よみもの|聞くトリビア(読む編)

ずばり、宇宙って何色?
【朗読】穏やかに眠れる雑学【聞くトリビア】

寝苦しい夜をお過ごしのあなたに、ちょっと気になる面白雑学はいかがですか?

驚愕の雑学の数々を、フリーアナウンサー大橋俊夫氏の朗読とともにお楽しみください。


こちらは動画の内容の書き起こし記事です。

音声と一緒にお楽しみください。

犬税がある国はそこそこある

お酒やたばこなど、様々なものに税金がかかっています。この手の税は概ね消費される嗜好品にかかるイメージですが、それ以外にも変わった税がある国もあります。

たとえば、ドイツ、オーストリア、フィンランドなど。これらの国には地方税として「犬税」があります。名前の通りイヌを飼っているとかかる税金です。これにはちゃんとした理由があります。それは清掃費用としてです。イヌは散歩をすればフンなどをして道を汚くしてしまうことがあります。地方自治体によってはそのコストを賄うために汚れの元とされるイヌの飼い主に課税しているというわけです。

実はこれ、外国に限った話ではなく、日本でもみられました。1982年まで、市町村税として犬税が存在した自治体がありました。一時は2600を超える市町村で徴収されていたそうです。

一方で、イヌと並ぶ人気者、ネコはどうなのかというと、税金がかかったことはありません。これは世界を見てみても同様で、猫税をとっている国はないようです。確かにネコは電柱などを汚すことはなさそうですが、イヌ派の人からするとやや不公平と感じてしまうかもしれません。

虫の音を楽しむのは東洋人だけ

秋といえばスポーツ、食欲、芸術、読書と楽しみごとが様々ありますが、中には虫の声を楽しむという風流な方もいるのではないでしょうか。

この歴史はかなり古く、平安時代には鳴く虫をカゴに入れてそれを楽しむという遊びが貴族たちの間に流行していたそうです。また、江戸時代の半ば頃にはスズムシなどの飼育技術が高まり、「虫売り」が商売として成立していた模様。こう考えると、虫の音を愛でるのは、日本人の心に根付いた娯楽といっても過言ではないでしょう。

しかし、海外に目を向けてみると、このような楽しみ方をするのはかなり珍しい部類に入り、日本人と中国人くらいといわれます。西洋の人にとっては虫の鳴き声イコール雑音。秋の夜に耳を傾けるなどということはありません。

問題は風流さなどではなく脳の構造。欧米人は虫の声を雑音と同じ右脳でとらえるのに対し、日本人などは音楽などと同じ左脳で受け止めるといわれます。これは人種による決定的な違いというより、幼い頃に学習した言語によるものなどと考えられています。なので、海外生まれの日本人の中には虫の声を楽しめない人もいるかもしれませんし、その逆もしかりです。

ゴルフのカップのサイズ、最初は適当だった

ゴルフをたしなむ方は多いと思いますが、カップのサイズまではご存じでしょうか。正解は108mm。規則でちゃんと決まっています。

では、決まったのはいつか。これは19世紀後半、ゴルフの聖地、スコットランド、セントアンドリュースのオールドコースとされます。当時のホールはグリーンに適当な穴を掘って鉄の棒を差し込んだだけという大雑把なものでした。当然、どこもサイズはバラバラですし、次のホールでティーショットを打つ際にボールを乗せるため、プレイヤーがどんどん土を持っていくのでそれに伴い穴も広がってしまうのも日常茶飯事でした。

これを解決したのがこのコースの管理を任されていた往年の名プレイヤー、トム・モリス。彼は工事用の排水管を切り取って埋め、カップが広がらないように工夫をしたのです。それが次第に他のゴルフ場にも広まっていったのですが、トムの使った排水管の内側の直径がたまたま108mmだったことから、それが正式なサイズとなっていきました。

「迷惑」という理由で元号を変えたことがある

「一世一元の制」という制度があります。現在では1979年に成立した元号法の第2項において、「元号は、皇位の継承があった場合に限り改める」とあり、天皇一代につき元号は一つと決まっています。なので、天皇在位中に何度も元号が変わることはありません。

しかし、制度として確立したのは明治時代から。江戸時代以前に同じ天皇の下、元号が変わることはしばしばありました。今回は「迷惑」という理由で変わった元号を紹介します。それは江戸時代、1764年から1772年にあたる「明和」です。歴史好きな方はピンとくるかもしれませんが、明和9年には「明和の大火」と呼ばれる大規模火災が起こり多くの人が亡くなるなど、数多くの災害が発生しました。

これに対し、当時の人々は「明和9年、つまり『めいわくねん(迷惑年)』だから良くないことが起こる」などと不満を訴えるようになりました。ただの語呂合わせのこじつけに見えますが、災害が頻発したのは事実。その年の11月には「安永」という新しい元号に変わりました。

かつて、脚立を使って釣りをしていた場所がある

釣りをする前日に道具を用意しても、その中に脚立が入る人はまずいません。大きくて持ち運びしにくいですし、何より使い道がまったくわかりません。

しかし、かつては脚立に座った釣り人が数多く見られる場所がありました。それは東京湾岸。今でいう浦安あたりでは八十八夜頃からの風物詩といえる光景だったそうです。遠浅の海で、多くの魚介類に恵まれた、人気の釣りスポットです。

狙う魚はアオギス、キスの一種です。船頭が適当な場所まで運んで脚立を下ろしてくれ、そこで一日釣り糸を垂らしてのんびりと釣りを楽しんだといわれます。船頭はたまに様子を見に来て弁当や飲み物を渡してくれたり、状況次第で脚立を動かしてくれたそうです。なんとも穏やかな様子が目に浮かびます。

現代ではリールの発達でそちらがメインとなり、そのような風景は見られなくなりました。釣りに使われた脚立もほとんど残っておらず、市の郷土博物館などでわずかに保存されているのみになっています。

国勢調査の日付が決まったのは消去法

毎年あるわけではないのでつい忘れがちですが、10月1日は国勢調査の調査日です。5年に1度、西暦年の末尾が0と5の年に行われます。国内すべての世帯が対象で、様々な政策にも影響があることなので、積極的に協力しなければなりません。

とはいえ、この日付、なんとも中途半端です。後期の頭という解釈もありますが、それならなぜ年度頭ではないのかなど、色々ツッコミどころがあります。

そんな不思議なタイミング、実は消去法で決まりました。まず、1920年の第1回国勢調査。この時点で既に10月1日0時現在とされ、今も続いています。年末年始は本籍人口や現住人口の調査時期と同一で年齢計算などもしやすいのですが、決算や年賀で忙しい、地域によっては厳冬期という問題がありました。寒さでいえば1月2月も厳しい、春は人の移動や旅行のシーズン、6月は雨期で夏は暑さなどもある、ということで、1年が4分の3ほど経過し、季節的にもちょうどいい秋の10月1日となったのでした。

色々と配慮された結果決まった時期なので、ぜひ協力してください。

高い買い物ほど直感重視のほうがいい

車や家など、人生において高額の買い物をすることがあります。そうなると当然、選択には慎重になります。一生に一度のようなこともありますし、それは当たり前のことのように思えます。

しかし、高い買い物をする場合ほど直感を重視したほうがいいという説もあります。オランダの大学で行った興味深い調査があります。高級家具店と日用雑貨店でそれぞれ同じ数のお客さんに声をかけ、買ったものと買う前にどのくらい悩んだかを聞き、さらに数週間後、その時の買い物についてどの程度満足しているかを聞いてみたそうです。すると、高級家具店で買い物をした人だと、悩まなかった場合のほうが満足度は高く、日用雑貨店の人では、悩んだほうが満足度が高かったということがわかりました。

手軽な日用品などではどの店が安いか、値引きになっているかなどを慎重に検討してもさしたる問題はありませんが、高額なものであるほど判断が難しくなります。そして、悩むほどセールを待つべきだった、隣のもののほうが良かったなどといった疑念が生じてきます。そうした後悔のような気持ちが出てこないよう、スパっと決めた方がいいようです。

列車の車体にあるカタカナにはちゃんと意味がある

駅のプラットホームに入ってくる電車を見て、気づくことはありませんか。車体に謎の文字列が入っています。列車の種類はなんにせよ、山手線からレトロなSLまで必ず入っています。

鉄道マニアにとっては常識かもしれませんが、一般の人には何のことかわからないのが当然。今回はその意味についてお話します。

これは車体の種類を示しています。たとえば、カタカナの「モ」。これが入っていると、モーターがついている車両となります。「ク」とあるのは、制御駆動車、つまり、運転台があるものです。この2つを合わせた「クモ」は運転台とモーターがあるということです。さらに続く数字には「電気の方式」や「製造番号」といった意味があります。

また、車両の用途を示す文字もあります。たとえば、「イ」は最上級の車両です。これは「いろは」の「い」が先頭に来る文字のためです。これに対し「ハ」は普通車。これもいろは順に基づきます。間にくるグリーン車はその間の「ロ」となります。他にも荷物などを運搬する「ニ」などもあります。

「×」を「ペケ」というのは一説にはマレー語

テストなどでは「○(マル)」が多いに越したことはありませんが、なかなかそうはいきません。「×(バツ)」もそれなりにあるはずですが、これを「ペケ」と読む人もいます。

マルはマルですが、このペケとはちょっとひねりのある呼び名。語源は一説にはマレー語で「不要」「あっちへ行け」などの意味を持つ「ペッギ」ともいわれます。

どちらかというと日本人にはなじみのなさそうなこの言語。しかし、歴史は思ったより古いものがありました。江戸時代末期、開国後の日本では横浜などに外国人の商館ができます。ここにやってくる人の中には中国や東南アジアを経由してくる人もいました。彼らが商売の上で用いていた、いわゆる今でいえばスラングにあたる言葉の中にこの「ペッギ」があったそうです。

これは、売り込みを断られたときなどに使っていたようですが、日本人が聞き間違えて「ペケ」となり、「×」を意味する言葉になっていったなどといわれます。

令和の1円玉はレア硬貨

1円硬貨1枚を作るのにおよそ3円かかります。コストを考えれば赤字です。コストは100円や500円といった金額の高い硬貨で帳尻を合わすことも考えられますが、近ごろではキャッシュレスの普及やコロナや戦争による資源や物価高騰のため硬貨の製造は厳しい状況になりつつあります。発行される硬貨の枚数も減少しています。そのうち1円玉はレア硬貨、お金としてでなくコレクションとして扱われる日が来るかもしれません。

このまままの状況では製造コストがそれぞれおよそ、1円玉は3円、5円玉は10円、10円玉は13円、50円玉は12円、100円玉は15円、500円玉は20円になると発表されています。1円玉は1989年に23億7000万枚ほど発行されましたが、2022年には100万程度です。特にコストがかかる1円、5円、10円硬貨は以前は年間億単位で発行されていましたが、十数年のうちに100万枚前後と大幅にダウンしています。100万枚もあると言っても国民の人数を考えれば令和の1円玉はもちろん今年発行の1円玉に巡り合える確率は非常に少ないというわけです。

1円玉はお財布の中で嵩張るため、とかく邪魔にされがちですが令和の1円玉は今やレアもの。1円玉を手にしたらよく発行年を確認してはいかがでしょう?

箸ではなく長ネギを使って食べる蕎麦がある

和食の代表格のひとつに蕎麦があります。何を使って食べますか、と聞かれたら当然、箸でとなるはずです。外国人ならフォークなどもあり得ますが、少し変わった食べ方が日本の中でもありました。

場所は福島。かつての宿場町として知られる大内宿の名物である「ねぎそば」がそれです。会津地方の名産に高遠そばがありますが、それをネギを箸代わりにして食べるという独特のものです。とはいっても手にするネギは一本。これをうまく使ってたぐり、蕎麦をすすりつつ、薬味がわりにネギをひとかじり、といった食べ方をします。

辛み大根のおろし汁をつゆにするのが本物なのですが、今はざるそば風になっているものもあります。少し難しそうだなと不安な方もいるかもしれませんが、一応、箸も一緒についてくるようなので構える必要はありません。

なお、観光客の間でこのねぎそばは大人気。名店には行列があるのが普通で、そう簡単に食べられません。ランチタイム終わり頃には品切れというところも少なくないようです。行かれる方は下調べをしてからの方がよいかもしれません。

コアラのポケットのつくりは変

有袋類という動物の種類があります。よく知られるのはカンガルー。お腹の袋に赤ちゃんを入れて育てます。それが有袋類の名前の由来なわけですが、コアラもそれに分類されます。

ということはコアラにもポケットがあるのかと気になりますが、当然、あります。実際、赤ちゃんをその中に入れて育てています。

しかし、そのポケットの作りがどう考えても間違っています。向きが逆さまなのです。明らかな設計ミスのようなつくりをしていますが、心配は御無用。その口の部分は筋肉となっており、力を入れて締めることができるので、赤ちゃんを落としてしまうようなことはありません。このことから想像がつくと思いますが、コアラ、かなりの筋肉質です。

なお、赤ちゃんコアラは袋の中で親のフンを食べるのも有名な話。これは、ユーカリには毒素があるため、親がそれを一度食べることで弱めているとされます。毒の分解には時間がかかるため、無駄にエネルギーを使わないよう、それで親コアラはよく寝ているそうです。

アザラシの陸上での移動手段は「転がる」

水族館の人気者アザラシ。芸達者なのもさることながら、どこかユーモラスな姿も魅力的です。

しかし、その容姿、よく見てみると草原などにいる動物とはかなり違います。四本足で走るようなことはないのはすぐにわかると思います。

では、どうやって移動するのか。足がないので仕方ないのですが、コロコロと転がって陸上では動いています。体を這わせるより、そのほうが圧倒的に早いそうです。様子を想像すると少しシュールです。

そんなユニークな移動手段を持つアザラシですが、水中での動きはお手のもの。なかなかのスピードで自由に泳ぎ回ります。また、体を見てみると指の間に水かきが付いている、耳たぶがない、鼻の穴が閉じられるといった、明らかに水中向けの特徴が複数あります。陸は得意ではないのもよくわかる話です。

趣味グッズは150点ほどに絞るといい

「推し活」などという言葉もありますが、好きなものはどんどん増えていきがちです。実際に使うものであっても、とても使い切ることができないほどの量を集めてしまったり、もはや逆に集めること自体が趣味となることも。

そうして部屋を圧迫してしまっている人、「ダンバー数」という言葉をご存じでしょうか。イギリスの人類学者ロビン・ダンバーに由来するものなのですが、彼は「人は150人以上とは意味ある人間関係を結べない」という理論を提唱しています。

友達が150人以上いる人はなかなかいないかもしれませんが、コレクションがそれを超える人はザラ。そして、収集物についても同じことがいえます。年に1回以上手に触れ、愛情を注げるコレクションの数はせいぜい150程度。家族に文句をいわれて処分せざるを得ないなどの状況になりましたら、その数を目安にチョイスしてみましょう。

ボウリングのピンが10本になった理由がしょうもない

ボウリングのピンといえば、上から見ると三角形型に10本が並んでいます。しかし、かつては「ナインピンズ」といって、9本をひし形に並べたものでした。ボウリングが生まれた当初は宗教行事の一種で、倒すピンを悪魔や災いといった不吉なものに見立て、できるだけたくさんピンを倒すことで、そのような悪いものたちから逃れることができるとしていました。ちなみに、これのルールを統一したのは宗教改革で知られるルターだといわれます。

これが10本になるのは後世。19世紀にオランダ移民によりアメリカに伝わると、人気ギャンブルのひとつとなってしまいました。政府はこれを見かねて1865年にナインピンズ禁止法という法律を定めました。しかし、ギャンブラーたちの熱意はそれでそぐことはできず、9本がダメなら10本にして違うものと言い張ればいいという、小学生の屁理屈のような理由で現在の10本ピンのボウリングが生まれたそうです。

鉄道創業当時の忘れ物の定番といえば履物

明治の初め、1872年、日本で鉄道が創業しました。品川-横浜間に鉄道が開通した頃、忘れ物のトップに君臨したのは靴でした。下駄や草履を含む「履物」だったのです。「何で靴なんか?」と思いますが、それには時代ならではの理由があります。

なんたって列車は中も外も新品ピカピカ! 履物のままでと言われれも、律儀な日本人は室内に土足で入るなどもっての外、ご丁寧にホームで履物を脱いだり、落ち着かないと座席の上に正座し履物を懐に入れたり、床にきちんと並べたり…では出発!となれば、その速度の速いこと!窓から眺める流れるような街並みに驚き、思わず乗り出し透明なガラスに頭をぶつけたり、品川から歩いて丸1日はかかるはずが1時間半で終点横浜へ。初めてのアトラクションに皆、大興奮!履物のことなどすっかり忘れています。到着し下車する時に初めて「あれ?靴がない…」。駅のホームや車内には主をなくした履物がいくつも取り残されていたそうです。「ご乗車の皆様、終点横浜~横浜に到着致しました~。お降りの際は靴をお忘れなきようご注意下さい」とアナウンスはあったのでしょうか?

列車の忘れ物は今も後を絶ちません。現在、鉄道の忘れ物ではスマホなど時代の産物も多くあるようですが、やっぱり「傘」が一番多いそうです。

車には「寒冷地仕様」がある

日本は南北に細長いため、北海道と沖縄ではかなり気候に違いがあります。当然、生活環境に違いがあるわけですが、そんな中での生活必需品、車にも寒冷地仕様というものがあります。

当然、寒い地域では朝方にエンジンがかかりにくくなることがあります。それを毎朝繰り返すのはたまったものではありません。そのため、寒冷地仕様の車はバッテリーのサイズが大きかったり、2つのバッテリーを搭載することができるようになっています。

他にも、サイドミラーが凍り付いてしまわないようにヒーターがついている、強めの車内暖房が設置されているなどといった対策がされています。また、ワイパーも寒いとゴムが劣化してしまい、十分に機能しなくなってしまいます。それを避けるために特殊な素材が使われています。

では、そうでない車は北国で運転できないのか。そのようなことはありません。しかし、種々の不具合が発生する危険性を考えると、寒冷地仕様をチョイスするのは悪いことではないでしょう。

ハミガキ後のうがいは1回がいい

ハミガキをした後、うがいを何回しますか。特に意識していない人も多いと思いますが、何となく歯磨き粉の味が気に入らず、スッキリするまで繰り返す人も多いことでしょう。

ところが、このうがい、1回がベストともいわれます。その理由は、何度もすると歯磨き粉に含まれているフッ素が流れて薄くなってしまうため。

では、そのフッ素がなぜ重要なのか。まず、虫歯には虫歯菌が糖を食べて酸を作り、これが歯の成分であるアパタイトを溶かすことでなります。これを「脱灰」といいます。

初期のむし歯では、脱灰したアパタイトが歯に戻る「再石灰化」が起こります。フッ素ないしフッ素化合物を含むアパタイトはこれを起こしやすく、再石灰化で歯に戻った場合はそこから脱灰はしにくくなっています。つまり、歯の表面が強いアパタイトに置き換わって虫歯に強くなるのです。そのため、フッ素は口内にあるのが良い状況。歯磨き粉に含まれている理由はおわかりでしょう。それを薄めてしまううがいはほどほどにしましょう。

ネコにあげる水は何でもいいわけではない

ネコの飼い主さん。毎日何となく蛇口から注いだ水をあげていませんか。そういわれるとなんだか不安になるかもしれませんが、基本的にはそれが正解。

日本の水道水は軟水です。ネコの尿路結石の原因になりうる、ミネラル類の含有量が少ない軟水は、飲み水としてはいいチョイスなのです。

しかし、海外に連れて行ったり、不測の事態で水が自由に使えなくなった場合はボトルの水を使うこともあるでしょう。このときは要注意。逆に硬水は先ほどと逆のリスクがあるものなので、うかつに与えると健康を害してしまう可能性があります。

ちなみに、ネコは元々、半砂漠のような暑い地域に生息していました。その都合、あまり水を飲まなくても生きていける体の構造となっています。しかし、肉食であるため、そこに含まれる塩分を多く摂取しています。そのため、人間よりのどが渇きやすいそうです。水が不足しないよう注意してあげてください。

船の「ブリッジ」の由来は本当に橋をかけたから

船にブリッジという箇所があります。船を動かしたり見張りをする場所のことですが、見晴らしの良い部屋のような形となっています。

そして、「ブリッジ」といえば「橋」のこと。どう考えても名前と形が一致していません。なぜこのような名称となっているのでしょうか。

これには船の歴史が関係しています。かつて、風力で船を動かしていた時代には、舵は後方にあり、見張りもそこで行っていました。しかし、時代が進むとエンジンで進むものが誕生します。そのエンジンは船の中央部に設置されたわけですが、そうするとそれが視界をふさいでしまい、見張りに支障をきたすようになってしまいました。

そこで、対策としてエンジンの上に橋をかけ、その上で周囲を見渡せるようにしました。つまり、本当に橋が架かっていたためにその名がついたのです。今では別の形状となっていますが、名前だけが残っています。

着物でCAがサービスしていたことがある

かつて、キャビンアテンダントがスチュワーデスと呼ばれていた時代のお話です。1950年代、今ほど飛行機も一般的でなかった頃、航空会社の中には着物でCAさんがサービスしていた航空会社もありました。とはいってもすべての路線ではなく、国際線のファーストクラスのみでしたが。

しかし、そのCAさんの苦労はなかなかのもの。着替えるための時間は数分程度しかなく、場所も狭い機内のトイレ。そこで本格的な着付けを行うことは当然ながら無理。そのため、着物の上下はセパレート、帯は結んであるものをマジックテープでくっつけるだけといった工夫がなされていました。そうはいっても時間もスペースも限られていたため、合わせが間違っていたり、草履を履き忘れてハイヒールのままだったりといったアクシデントもあったそうです。

そんな簡易的なものではありましたが、想像通り外国人の評判は上々。1980年代まで30年以上サービスは続いたそうです。インバウンドなどが話題になる昨今、これを復活させても面白いかもしれません。

ハリセンボンに針は1000本もない

お笑いコンビではなく実際の魚のお話。見たことも食べたこともなくても、ハリセンボンという生きものの知名度はなかなか高く、誰しもその姿をイメージできるはずです。

驚いたときや敵から身を守るとき、彼らは体を膨らませるとともに全身に針を立てたトゲトゲの形になります。大きくなる仕組みは、胃の下にある膨張のうという器官。胃の出入口を筋肉で絞り、水や空気をため込んで膨れます。そして、一緒に出てくる針は普段は寝た状態になっていますが、風船のようになると同時に直立してあの形になります。

その針なのですが、実際には千本もありません。数えてみると300本から500本程度といわれます。誇張された名前ではありますが、それなりの量です。

なお、ハリセンボンは英語で「ポーキュパインフィッシュ」といいます。「ポーキュパイン」とはヤマアラシのことで、こちらも全身に針を立てて身を守る生きもので、それにちなんだ名称ということです。

テングのモデルはイヌワシ

赤い顔に長い鼻、出で立ちは高下駄といえば誰しも天狗が思い浮かぶことでしょう。日本の妖怪の類としてもっとも知名度が高いといっても過言ではありません。

テングの「グ」を漢字で書くと「狗」という文字を使います。少し神秘的な存在の割にはあまりイメージの良くない字が当てられていますが、これは「イヌワシ」に由来するともいわれます。

イヌワシはタカ科の鳥で、大空を自由に素早く飛び回ります。これが各地のテングの伝承に影響を与えているという説もあります。つまり、イヌワシがモデルということから「狗」の字が使われたということです。

ちなみに、イヌワシのほうもよく考えると少し変な名前です。空を飛ぶのになぜ「イヌ」なのか。これは、鳴き声がキャンキャンと甲高くどこか子犬のようであるということや、羽の美しさがクマタカにはやや及ばないというところから少し劣ったイヌとしたなど、複数の説があります。なお、英語名はプロ野球チームでもおなじみ「ゴールデンイーグル」。こちらはストレートで後頭部の金色に近い黄褐色の毛に由来するそうです。

初日の出が最初に見られる場所は東京都内

何でも一番が好きな方も珍しくはありません。中には縁起のいい初日の出をぜひ日本で最初に見たいという方もいると思います。

しかし、そのためにはどこへ行けばいいのでしょうか。安直に考えれば一番東。日本の最東端といえば南鳥島。とはいっても、ここは一般人が簡単に足を踏み入れられる場所ではないので、現実的にここで初日の出一番乗りは不可能です。

では、人がまともにいける場所で限定してみましょう。それは小笠原諸島にある母島。普通に人も住んでおり、移動も可能です。まず、東京都の竹芝桟橋から定期船に乗り、丸一日ほどかけて父島へ、そこからさらに乗り越えて2時間ほどで到着です。先の南鳥島含めどちらも東京都に所属しています。そのため、「日本一早く初日の出が拝める都道府県」は東京都となります。

島での年末年始もなかなかおつなものではありますが、本州から出たくなければ高い場所ほど日の出が早く見られるということで、富士山が該当します。冬の富士登山は現実的でないので、平地で見てみると関東の最東端・犬吠埼が最速スポットとなります。ここの日の出は6時45分くらいなので、あまりハードスケジュールを好まない方は犬吠埼を目指してください。

初詣は別にお寺でもいい

お正月のイベントとして初詣があります。中には二年参りで深夜に出かける方も珍しくありません。向かう先は近所の神社である方も、名の知れた大きなところという方、様々でしょう。

では、神社ではなくお寺にお参りするのはどうなのでしょうか。これは特に問題ないようです。神道の考え方として「氏神様」というものがあり、初詣は近くの神様をお参りするのが良いとされていますが、複数の寺社を回ってはいけないというルールはありません。お寺であれば、自分の干支の守護本尊が祀られているところであれば縁起がいいともいわれます。中には除夜の鐘をついているところもあるので、そのままお参りすれば二年参りとなります。

お参りする時期なのですが、新年の神様である「年神様」がいる間、つまり「松の内」とされる期間がよいとされます。これは門松を立てておく間ということで、関東なら7日まで、京都などであれば15日の小正月までです。年始回りなどで忙しい方は、元日にこだわらず、ワンクッションおいてでかければ混雑で苦労することもないかもしれません。

玉露の歴史は意外と浅い

お茶というと何を思い浮かべますか。飲んだことはなくとも、高級茶のイメージの強い玉露を想像する人も少なくないはずです。

確かに日本茶を代表するもののひとつといえますが、その歴史は19世紀の江戸時代後半から。つまり、誕生から200年も経っていないのです。

ルーツについては諸説ありますが、有名なのは江戸の茶商の山本屋(現在の山本山)が名付けた商品名とするもの。ここの六代目が、京都の宇治にあった碾茶(てんちゃ)の製造所で蒸した茶葉をかき混ぜてみたところ、葉が丸くなってしまいました。しかし、これが意外にも香り・味わい・色合いの三拍子が揃った見事なお茶に仕上がっていたといいます。これが玉露の原型とされています。

なお、先の「碾茶」とは、茶畑を2週間から3週間ほど布などで覆い、そこから摘んだ葉を蒸して、揉まないで乾燥させたものです。手順からわかる通り手間がかかります。それが値段にも反映されています。

ウシはあまり寝ない

「ご飯を食べてすぐ横になると牛になる」などという迷信があります。牧場などで見たことある方はわかると思いますが、ウシというとどこかのんびりしている印象。それも相まってよく寝る動物と思いこんでいませんか。

実際のところ、ウシはあまり寝ないとされます。1日の睡眠時間は3時間ほど。人間からすると半分程度です。ゾウやヒツジも3時間ほどで、ウマに至っては2時間しか眠らないそうです。草食動物は全般に睡眠時間が短い特徴がありますが、これは肉食動物に狙われやすいため。

牧場にいるウシは特に走り回ったりしていませんし、ゆったり動いているように思えます。だからといってそれが睡眠時間に結びついているわけではありません。野生でなくても睡眠時間が3時間なんて、ちょっとかわいそうに思えますが、彼らにとっては自然なことなのでしょう。

また、ウシはよく生えている草を食べているというイメージがあると思いますが、こちらは事実。1日に60kgから80kgほども草を食べています。このように大量な食事をすることから、腸の長さもなかなかのもの。体長の20倍ほどもあるそうです。

ナスにも悪者がいる

2011年にカゴメの調査によって、子どもが嫌いな野菜の1位に選ばれたこともあるナス。一方で、シンプルな焼きナスや浅漬け、揚げびたしにマーボーナスとバリエーションも豊富で、地味ながらナス好きも少なくはないはずです。

そんなナスですが、中には悪者がいます。一体何のことかと思うところでしょうが、そういう名前のお話です。その名もワルナスビ。ナス科の多年草です。

これはかなりの生命力で、世界各地に帰化しているため、どこでも見られます。花はナスやジャガイモに似ているのですが、実はプチトマトのよう。これだけだと美味しそうなのでつい口に運んでしまいたくなりますが、要注意。有毒であるため、家畜などが食べてしまった場合は最悪、中毒死してしまうこともあるそうです。その名の通りなかなかのワルですので、興味本位でみつけるまではいいですが、決して食べないでください。

日本初の運転免許証は木製プレート

日本で初めて全国共通の自動車運転免許証が交付されたのは明治の終わり、1907年のことでした。

さて、どんな免許証だったと思いますか?それはなんと木札。木製プレートだったのです。木の板状の運転免許証の表には運転を許可するという文面と警察署の焼き印が押され、裏には現在の運転免許証と同様に運転者の住所、氏名、生年月日と交付日が記されていました。もちろん印刷などはされてはおらず、1枚1枚墨で手書きされたものでした。見た目は江戸時代にあった通行手形によく似ています。

しかし、この運転免許証さえあれば現代のようにいつでもどんな車でも自由に運転していいというわけではありません。当時は車と運転手は1セット。警察の審査を受けOKとなれば、おって専門の機関から車体検査証と共に運転免許所が交付されます。

したがって、その当時の運転免許証は審査を受けた車が無ければタダの木札。これだけでは身分証明に役立つわけでもないので常に持ち歩く必要もなく、通行手形ならぬ運転手形といったところだったのでしょう。

人や車が通れない国道がある

国道を走っていれば必ずどこかに辿りつける、と思ったら…実はそうとも言えないようです。日本には人も車も通れない海の中にも国道が存在しています。これらは“海上国道”といい全国で29路線ありますが、そのうち24路線はトンネルや橋などでも繋がれておらす一部が海上に存在しています。

地図で確認してみると確かに鹿児島、種子島、奄美大島、沖縄など海を挟んで島々を繋ぐ国道、青森から本州と北海道を繋ぐ3つの国道、四国と九州を繋ぐ国道など一見海によって遮断されているかのように消え、再び陸上に顔を出す路線があります。

神奈川、埼玉、千葉と首都圏をぐるり囲むように走る16号線といえば関東の人にはお馴染みですが、実はこちらも一部が東京湾の海の上にあり、出発点と終着点である神奈川県の観音崎と千葉県の富津岬を繋いで環状線となっている海上国道です(起点・終点は同じく横浜市西区高島町交差点)。

通れないのになぜ国道?と思ってしまいますが、国道は車や人のためだけのものではありません。船も重要な交通機関であることをお忘れなく。海の国道はフェリーや貨物船などの道として、しっかり国道の役割を果たしています。陸にあっても海にあっても国道は国道、この小さな島国日本を1つに繋いでいます。

宇宙の色は黒ではなく、コズミック・ラテ

宇宙の色は漆黒でも深い蒼でもなく、実はベージュのようなクリーム色のような白味がかった色…まるでカフェオレのような色であることが判明し「コズミック・ラテ」という色名が名付けられました。

これは西暦2000年前後に、オーストラリアのサイディング・スプリング天文台で地球から20億~30億光年以内にある宇宙の観測データをもとに、光や色を印刷用データに変換し算出した研究結果です。人の視覚のメカニズムでは宇宙が白っぽくは当然見えません。しかし、人の感知できない様々な色や光の波長を計測するとその色は黒や蒼とは反対の白なのです。

現時点では我々の地球が存在する天の川銀河の平均的な空間の色はコズミック・ラテと言われていますが、さらに遠い他の銀河が必ずしもそうとも言えず、地球をとりまく宇宙も遙かなる時の流れと共に少しずつ色が変化していくとも言われています。

果てしない時が流れ宇宙の色が変化する頃、人類は、地球は、太陽はどうなっているのでしょう?いつか誰かが宇宙の色を識別できる日は訪れるのでしょうか?まだまだ宇宙は謎に満ちています。

八百万の神は今日も増え続けている

日本に古くから伝わる八百万の神の信仰。この世にあるすべてのモノに感謝と敬意をもって生きる、太古の昔から受け継がれる日本人のスピリッツです。

自然界の海や山や川、木や草花などはもちろん、食べ物や建物、生活用具に至るまでどんなものにも神は宿っていると考えられています。文明の発展と共に現在までに生み出されたありとあらゆるものにも神が存在しています。そう、八百万の神は常に増え続けているということ。もう既に800万どころではありません。

八百万は実際に800万という数を表すものではありません。漢数字の「八」には、太古の昔から末広がり、繁栄や永遠、無限などと捉えられ、八百(やお)とは無数の、万(よろず)とはすべてのものという意味。限りなく多くのものを八百万と書いて“やおよろず”と表しているのです。

昔の人が未来をどう想像していたかどうかはわかりませんが「アレにもコレにも、とにかくいっぱい」と曖昧に濁したことは、絶えず新しいものが登場する現在となっては大正解でした。

ギリシャ神話ゼウスが好色だったのは人の都合

ギリシャ神話で神々の王ゼウスがとんでもない好色男であることは有名です。神の王がこんな節操ナシのキャラクターとなったのは後の世の人々の都合です。

「実は俺さ、ゼウスの末裔なんだよ~」。この言葉は、戦や権力争いが多かった古代から中世のヨーロッパで自分を誇張し民衆を味方につけ、窮地の際も情勢を立て直すために絶大な効果を発揮しました。神や神託、占いが信じられていた時代、ちょっと頭角を現した人物が神の末裔と公言したら…あながち嘘ではないと信じ多くの者が従います。当然、真偽を調べる術などありません。言ったもの勝ちです。

そのため、ゼウスにはたくさん子孫を遺してもらった方が都合が良い。神話が語り継がれるうちに恋愛相手も子どももどんどん数が増え、妻を含め関係を持った女性は神、人、妖精、時には男性含め25人以上、立派な節操なしキャラとなりました。どの女性が産んでもゼウスの子はゼウスの子。その子孫が多ければそれだけ名乗れる末裔も増えるというわけです。

もちろん、女にモテる=強い男とか浮気が男の勲章といった理由もあったとは思いますが…。中世ヨーロッパの権力者や歴史上の英雄の多くは“自称・神の末裔”だったようです。

ジビエ肉が花の名前なのは江戸時代からの隠語

今人気のジビエ料理。日本では昔からジビエと言われる肉に馬はサクラ、猪はボタン、鹿はモミジ、そしてジビエではありませんが関西地方では鶏肉をカシワと植物の名が付けられました。これは、江戸時代に将軍・徳川綱吉の「生類憐みの令」がきっかけです。

庶民だけなく貴族や武家も例外ではなくすべてての人が生き物の殺生、狩猟や獣肉の売買も獣肉を食べることも禁止され常にお役人が目を光らせていました。とはいえ、突然そんな御触れを出されても、肉を提供する店、畜産者も猟師もこれでは商売になりません。動物の命を守る以前に人間の死活問題です。

そこで、思いついたのが獣肉に違う呼び名をつけることでした。鮮やかな桜色の馬肉、赤い牡丹を思わせる猪の肉、花札の“鹿に紅葉”がヒントの鹿肉、色づいた柏の葉に似た鶏肉。獣肉の色や旬の季節に合わせ植物の名を隠語に当て秘かに流通させていました。庶民にとっては生きるため、貴族や武家には秘かな楽しみ。やはりお肉は美味しくて栄養があります。

江戸時代に作られた獣肉の隠語は最近あまり使われてはいませんでしたが、最近のジビエ人気のおかげで再び注目され若い世代にも知られるようになってきました。

『西遊記』の沙悟浄は本当はカッパではない

中国の古典小説『西遊記』。三蔵法師と共に天竺へ向け旅をする猿の孫悟空、豚の猪八戒、河童の沙悟浄。日本でもお馴染みのキャラクターです。しかし、中国に猿や豚はいても河童という妖怪はいません。本家『西遊記』では沙悟浄は河童ではなく、河童と思っているのは日本人だけです。

本家『西遊記』での沙悟浄は捲簾大将(けんれんたいしょう)という天界の立派なお坊さんが色々とやらかしてしまったため天界を追放。落ちぶれて川に潜んで人を襲う魔物となっていたところを、三蔵一行と出逢うという設定です。本家・沙悟浄の姿には頭のお皿もクチバシもなければ、甲羅も背負ってはいません。

『西遊記』が日本に伝わると、猿と豚の妖怪と“面倒なワケありの坊さんのなれの果て”では説明し辛くインパクトもイマイチ。川で人を襲う妖怪といえば…やっぱり河童でしょ?と、日本では沙悟浄=河童という設定になりました。昭和初期に出版された児童向け『西遊記』には、すでに「カッパの沙悟浄」と堂々と記されています。

中国と日本、双方の沙悟浄の共通点といえば、さえない姿をし川で人を襲う残念な生物ということだけです。沙悟浄もまさか日本で頭に皿を乗せた奇妙な妖怪にされるとは、思いもよらなかったでしょう。

ひな祭り、ごどもの日、七夕はいつも同じ曜日

3月3日、5月5日、7月7日、ひな祭りと子供の日、そして七夕。ゾロ目の日にはイベントがたくさん設けられています。さて、この日にちを手帳やカレンダーをみて下さい。同じ曜日ではありませんか?去年や来年など他の年のカレンダーを確認しても同じ曜日のはずです。これはたまたまではありません。毎年これらの日はみな同じ曜日に当たります。

3月3日はから5月5日は63日目、さらにそこから63日目は7月7日になります。63日はピッタリ9週間にあたります。だから同じ曜日になるというわけ。たとえ4年に一度の閏年で2月が1日増えても3月3日から7月7日までには影響はありませんので日数の間隔にズレは生じません。

では、同じ奇数月の9月9日以降や偶数月の2月2日や4月4日など他のゾロ目の日がどうかというと…残念ながら必ず同じ曜日になるとは限りません。2月の閏年があるなしの1日の誤差と7月と8月が続いて31日まであることで日数の間隔にズレが生じてしまうため同じ曜日の時もあれば違う時もあります。

ひな祭り、子どもの日、七夕は子どもやパートナー、友人と一緒に過ごすことも多いでしょう。これらの日がいつも同じ曜日、それを知っていれば旅行やイベント計画が立てやすくなるかもしれません。

元々パンダとはレッサーパンダのこと

ジャイアントパンダが世界中に知られる前、単純にパンダといえばレッサーパンダを指していました。
パンダとは笹を食べるものという意味。ところが、同じように笹を主食とする白と黒で大きくインパクトがあるジャイアントパンダが後から発見されたのです。

1869年、白と黒のジャイアントパンダが世界に知られ注目を浴びました。その頃はまだ、生息地や食性も共通点があることからレッサーパンダもジャイアントパンダも同じ種から別れて進化したと考えられていたようです。

中国でもレッサーパンダの事を「小熊猫(シャオシューマオ)」、ジャイアントパンダを「大熊猫(ダーシューマオ)」と呼び、世界中での呼び名も元祖パンダは小さいという意味のレッサーをつけ「レッサーパンダ」、大きな白黒のパンダを「ジャイアントパンダ」と呼ぶようになりました。、

ところが後に研究が進み、実は全く違う動物である事が判明しました。とはいえ、今さら名前は変えられません。しかも、今ではパンダと言えばジャイアントパンダのことです。名前を奪われ、人気も勝てず、動物として種も間違われていたレッサーパンダ。なんだか損な役回りですね。

幽霊が額に着けている三角の布は正装の印

今では少なくなりましたが、葬儀の際に故人が額に着けている三角の布。あれは死者の正装。いわゆる冠のような意味があります。間違っても「私は幽霊です」という印ではありません。

あの世で閻魔様に謁見するにはきちんと正装で赴くのが礼儀。死装束とはあの世の正装です。閻魔様に公平で正しい審判を受け極楽浄土に導いて頂けるよう、心を正してきた事を示すアイテムの1つです。額につける三角の布の正式名称は宗教や地方によって若干異なることもありますが、一般的には「天冠」と言いいます。

実はこの天冠、葬儀だけでなく、おひなさまの冠や能の衣裳などにも用いられていている正装の証です。
死はどんな身分の人にも平等にやってきます。高貴な人などは正装をして冠をつけますが、貧しくて正装を持たず冠などない人でもこれさえあれば、心を正してやってきました、という印になります。ちなみになぜ三角かといえば、死者の再生・転生を表す蛇に由来しているとか。

宗教によっては天冠を使用するしないは様々ですが、天冠が幽霊のマストアイテムのように思われ、子ども達が怖がったり不吉と捉えられるようになったため、葬儀のしきたりも多様化した現代では、天冠を額に着けず死装束の胸元や胸ポケットに折りたたんで入れておくという事も多いようです。

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