モミジ院長のリカバリー日記第5回
Mさんのアドバイス通り、まずはクイズ仲間をもっと作ろうと思った。
1990年6月にクイズを始めたとき、仲間はひとり。麻雀仲間のJ君だけだ。そのほかに、問読みや早押しに付き合ってくれる麻雀仲間は数名いた。
僕の下宿に集まって夜な夜な練習をするわけだが、本気に取り組んでいるのはJ君と僕だけなので、少し物足りなく感じていた。
すると、あるとき強力な仲間ができた。第1回FNS1億2000万人のクイズ王決定戦の中国予選の時に知り合ったTさんだ。
Tさんは、アタック25に出場し、22枚を獲得し優勝した強豪プレーヤー。ちょこちょこ僕の下宿に来て、週刊誌から時事問題を出題してくれて、一緒に早押しの練習をして遊んだ。早押しをすると、Tさんはとにかく押すポイントが早い。
「問題 囲炉裏によく/~」ピンポーン「自在鉤」、「問題 慣用句で、長い間立ち続けたり/~」ピンポーン「棒」、「問題 テニスラケットやゴルフ/~」ピンポーン「スイートスポット」、「問題 本名を寺尾信夫/~」ピンポーン「宇野重吉」など。
「なんじゃ、このオッサンは。」と、当時の僕は思っていた。(ちなみに当時の僕は25歳でオッサンではない)
でも、Tさんの速さには理由があった。Tさんは問題作成の際に必ず、確定ポイントを作っておき、それを徹底的にカセットに吹き込んで繰り返し練習していた。
Tさんは早押しクイズで勝つことを練習の軸に置いていたのだ。その頃の僕はというと、Tさんとは異なり、知識量を増やすことを重点に勉強していた。分厚いノートを作り、ジャンルごとに整理していく方法だ。
得た知識をノートにどんどん書き足していく作業は、脳ミソに栄養を詰め込むような気分になって、えらくなったような気がしていた。
当時参加することのできたクイズ番組の大半は第一関門にペーパークイズがあるので、早押しの練習より先に知識量を全国レベルにすべきだと自分なりに考えていた。(続く)
本日の問題「精神医学・心理学②」
第9問 アメリカの心理学者エリクソンが定義した青年期の発達課題を指す言葉で、「自己同一性」という意味があるのは何?
第10問 「ラピッド・アイ・ムーブメント」という言葉の頭文字をとっている、一般に人が夢を見やすいときの状態を“何睡眠”という?
第11問 精神科領域の職種で、OTといえば作業療法士のことですが、PSWといえば?
第12問 人質事件の際、犯人が徐々に人質に親近感を覚えることを、1996年に日本大使館事件が発生した南米の都市を用いて”何症候群”という?
第13問 脳の障害などによっておこる幻覚の一種で、自分自身の姿が見えることからドイツ語で「二重身」という意味があるのは?
第14問 現在では病院や学校のほかに少年鑑別所などで導入されている、英語で「サンドプレイセラピー」という遊戯療法の一つは何?
第15問 戦争や大きな事故などの恐怖体験により生じた「心的外傷後ストレス障害」を、アルファベット4文字で何という?
第16問 心理学において、セラピストとクライエントとの信頼関係のことを、フランス語の「橋を架ける」という意味から何という?
「精神医学・心理学②」の正解
問9 アイデンティティー(青年期にみられる、自分とは何か?という課題から自分自身を見つけること)
問10 レム睡眠(1953年、アセリンスキーらによって発見、対するのはノンレム睡眠)
問11 精神保健福祉士(精神障害者の相談扶助、福祉業務などを行う国家資格)
問12 リマ症候群(人質が犯人に親近感を覚えるのをストックホルム症候群という)
問13 ドッペルゲンガー(オートスコピー,自己像幻視とも)
問14 箱庭療法(1965年、河合隼雄が日本に紹介)
問15 PTSD(ポスト・トラウマティック・ストレス・ディスオーダーの略)
問16 ラポール(元々はオーストリアの精神科医フランツ・メスメルが「動物磁気」に関連して用いた用語)
ジャンル | モミジDr.のリカバリー日記 |
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掲載日時 | 2020/3/18 16:00 |
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