ギリシャ神話の医術の神アスクレピオスの化身とされる。また、「13星座占い」の創始者とされるのは、イギリスの天文学者ジャクリーン・ミットン)

問題05 筮竹(ぜいちく、長さは35㎝~55㎝のものが多い。「算木」とともに易者のシンボル)

問題06 ますかけ線(強運な手相では、他に「ソロモンの指輪」「覇王線」「運命線」「十字線」「仏眼」などが有名)

問題07 亀卜(きぼく、その割れ方によって「吉凶」を占っていた)

問題08  オスカー・ココシュカ(『風の花嫁』は、グスタフ・マーラーの未亡人アルマと旅行したときに描かれたもの。バーゼル市立美術館に所蔵。失恋した際に作った「アルマ」の等身大の人形は有名。)

問題09 ドルイド(「ドル」の意味においては他の見解もある。ガリアの知識層の中で最高位。単に祭司を表す場合、「サケルドス」という)

問題10 納音(なっちん、三十の分類については「海中金」「爐中火」「大林木」~「大海水」まで)

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いしい記念病院 副院長
森隆徳

学生時代、クイズ番組の出場経験があり、広島でクイズサークル「モミジQ楽部」を友人と立ち上げた。精神科医になり、元祖クイズドクターとしてテレビ番組への出場、自身の大会を開催するなどクイズ活動を行う傍ら、医療の中でクイズを使った活動を行い注目を集めている。

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