モミジ院長のリカバリー日記第123回「SF小説」
(続き)友達のアドバイスのとおり短編の本を読んでみようと思ったが、SF小説が好きだったので、迷わずショートショートの名手星新一を選んだ。中学2年生の時の「古典派SFブーム」のさいに星新一という名前を知ってはいたものの、その時は興味がわかなかった。目立つタイトルの『ボッコちゃん』を購入し、家に帰って読んでみた。面白くて、本来の目的(=国語上達のために内容をまとめる作業)をすっかり忘れて、一気に読んでしまった。それからというもの星新一にはまってしまい、古本屋で20冊近く買い込んで1週間足らずで読んでしまった。星新一ワールドで頭の中が覆われているさなか、夏休みの終わりに行われた全国模試で何と国語全国1位を取ってしまった。96点という高得点。国語のおかげで総合順位もかつてない一桁順位であった。(このさき、国語で高得点をとることは1度もなかったが)
3度目のSFブームが訪れたのは僕が浪人生の時。この時の主役は「眉村卓」であった。眉村卓と言うと、『ねらわれた学園』や『なぞの転校生』など映画化された学園ものSFが有名であるが、僕が好きだったのが『産業士官候補生』や『わがセクソイド』など社会派SF。代表作の『燃える傾斜』は難しかった。あの有名な「クイズマン」は『産業士官候補生』の中の一篇である。人気番組『東大王』を観ると、あの「クイズマン」に登場するプロクイズプレーヤー集団がついに実現したと感じてしまうのは僕だけではないと思う。クイズファンであれば、一度は読んでほしい作品である。
テーマ問題「SF小説②」
問題 9 フィリップ・K・ディックの小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を原作とした1982年公開の映画のタイトルは何?
問題10 その名称は「IBM」を一つずつずらしたと考えられる、映画『2001年宇宙の旅』に登場する宇宙船ディスカバリー号に搭載された人工知能の名前は?
問題11 1966年に創設されたSF小説を対象とした賞で、アメリカSFファンタジー作家協会に所属する作家の投票により選ばれるのは何?
問題12 1960年に「アニメーション三人の会」を結成した愛媛県出身のイラストレーターで、星新一のショートショートの挿絵を多く手掛け、名コンビとして知られるのは誰?
問題13 昭和29年12月に森の道社から創刊された日本初のSF雑誌で、創刊号のみで廃刊となったが、のちのSF小説を対象とした賞の名前になっているのは何?
問題14 本名を佐野昌一という徳島県出身の作家で、『火星兵団』や『浮かぶ飛行島』などの少年科学小説で知られ、「日本SF小説の祖」とされるのは誰?
問題15 1961年に始まったドイツの作家によるリレー形式のスペースオペラで、世界最長のSF小説として知られるのは何シリーズ?
問題16 H・G・ウェルズの『透明人間』において、主人公のグリフィンが透明になるための薬の名前は何?
正解【SF小説②】
問 9 『ブレードランナー』(ハリソン・フォードの代表作の一つ。レプリカントと呼ばれる人造人間が登場する。)
問 10 HAL9000
問 11 ネビュラ賞(1966年当時、「ノベル」「グランドマスター」「ノベレット」「ノベッラ」の四部門であった。ヒューゴー賞はファン投票により選ばれる)
問 12 真鍋博(まなべ・ひろし、「アニメーション三人の会」の他の二人は久里洋二、柳原良平)
問 13 『星雲』(ハインラインやメリルらの翻訳短編が中心)
問 14 海野十三(うんの・じゅうざ、じゅうぞう、ペンネームの由来は麻雀好きで「麻雀は運が十」から)
問 15 『宇宙英雄ペリー・ローダン』シリーズ(2000作品以上)
問 16 モノケイン(ウェルズの作品は1897年作。同名小説にアメリカの小説家ラルフ・エリソンによるものがある)
ジャンル | モミジDr.のリカバリー日記 |
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掲載日時 | 2021/3/25 16:00 |
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