あやかし、もののけ、ホントにいるの?
<日本三大妖怪とは? その1・河童>
地球・あやかし紀行
不思議な現象、幽霊、妖怪、未確認生物をまとめて、親しみやすく“あやかしさん”と呼び、様々な“あやかしさん”情報を紹介しています。
今回は日本に伝わる妖怪の中から、日本三大妖怪と呼ばれる“あやかしさん”を紹介します。三大妖怪は所説ありますが、ここでは誰もが知っている<かっぱ><鬼><天狗>にスポットを当てて紹介しましょう。
ますは、トップバッター「かっぱさん」です。
さて、カッパと聞いて思いつくのは?
近所のオジサン、上司、学校の先生、タレントや政治家の〇〇さん…いえいえ、それは頭頂部の髪の毛が何らかの要因で減少した人…カッパの容姿に類似した人です。そして、お寿司でも、水泳が上手な人でもありません。
カッパには頭にお皿のようなものがあり、背中には甲羅、手足に水かきがあり、川辺や池に住み、大好物はキュウリ。悪戯好きで友好的かと思いきや、時に人をあやかし、命をも奪う、全身緑色をした未確認生物。これが一般的なカッパのイメージです。
カッパの伝説は一部の地域ではなく、日本全国にあり、その伝説も様々で、心温まる話から命を奪う恐ろしいものまで。カッパは人の敵か、味方か?
- カッパの容姿
- カッパはキュウリ好き
- 尻子玉を抜き人を殺める
<1 カッパの容姿>
子どものような華奢な身体で頭にはお皿、背中に甲羅、全身緑色で水辺に在住。
実はコレ、江戸型カッパが定着したものです。日本の東と西では姿には若干の違いがあります。緑の身体は東日本、赤や茶色は西日本に比較的多く伝わっています。
身体の色も、赤、茶色、まだら、シマシマ、毛だらけ、鱗がある、などバラエティ。
華奢な身体と頭のお皿、川や沼、池などに住む、というのは共通点です。頭のお皿のようなものは、どうやらカッパの健康のバロメーター。この部分が割れたり、乾いたり、何らかの衝撃を与えると、カッパは力をなくし、最悪死に至るとか。
もしも、カッパに襲われたら、まずはお皿を狙うべし!
<2 カッパはキュウリが大好き!>
旧暦6/11はカッパの日?各地でカッパ祭りなるものが開催されています。
この時期、子どもたちは川や池で水遊びをします。水難事故はカッパの仕業とも言われ、
カッパを鎮めるために行われたとも言います。また、カッパは水神の化身、使者とも言われ、作物が実り始めたこの時期の水神祭には、お供えには旬の作物、特にキュウリはマストアイテム。そこからカッパはキュウリ好き、と伝わったのでしょう。また、キュウリがあるモノの味に似ている、なんて話もあります。それは、人間!人を襲わないように代わりによく似た味のキュウリを備えたとか。人間の味はわからないので、わかりませんが…確かに水分は多いですね。
人間にも食べ物の好みがあるように、キュウリよりお肉やご飯が好きなカッパもいるかもしれませんよね。
<3 カッパと尻子玉>
カッパは「尻子玉を抜いて人を殺す」という話もあります。伝説では尻子玉はお尻の近くにあり、お尻の穴から抜かれます。そのため、キン玉と言われがちですが…女性にはなく謎です。肝臓や腎臓などの丸い臓器ではないか?とも考えられますが、現在の医学ではお尻付近に尻子玉に相当する臓器はありません。一説には水死体は肛門が開いてしまっていることが多いようで、カッパがお尻から魂の元を抜いた、と結びつけられたのでしょうか?
水による事故の警戒や川や池などを荒らさないための、戒めにカッパという未知の存在は役にたったのです。
その昔、貧しさのため子どもを間引きした際や、入水自殺、水の事故をカッパの仕業にして罪を逃れたり…カッパは良くも悪くも人間に利用された、とも言えます。
そんな、カッパは敵か?味方か?
カッパのルーツ、各地の伝説、カッパのミイラなどはまた別の機会に…
“あやかしさん”の伝説は常に人間に大切なメッセージを送っています。
ジャンル | エンタメ・カルチャー |
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掲載日時 | 2020/9/4 16:00 |
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音楽業界、芸能界、TV・ラジオ・イベント業界などを経て、現在に至る。
仕事の中で知り合った多くの人から不思議な話をたくさん聞き、不思議な事に
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