モミジ院長のリカバリー日記第122回「SF小説」
これまで「SF小説」のブームが3回訪れた。
最初は中学2年生の時だった。高校受験に専念したいという理由で運動部をやめ、夕方早く家に帰ることが多かった。ときどき、近所の古本屋巡りをしていたのだが、学区内には広島大学があり、東広島に移転する前だったので古本屋もたくさんあった。あるとき、ジュール・ヴェルヌの『地底旅行』という本を手に取った。少しだけ立ち読みしたが、面白そうなので、20円で購入して家に帰り、勉強もせず一気に読んだ。「地球空洞説」を信じた主人公がアイルランドの火山口から侵入して地底探検をするという話だが、終始ワクワクできて面白かった。なんと19世紀に書かれた本なのか。これを機に「古典派SF」ブームが到来した。H・G・ウェルズの作品はほとんど読み、クラーク、ハインライン、アシモフなど読みふけった。
その次のブームは中学3年生の夏休み。
当時、高校受験のため特訓塾に通っていたのだが、夏合宿で愛知県のお寺に1週間滞在することになった。そこで同じ班になった大阪の友達が国語についてアドバイスをくれた。彼は直前の全国模試で1位を取ったつわものであった。当時の僕は数学と社会が得意で、国語が大の苦手であったので、彼のアドバイスを忠実に聞いた。彼が言うには、とにかく短編やコラムを読んで内容をまとめる訓練をすること、それだけであった。合宿が終わり、再び古本屋巡りをした。(続く)
【今週のテーマ「SF小説」】
文学の分野から「SF小説①」
月・木で8問ずつ、難易度別に出題の予定。
(月) 初級 (木) 上級者向け
問題1 ジュール・ヴェルヌの小説『海底二万マイル』に登場するネモ船長が指揮する潜水艦の名前は何?
問題2 Sf小説でもよく登場する超光速航法のことを、「ひずみ」という意味の英語から何と言う?
問題3 石ノ森章太郎のマンガのタイトルにも使われている人間と機械の融合体で、「サイバネティック・オーガニズム」を略した言葉といえば?
問題4 星新一、筒井康隆と並び「SF御三家」と呼ばれる日本の作家で、映画化された『復活の日』や『日本沈没』で知られるのは誰?
問題5 SFの世界だけでなく、理論物理学の概念でも取り扱われている、「並行世界」のことを英語で何と言う?
問題6 「SFの父」と称されるH・G・ウェルズ。さて、名前のH・Gを略さずに言うと?
問題7 1963年設立当時、入会資格に「宇宙人はダメ」「筒井康隆よりハンサムはダメ」「星新一より背が高い人はダメ」などユニークな条文が盛り込まれていた、SF作家や編集者による親睦団体を「何クラブ」と言う?
問題8 世界初のSF雑誌『アメージング・ストーリーズ』の初代編集長で、有名なSFの賞に名を残すのは誰?
正解【SF小説①】
問1 ノーチラス号(ラテン語で「オウムガイ」という意味。1800年、ロバート・フルトンが設計した潜水艦「ノーチラス」に因む。1954年に完成した世界初の原子力潜水艦も同名である。)
問2 ワープ(日本では『宇宙戦艦ヤマト』のヒットで広く知られるようになった。)
問3 サイボーグ(アメリカのマンフレッド・クラインズとネイザン・クラインが1960年ごろに提唱した概念)
問4 小松左京(デビュー作は『易仙逃里記』)
問5 パラレルワールド(ジャック・ウィリアムスンの小説『航時軍団』で初めて登場した概念)
問6 ハーバート・ジョージ(・ウェルズ)
問7 日本SF作家クラブ(当時、『SFマガジン』編集長の福島正実の音頭取りにより設立。福島亡き後、星新一を初代会長とした)
問8 ヒューゴー・ガンズバック(「SF」=サイエンス・フィクションと命名。「アメリカSFの父」「現代SFの父」と呼ばれる。代表作に『ラルフ124C41+』)
ジャンル | モミジDr.のリカバリー日記 |
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掲載日時 | 2021/3/22 16:00 |
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