モミジDr.のリカバリー日記第225回「川端康成」
もしかしたら以前のコラムにも書いたかもしれないが、物心がついたころから、女優の吉永小百合さんが好きである。好きになったきっかけは、たまたま観た映画だった。『伊豆の踊子』である。主人公の薫を演じていたが、これほど奇麗な人、可愛い人がいるのかと思った。すくなくとも私の育った環境ではお目にかかることのできないくらいの美しさであり、後にも先にも吉永さんを上回る女優は僕の中ではいない。また、『伊豆の踊子』という作品自体が何とも言えず、よかった。伊豆へ一人旅に出た青年が、旅芸人の踊子に淡い恋心を抱くという内容の作品だ。川端康成の実際の話をもとに作られた作品のようだが、その頃から川端康成自身にも興味がわいた。1歳で父を失い、2歳で母を失い、10歳で姉を失っている。僕自身は14歳で父を失ったものの、母も姉も健在である。もし、川端康成のようにみんなを失っていたら、生きていられただろうか。そんなことを考えて川端康成の作品を読むようになり、より深く作品を味わえるようになった気がした。
【今週のテーマ「川端康成」】
文学の分野から「川端康成①」
問題01 1968年、ノーベル文学賞を受賞した川端康成。そのときの記念講演のタイトルは「どんな日本の私」?
問題02 川端康成の名作『古都』。さて、この古都とはどこの都市のこと?
問題03 川端康成の小説では波子と品子の親子が、森鴎外の小説では太田豊太郎とエリスが主人公である同名の小説は?
問題04 川端康成の小説『雪国』。冒頭に出てくる「国境の長いトンネル」とは、何トンネルのこと?
問題05 川端康成の小説『伊豆の踊子』はこれまで6度映画化されていますが、昭和8年、最初の映画化で主役の踊子を演じた女優は誰?
問題06 同人雑誌『文芸時代』で活躍した、横光利一、中河与一、川端康成らによる文学の一流派を何という?
問題07 川端康成の小説『名人』のなかで描かれている名人とはどんな競技の名人?
問題08 第1回芥川賞の落選の経験から第2回の選考に際して、川端康成と佐藤春夫に「芥川賞をください」という内容の手紙を出したエピソードで知られる作家といえば?
問題09 1950年の『かげろふ日記』の翻訳から次々と日本文学の翻訳を手掛けた人物で、川端康成のノーベル賞受賞のきっかけを作ったことで知られるのは?
問題10 本名を徳広巌城(とくひろ・いわき)という作家で、妻の闘病生活を綴った『聖ヨハネ病院にて』や第1回川端康成文学賞を受賞した『ブロンズの首』で知られるのは?
正解【川端康成①】
問題01 「美しい日本の私」(大江健三郎は「あいまいな日本の私」)
問題02 京都(生き別れとなった双子の姉妹・千重子と苗子の物語)
問題03 『舞姫』
問題04 清水トンネル(冒頭は「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。」)
問題05 田中絹代(踊子の「薫」を演じた女優は美空ひばり、鰐淵春子、吉永小百合、内藤洋子、山口百恵ら)
問題06 新感覚派(評論家・千葉亀雄が雑誌『世紀』11月号に掲載した論評で初めて用いた)
問題07 囲碁(名人とは、本因坊秀哉のこと。名人の引退碁の相手は「怪童丸」と呼ばれた木谷実で、小説に出てくる「大竹七段」のモデル)
問題08 太宰治
問題09 (エドワード・)サイデンステッカー(ノーベル文学賞の授賞式では通訳として同行。『源氏物語』の英訳など)
問題10 上林暁(かんばやし・あかつき)
ジャンル | モミジDr.のリカバリー日記 |
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掲載日時 | 2022/9/15 16:00 |
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