ルーヴル美術館に初めて作品が展示された日本人漫画家は誰?
『ミロのヴィーナス』『モナリザ』といった誰でも耳にしたことがある作品が展示されていることでおなじみのパリのルーヴル美術館。
この美術館で日本の漫画家の作品が展示されたことがあるのはご存知だろうか?
2005年からルーヴル美術館はある企画展を毎年開催している。それは漫画家にルーヴル美術館をテーマにした作品を制作してもらうというもので、当初はフランスやベルギーで描かれている、いわゆる「バンド・デシネ」と呼ばれるジャンルの漫画家が選ばれていたのだが、2009年に日本の漫画家が手掛けた作品を展示しようということで、ある漫画家に声がかけられた。その漫画家が誰かというと『ジョジョの奇妙な冒険』で知られる荒木飛呂彦である。
依頼を受けた荒木飛呂彦は、実際にルーヴル美術館まで取材にも行き、ルーヴルを舞台にしたある漫画作品の作成に取り掛かることとなる。その作品とは『ジョジョの奇妙な冒険』の第4部に登場した岸辺露伴を主人公とした漫画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』である。
これは、漫画家である岸辺露伴が、10年前にある女性から聞いた、ルーヴル美術館に収蔵されているという「最も邪悪な絵」を見るためパリへ旅立つという内容の作品だ。
2009年に開催された企画展では完成された作品は展示されなかったが、その表紙となる予定の絵と、作品のイメージとして描かれた絵が3点と、計4点が展示された。
この4点の絵が日本人漫画家の作品として初めてルーヴル美術館で展示された作品である。
『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』の完成版は、翌年の2010年4月にフランスで先行販売され大きな反響を呼んだ。日本でも同年に雑誌での掲載を経て、翌年の2011年にフルカラー版でコミックスが発売されている。
ちなみに、この作品の中で岸辺露伴がルーヴル美術館に所蔵されている彫刻のポーズを取っているなどのようなオマージュが所々見ることができる。どの絵がどの作品をヒントに描かれているのか、色々と想像しながら見るのも楽しいのではなかろうか。
ジャンル | エンタメ・カルチャー |
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掲載日時 | 2020/5/21 16:00 |
京都在住。学生時代にクイズ研究会に所属したことで本格的にクイズを始める。2007年、クイズ作家となり、テレビやネットなど様々な媒体でクイズを提供。
幼少期に読んだ『コロコロコミック』の創刊号をきっかけに漫画にハマり、40年以上経った現在でも漫画を月に100冊近く読むほどの漫画好き。その縁から漫画やアニメ・ゲームといったジャンルの問題を多く作成しており、その数は2万を超えている。
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