太陽系って太陽からどこまで?
太陽系とは太陽とその重力によって太陽の周辺を回っている天体から成り立っている。
太陽から一番離れている惑星は?
正解は海王星。その平均距離は約45km。
太陽から一番離れている準惑星は何か?
一概にいえないが「エリスが多く、2番目はマケマケ」。
エリスは近い時は約57億km、遠い時は約145億kmと太陽を楕円軌道で周回している。
マケマケは近い時は約57億km(エリスより少し長い)、遠い時は約79億km。
それでは太陽系からいちばん離れている天体とは何か。
2018年の11月。ハワイのマウナケアにある日本のすばる望遠鏡である天体が発見された。そののちにアメリカのカーネギー研究所が所有している南米・チリのラスカンパナス天文台が観測・分析し、一番遠い時にエリスよりも離れた距離で太陽を回っていることがわかった。
その天体は2018 VG18となっているが、研究者の間では「遠く離れている」という意味を込めてファーアウト(Farout)と名付けられた。
ところが2021年2月。それよりも離れている天体があることが発表された。
初めて観測されたのはファーアウトが発見される前の2018年1月。こちらもすばる望遠鏡での快挙である。
そのあと同じハワイのマウナケアにあるジェミニ北望遠鏡とチリのラスカンパナス天文台が約2年間にわたり追観測を行い、天体の軌道がわかってきた。
なぜ時間がかかったのか。あまりにも遠すぎて非常に暗いため観測が難しく、9回ほどしか観測されなかったからだ。
ファーアウトが発見された当時の距離は約189億kmだったのだが、この天体は約198億kmと約10億kmも離れていた。
天体には2018AG37と小惑星センターからつけられたが、ファーアウトよりはるかに離れているという意味からファーファーアウト(FarFarout)の愛称もつけられている。
ちなみにファーファーアウトの大きさは輝度や太陽との距離から直径約400kmと推定されており、太陽を一周するまで約1000年かかるとのこと。
観測技術の向上で見えなかった天体が見えるようになっているなどで、ファーファーアウトよりも離れている天体が見つかる可能性は十分にある。また新しい情報が出たら随時公開したい!
ジャンル | 科学 |
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掲載日時 | 2021/4/14 16:00 |
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