よみもの|コラム|モミジDr.のリカバリー日記
vol.118

モミジ院長のリカバリー日記第118回「感染症」

今日はコロナ禍で変わったことを書いてみたいと思う。その一つ「講演会」をテーマにしてみたい。

2019年12月までの生活では、通常業務以外に東京や大阪などで開催される講演会にたくさん参加させていただき、地元では講演会の座長を務めることも多かった。そんなこともあり、製薬会社のMRさんとの交流も多かったが、現在ではコロナのため面会制限となり、ほとんど文書連絡、リモート連絡となった。MRさんはコミュニケーションのプロなので、学ぶこともたくさんあり、交流できなくなったことはとても残念である。

講演会の時、その土地の友達に会うのも楽しみの一つであった。飛行機が苦手な僕は、北海道や沖縄以外のほとんどの土地に列車(新幹線)を使って行く。例えば、広島から仙台に向かう場合でも、普通は飛行機で行くのだが、僕の場合、山陽新幹線~東海道新幹線~東北新幹線で行く。途中の景色を見るのも好きだし、駅弁を食べながらゆっくりと目的地に向かうのも楽しい。講演会が終わった後、友人と食事会をする。東京などでは数人でクイズ(フリバ)をしたりするのが常であった。フリバとはいえ、参加者も豪華であった。ウルトラクイズ王の能勢君、クイズ作家の道蔦さん、田中さん、現在タレントとなった伊沢君、abcの司会者としてもおなじみの大美賀君ら、ベテランから若手まで。日頃、一緒にクイズをしていない人と交流するのは、地元でやる安定したクイズとは別の楽しさがある。それぞれ持ち寄りの個性のあるクイズ問題に触れて楽しい。

また、地元での講演会では年間10~15回くらい座長を務めさせていただき、多くの先生方と交流を図ることができた。全国の半数近くの精神科教授と交流できたことは今となっては財産である。

再び、以前のような交流が持てる世の中になってほしいものである。

 

テーマ問題「感染症②」

 

問題 9  夏に多い食中毒や赤痢のような、主に病原体に汚染された飲食物を介しての感染を「何感染」という?

問題10 日本では主にコクサッキーウィルスの感染により春から夏にかけて乳幼児に多く流行する、発疹ができる三ヶ所の部位から命名された感染症は何?

問題11 14世紀のペストや20世紀初頭のスペイン風邪が代表的な、ある感染症が世界的な爆発感染を起こすことをギリシャ語で何という?

問題12 普段は毒性の弱い微生物が、宿主の免疫能力が低下した時に引き起こす感染を「何感染」という?

問題13 オーストラリアのクインズランド州で発見されたことから、その頭文字をとって命名された、偏性細胞内寄生体による感染症を何と言う?

問題14 「SARS」の流行時や今回の「新型コロナ」の流行でも問題となる、多くの人に感染させてしまう人物を英語で何という?

問題15 19世紀に活躍したハンガリーの医師で、産褥熱の原因を感染症と考え、その原因を根絶するために「手洗い」の習慣を世の中に広めたことで知られるのは誰?

問題16 緒方洪庵の適塾に学んだ医学者で、明治7年には東京・本郷に東京大学医学部を創設したことや、感染症対策の用語として「衛生」という言葉を作ったことで知られるのは誰?

 

 

 

 

 

 

 

正解【感染症②】

問  9  経口感染(感染経路の分類、大きく分けると、「空気感染」「飛沫感染」「直接感染」「間接感染」「ベクター感染」「糞口感染」のうち、「間接感染」に当てはまる。)

問 10 手足口病(HFMD、コクサッキーウィルスA16がほとんど。エンテロウィルス71型なども)

問 11  パンデミック(ギリシャ語の「すべての」「人々」という意味、感染症の流行について、その規模により「エンデミック」「エピデミック」「パンデミック」に分類)

問 12  日和見感染(英語では「opportunistic infection」、細菌性⇒MRSA、緑膿菌など、真菌性⇒カンジダ、クリプトコッカスなど、ウィルス性⇒ヘルペス、サイトメガロウィルスなど、原虫性⇒トキソプラズマ、クリプトスポリジウムなど)

問 13  Q熱(「偏性細胞内寄生体」は、他にリケッチア、クラミジア、ウィルスなど。ニュージーランド以外のすべての国で発生がある。人獣共通感染症の一つ。獣医学の領域では「コクシエラ病」とも。原因不明の発熱、肺炎、肝炎などの症状)

問 14  スーパー・スプレッダー(一般的にパレートの法則(80:20)にしたがうとされる。1900年初頭の「チフスのメアリー」と呼ばれた不顕性感染

者のメアリー・マローンやイギリス・フォークストンの「牛乳屋のN氏」の例が有名。)

問 15  ゼンメルヴァイス(・イグナーツ)(1847年、塩素消毒により、妊婦の死亡率を大幅に下げることに成功した。のちに「母親たちの救い主」と呼ばれた。しかし、発見当初は医学界から嘲笑され、研究業績を認められず精神病を患うことになった。のちにパスツールの細菌論やリスターの消毒論により、ゼンメルヴァイスの偉大な功績が認められることになった。)

問 16  長与専斎(長崎県大村市出身。岩倉使節団の一員。衛生局初代局長。息子の長与又郎は病理学者で東大総長)

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いしい記念病院 副院長
森隆徳

学生時代、クイズ番組の出場経験があり、広島でクイズサークル「モミジQ楽部」を友人と立ち上げた。精神科医になり、元祖クイズドクターとしてテレビ番組への出場、自身の大会を開催するなどクイズ活動を行う傍ら、医療の中でクイズを使った活動を行い注目を集めている。

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