“ラーメンの神様”と呼ばれる人物とは?
学問の神様と言えば、菅原道真。サッカーの神様と言えば、ペレ。レゲエの神様と言えば、ボブ・マーリー。
それぞれのジャンルにおいて最も偉大な人物に与えられるこの‘神様’という呼び名。
例に漏れず、ラーメン業界にもそう呼ばれる人物がもちろん存在する。
ラーメンの神様。
その人物とは、東池袋大勝軒の創業者である山岸一雄氏である。
今ラーメン業界に身を置いている人間の中でこの方の名を知らない者はいないだろう。
山岸氏は中学を卒業し、長野県から上京。
1951年、当時16歳の山岸氏は親の従兄弟である坂口氏の勧めでラーメン屋での修行を開始した。
その後、坂口氏の独立に連れ立って中野に『大勝軒』をオープン。
坂口氏が代々木に本店を構えるということで中野店の店長となった山岸氏。
その頃、いつもの様にまかないで腹を満たしていた時。
「美味しそうだね!俺にも食べさせてよ!」
常連客の声だった。
茹でて余った麺をスープに浸けて食べる。
修行時代からまかないとして食べていたそれを見ての一言だった。
言われるがまま常連客に提供した。
常連客は食べ終わると「美味しいからメニューにしてよ!」
そう。これが後の【つけめん】である。
1955年、中野大勝軒で正式にメニューとなった。
メニュー名は日本蕎麦のもりそばからとって特製もりそばとなった。
1961年、山岸氏は独立し『東池袋大勝軒』をオープン。
連日行列の人気を博し、つけめんの存在も一気に拡散された。
山岸氏のラーメン職人としての実力はもちろんのこと、1番の魅力はその人柄だろう。
お客さんにお腹いっぱいになって欲しいと、採算ど返しのボリュームで商品を提供。
店に働きたいとやってきた者にはメニューの製法など一切包み隠さず教えた。
そんな人柄に惹かれ弟子となった数はゆうに3桁を超える。孫弟子、ひ孫弟子も数えるときりがないくらいだ。
今ラーメン業界を支えている人気店のほとんどが山岸氏の影響を受けていると言っても過言ではない。
2015年4月1日に80歳でこの世を去ったラーメンの神様。
最後までラーメンを愛し続けた偉人。
今日もきっと、美味しそうにラーメンやつけめんを食べる我々を、優しい笑顔で見守ってくれていることでしょう。
ジャンル | 生活 |
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掲載日時 | 2020/7/10 18:00 |
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