金星に存在する男性由来のものとは?
金星に存在する地形や地名の大半は、女性や女神の名前に由来している。
一番考えやすい名前でいうと、金星の英語名 “Venus”(ヴィーナス)だろう。
ヴィーナスはローマ神話に登場する菜園・愛・美などを象徴する女神・ウェヌスの英語名で、ギリシャ神話に登場する愛の女神・アフロディーテと同一視されている。
次に金星に存在している大陸、正確には地球上の大陸に似ている大きな平野を持つ高地を紹介しよう。
金星表面にある大陸は3つあり、北半球に位置しているイシュタル大陸、赤道付近のアフロディーテ大陸と南極にあるラダ大陸だ。
イシュタルはメソポタミア神話の戦争・情愛を代表する女神、ラダはスラブ神話の愛・豊穣を代表する女神である。
※アフロディーテは前述しているので省略
さらに大陸上には高原(標高が高く、連続した広い平坦面がある地形)が存在しており、それはアストギク高原・ラクシュミー高原・トゥラン高原・ヴィリプラカ高原だ。
アストギクはアルメニア神話に登場する愛の女神、ラクシュミーはヒンドゥー教の富と幸運を象徴する女神、トゥランはエトルリア神話(エトルリア…紀元前8世紀から紀元前6世紀にかけて、トスカーナ地方を中心とするイタリア半島中部を支配した民族)に登場する愛と美の女神、そしてヴィリプラカはローマ神話において「人の怒りをなだめる」女神である。
金星のイシュタル大陸に内在しているラクシュミー高原。その高原の東側に金星の最高峰である山がある。マクスウェル山だ。
その標高は約11kmで、地球最高峰のエベレスト山より3kmほど高い。
そんなマクスウェルはどんな神話に登場する女神なのだろうか。
実はマクスウェルは神ではなく、実在した人物の名前からとっている。
しかも女性ではなく男性なのだ。
イギリスのスコットランド出身の理論物理学者であるジェームズ・クラーク・マクスウェル(1831-1879)がその人で、ファラデーの電磁誘導現象などの実験を数式として表現したファラデーの方程式を確立し、古典電磁気学や統計力学の基を築いた。
金星には日本神話に登場する女神や女性にちなんだ地名(例: ウズメ溶岩流、イズミ火口(和泉式部より)、オトヒメ大地など)や、そのままの名前がついたキンセイ峡谷もある。
日本や世界だけでなく惑星の地名に興味ある方はぜひ探ってみては?面白いものもあるのでワクワクしますよ!
ジャンル | 科学 |
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掲載日時 | 2023/3/31 16:00 |
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